漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0524

2021-04-06 19:43:48 | 古今和歌集

おもひやる さかひはるかに なりやする まどふゆめぢに あふひとのなき

思ひやる さかひはるかに なりやする まどふ夢路に あふ人のなき

 

よみ人知らず

 

 思いを寄せる人ははるか遠くに行ってしまったのだろうか。夢路をさまよってもあの人に会えないのは。

 「さかひ」は境界の意味もありますが、ここでは場所のこと。と言っても、愛しい人が遠く離れて行ってしまっているのでは、とは物理的に距離が離れてしまったということだけではないでしょう。