漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0542

2021-04-24 19:12:42 | 古今和歌集

はるたてば きゆるこほりの のこりなく きみがこころは われにとけなむ

春立てば 消ゆる氷の 残りなく 君が心は 我にとけなむ

 

よみ人知らず

 

 春になると残らず消えてしまう氷のように、あなたの心も私にうちとけてほしいものよ。

 「なむ」は、ここでは他に対する願望を表す終助詞。
 巻第十一「恋歌一」もこの歌を含めて残り10首。ここからは四季の順に歌が並びます。