古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

ミューテルのオルガン曲

2017-09-24 22:08:00 | ルネッサンス・バロック音楽

ミューテルについて以前のブログに書いたことがあったが、オルガン曲がある

ことは知らずにいた。

http://blog.goo.ne.jp/euterpeparnassus/e/0cd7115bbcb71c6b62e50cec9bba47c9

たまたまオルガンコンサートガイドをチェックしていたら、北とぴあのオルガン

コンサートのプログラムにミューテルのファンタジー4番とあり、オルガン奏者は

先日武蔵野市民文化会館でも聴いた福本茉莉さんなので、王子まで行くことにした。

 

会場は残念ながらロビーで騒音は我慢しなくてはと思ったが、案の定演奏が始まった

途端に赤ちゃんが泣きだした。人の話声も。オープンスペースだからしょうがないが、やはり

気になるものだ。

プログラムはスウェーリンクの「トッカータ」、ケルルの「かっこう」

バッハの「コラール前奏曲BWV676]、ミューテルの「ファンタジー4番」、

アラウホの「ティエント」、最後はケルルの「トッカータ」、というプログラムで

40分ながら充実した時間を過ごした。演奏もとても良かったが、やはりバッハが

あるとプログラムがしまるものだ。オルガン曲はまだ知らない曲のほうが圧倒的に

多いので新鮮だし、この頃奏者の良し悪しも少しわかってきて参考になる。

福本さんによると、ミューテルのファンタジー楽譜にはなんと 小節線がない

ということだったので帰宅して無料楽譜サイトをチェックしたら現代譜が

載っていた。やはり小節線は全くなく、何拍子かわからないのであった。しかし

音価は記されていて縦の合い方はわかるのでクープランなどの無拍のプレリュードと

は違う。バッハの最後の弟子といっても作風はCPEバッハ的で古典派のさきがけで

あった。アラウホはスペインオルガンの特徴である分割ストップの曲だったので

足鍵盤も使用して音色の変化を補ったということであった。

ケルルの「かっこう」以外の曲を聴けたのも収穫。

ケルルといえば最近知った、「パッサカリア」もいつか弾いてみたい曲だ。

 

 オルガンが気になったのでコンサートのあとでアシストをされた方にオルガンの

ビルダーを聞いたらマナオルガンだった。日本製である。2段鍵盤+足鍵盤で

ストップ12本。

 

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オルガンコンクール

2017-09-18 08:40:20 | ルネッサンス・バロック音楽

武蔵野市国際オルガンコンクールは1988年の一回からずっと4年に一度開かれているが、

会場の市民文化会館は昨年の改修工事のため前回の2012年から5年の月日が流れた。

前回はすでに東京にいたが、聴きに行くような余裕がなかった。

そして第8回目の今年はオルガンへの興味がわいていることもあって、一次予選二次予選本選と

すべてではないが聴きに行った。その他のオルガン・コンサートも数えると8回にもなった。

パンフレットが随分たまってしまった・・・。

オーデイション通過した15人がしのぎを削り、本選に残った5人。皆20代だろうか?

本選は一次二次予選で聴けなかった3人の演奏も聴け、そのうちの2人が1,2位となった。

私の予想では1位と2位が逆転していた。バロック以前を取り上げていたし(スウェ―リンク)

派手ではないが完成度の高い演奏だった。 ロイプケ、メシアンのような耳を聾する爆音の

続く曲はどうも好きになれない。

本選は演奏者自身の選択した任意曲(1960年以降生まれの作曲を含む)でプログラムを組まれ、

4-50分のリサイタル形式。オルガンの音色はストップで多様に変えられるから、現代の作曲家

にとっては挑み甲斐があるのだろう。現代曲はそれぞれ面白かった。

この1ヶ月あまり、今までになくオルガン曲をたくさん聴いて、時代も広範囲だし、余りに変な

曲があるのでとてもついていけない気がしてきた。今のところは基礎をコツコツと積み重ねて

いくつもりだ。

次の開催は2021年、東京オリンピックの次の年だ、、。はたして私がオルガンを続けているだろうか? わからない。

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古楽週間

2017-09-13 11:31:41 | ルネッサンス・バロック音楽

今週は「クラシック倶楽部」も古楽特集なので4:55にアラームを設定して起きる。

何回目かの再放送が多いが、明日、明後日のコンチェルト・イタリアーノの

「聖母マリアの祈り」は6月武蔵野市民文化会館でのコンサート録画で初めての放送。

 

