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ファン・マルヴァイク監督、辞任

2012-06-29 00:26:53 | オランダ代表

一時は「続投」との報道も出たファンマルヴァイク・オランダ代表監督でしたが、昨日(27日)、EURO準決勝スペイン対ポルトガルに世界が沸いている最中に、辞任が発表されました。

ポルトガル戦が終わった後、まだファンボメルが代表引退発表をする前ですが、某ベルギーメディアでの、なんとかいう人のコラムの一文が印象深かったので引用します。

Hij en Van Bommel gaan de geschiedenis in als een familie van zondebokken. Zo is Nederland ook weer: altijd stigmatiseren.
(彼(ファンマルヴァイク)とファンボメルは、スケープゴートの家族として歴史に残るだろう。そしてオランダは再びこうだ - 常に汚名を着せる。)

          
・・・・・・・・・・・。 
形式的には自ら辞任ということになっているようですが、「なんで私が辞めるのか疑問が残る」(←大幅勝手意訳)というコメントから、事実上の「更迭」であるとワタシは思っています。

ファンボメルの代表引退とセットにして考えてしまうとどうしても、オランダサッカー協会と、誰もキャプテンの味方をしようとしないオランダ代表チームとオランダ代表ファンとオランダ国民に対する恨みつらみしか出て来ませんが。
ファンマルヴァイク監督単体についてサッカー的側面から客観的に考えた場合は、辞任はまっとうな判断だろうと思います。むしろ、遅いんじゃねーか、とさえ。試合の翌日ぐらいにズバッと決めてもいいぐらいだと思ってました。

ただ、最後の3試合こそあんなでしたが、それだけで、ファンマルヴァイクがオランダ代表にもたらした4年間を失敗だったとか捉えられるのは甚だ不本意です。
W杯準優勝、FIFAランク1位、という、数字上の栄光だけでなく、「肝心なところでいつもダメになってしまうオランダ」を「最後まで勝ちをあきらめないチーム」「うかつに負けないチーム」にしたのは、ファンマルヴァイクの最大の功績であるとワタシは思っています。
未だに批判が多い南アフリカW杯決勝ですが、その意味でワタシは、あのオランダ代表を誇りに思っています。(注※今さら面倒くさいので、あの試合についてのディスカッションはお控えください)
…もっとも、あの試合をピークに、結局「いつものオランイェ」に戻ってしまった感はありますが(^_^;)、それでもEURO予選は良い内容でしたし、オランダ代表監督の中で最も成功した監督としての栄誉を受けるまで、もう少しでした。

ファンボメルには、本人が「俺はやり切った、思い残すことはない」と言うまではこちらから「ありがとう」も「お疲れ様」も言うつもりはありませんが、ファンマルヴァイクには、お疲れ様、夢と希望をありがとう、と言いたいです。

まあそれにしてもなんだ。今回のEUROで得た感想は、ワタシのような一見さんがオランダを語るのは20年早い!ということです。
言葉もわからんくせに、たまたま目についた記事からあれこれ推測して語るには、オランダサッカーは深すぎる…(汗)。

せっかくなので最後は笑顔で。念願の、3大リーグ(イングランド・スペイン・ドイツ)のクラブチームの監督として成功するのを楽しみにしています。それには優秀で冷静なブレーンが必要とは思いますが…(汗)


2 コメント

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はじめて拝見しました (BasJoosten)
2012-06-29 15:15:47
はじめまして。
興味深い記事でしたので、コメントさせていただきました。
ベルギー人の記者ということだったのですが、おそらくその記者は「今はオランダよりベルギーのほうが強いさ。内紛もない、誰もエゴもない。アヤークスの選手でもベルギー人が活躍しているだろ?」という皮肉っぽい感じにも私にはみれました。
汚名を着せるのはそれも一つの(国の)エゴだと思いました。
F・デブールが「ベルトはオランダのサッカーにトップに残るような歴史を残してくれた」というコメントもあることから、国内批判が連日連夜討議で行われていたので、解任ではなく、やめさせる決心を回りが固めさせたかもしれませんが。真相は深いままです。彼は何人かの選手に固執しすぎて、世代交代に失敗し無様な姿(三連敗)をオランダ国民の前に見せた、と私は思いました。(スーパーの売り上げは下がるし)
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> BasJoostenさん (コリアンダー)
2012-06-29 18:32:42
はじめまして、コメントありがとうございます。
なんとなーくオシャレな感じの文章が印象的だったので、全体の流れを無視して一文を抜き出したのですが(^^ゞ、深く読み込んでくださって感謝です。そういう気持ちが込められているのですね~。
まあ、確かに、今のオランダならベルギーの方が強いかも知れませんトホホ。EUROに出て欲しかったです…。8月15日の親善試合がどうなるのかちょっと注目ですね。

ファンマルヴァイクが固執し、この大会でパフォーマンスが酷かった数人の選手のうちのひとりがファンボメルで、それが彼の娘婿であることから、スケープゴートにするにはもってこいだったんだろうな、と思います(T-T)
汚名を着せるのも一つのエゴ…深いですね。傲慢とも言えるかも知れません。
スケープゴートを処分して世間を納得させるだけで終わっては困りますので、新監督が誰になるのかわかりませんが、世代交代を進めて未来に期待が持てるチームにして欲しいものです。でないと犠牲になった甲斐がない(T_T)
それでもってスーパーの売り上げも上がって景気が回復しますように。。。
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