漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0529

2021-04-11 19:53:20 | 古今和歌集

かがりびに あらぬわがみの なぞもかく なみだのかはに うきてもゆらむ

篝火に あらぬわが身の なぞもかく 涙の川に 浮きて燃ゆらむ

 

よみ人知らず

 

 篝火でもないわが身が、どうしてこのように涙の川に浮いて恋する思いに燃えているのだろうか。

 「篝火」は鵜飼や漁でたく火のことで、川面の上で燃え盛ることから、燃えるような恋心に涙するわが身を喩えています。