「古楽の楽しみ」の方は珍しくヴアージナル音楽一色。フィッツウイリアム・ヴアージナル

ブックだけでも300曲近くもあるのでスカルラッティソナタ同様選択の余地がありすぎて

困るくらい。作曲家別の収蔵数ではバードの73曲を筆頭にブル、ファーナビ―、そして

ピーター・フィリップス、モーリーが続く。一曲のみという未知の作曲家も多く、

珠玉の作品がまだ知られていないことも大いにある。暇なときにチェックしてみよう。

様々な全曲録音の多い、ベルダーはヴァ―ジナルブックの全曲録音進行中だ。

ヴァ―ジナル曲はイタリアン・チェンバロで弾かれることもあるが(CD写真は初めて

買った、バードのCD.懐かしい。)やはりヴァ―ジナルで弾いてみたいものだ。

かつて一度レンタルして弾いてみたことはあったが、その楽器のせいか私のせいか、

コントロールのきかない楽器であまりなじめなかった。以来気にはなっているが弾く機会がない。

バードの曲は他の曲集にもあり、「ネヴィル夫人のグラウンド」をヴァ―ジナルで弾いて

みたいとずっと思っている。

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次は西?

2017-09-07 23:15:00 | ルネッサンス・バロック音楽

この頃は無料楽譜サイトが充実していて、楽譜探しも実に容易かつ安易に出来てしまう。出所のあやしいものもあり、これだけでは足りないが、そもかくどういう曲かな・・・とちょっと調べるには本当に便利だ。Youtubeで演奏の出来はともかくとして聴くこともできる場合も多い。大枚はたいて買った鍵盤楽器の輸入楽譜もすべての曲を弾くということはまずなく、多くて数曲。なかには未だ弾いたことのないタリス、ジェミニアー二、ソレルは気にはなっているが手つかずだ。

いったん曲探しを始めると次々といい曲が出てきて困ることがある。この年になるまで、知らなかったのは損をしたと思うことはやめ、人生の最終ラウンドに近づいたからこそ、長年培った選別力?を発揮する時と思うことにした。オルガンを習うようになってからドイツバロック曲が多くなる傾向なので、次のチェンバロ曲はラテン系で行こうかと、イタリアものはたくさんあるので、スカルラッティを除くと1曲も弾いたことのない、スペインものを探している。今まで何回かスペインにのめりこんだ時期がある。

昔、ピアノでアルベニスやグラナドスを好んで弾く時期があって、楽譜に書かれたスペイン語が気になり、スペイン語の通信講座を受け、最初はやる気だったのが動詞の変化が覚えられず中途で投げ出した苦い経験がある。20年前にはバルセロナだけだがスペインの旅もした。先日のテロ事件で街が映し出され、忘れていた風景や遭遇した体験等がよみがえってきた。ヒースロー経由で夜遅く空港に到着、夏のせいもあったが昼間の熱気が残る、茶色の乾燥した大地に動植物の匂いが混ざったような空気が漂っていて、まだ見ぬ異国に来たという実感がわいたものだった。バルセロナ近郊のダリの生家のあるフィゲラスや、モンセラートにも行った。そういえばモンセラート・フィゲラスはかつてエスぺリンXXが来日した時に福島で聴き、強烈な印象を持った。コンサートが終わり興奮冷めやらず福島駅に行ったら、エスペリオンの一行と、ばったり会ってしまった。興行が終り、リラックスした旅芸人一座がふざけあっているといった様子で面白かった。このコンサートの後だったか、買ったCDがこのエンシーナ。91年発売だからパンドルフォも入っている。解説書をみたらスペイン語辞書をひいたあとが・・・。何も覚えていないのであった。

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