昨朝の「古楽の楽しみ」はタリス特集で、タリス以外にもW.バード作の
タリスへの哀歌 「Ye Sacred Muses 」も紹介された。
放送はカウンターテナー(マイケル・チャンス、懐かしい)とヴィオール
コンソートでの演奏だった。
よさそうな曲だったので楽譜を調べてみたら5声の合唱用楽譜もあった。
曲の終わりの方はTallis is dead, and music diesというフレーズが何回も
繰り返され、歌っていて辛くなりそうだ。リコーダーコンソートでも
よいかもしれない。
哀歌、挽歌など故人を偲ぶ曲には名曲が多い。
ジョスカン・デ・プレの「オケゲムへの挽歌」、スペインの
アロンソ・ロボの「竪琴、悲しみの調べに合わせ」は大好きな曲だ。
ロボはクラシック倶楽部の再放送でタリススコラーズが歌ったのを
偶然聴いてラッキーだった。
鍵盤曲ではフローベルガーやルイ・クープラン曲もいずれもこの上
なく悲しく美しい。
先日W.バードの「ネヴィル夫人のグラウンド」をチェンバロのコンサート
で聴き、素晴らしい演奏に刺激を受け、バードのDVDを見直したり、
フィッツウイリアム・ヴァージナル曲集を取り出してきた。何しろ曲数が
300近くもあり、選ぶのも大変。ドーヴァー版2巻の巻末に1.2巻
全曲の索引があるので助かる。バードを初め、G.ファーナビ―、ブルの
掲載数が多く、この3人で半分を占める。数曲という作曲家も多く、合唱曲
でお馴染みの名前もあるが、聞いたことのない作曲家もいる。
曲を収集したといわれる、F・トレージャンの名前を冠した曲はバード、
P.フィリップス、にある。父親もF.トレージャンなので2人はElder,Younger
で区別している。
W.ティスダール作「Pavana Chromatica 」Mrs . Katherin Tregian Pavenと
いう曲を見つけた。Katherinは F.Tregian younger からみるとお祖母さんに
あたるようだがティスダールとの関連はよくわからない。一種の哀歌
なのだろうか、、。臨時記号が多くてわかりにくい曲であった。
ティスダールの曲はフィッツ・ウイリアム曲集に5曲載っている。
ヴァージナル曲集は他にもたくさんあるのでいろいろ試し弾きして
レパートリーを増やしたくなった。ヴァージナル曲を弾くとチェンバロを
始めたころを思い出し、初心にかえる気持ちになる。