おきへにも よらぬたまもの なみのうへに みだれてのみや こひわたりなむ
沖辺にも 寄らぬ玉藻の 波の上に 乱れてのみや 恋ひわたりなむ
よみ人知らず
沖の方には行かない玉藻が波の上でただ乱れて漂っているように、私の身もただ思い乱れて恋慕いつづけるのだろうか。
「沖辺」を「沖にも岸辺にも近寄らない」と解釈する説もあるようです。歌意としてはその方がしっくり来るようにも思います。恋情に心乱れて揺れ動く自身の身と心を、波にゆれてぷかぷかと浮かぶ海藻に見立てての詠歌です。
おきへにも よらぬたまもの なみのうへに みだれてのみや こひわたりなむ
沖辺にも 寄らぬ玉藻の 波の上に 乱れてのみや 恋ひわたりなむ
よみ人知らず
沖の方には行かない玉藻が波の上でただ乱れて漂っているように、私の身もただ思い乱れて恋慕いつづけるのだろうか。
「沖辺」を「沖にも岸辺にも近寄らない」と解釈する説もあるようです。歌意としてはその方がしっくり来るようにも思います。恋情に心乱れて揺れ動く自身の身と心を、波にゆれてぷかぷかと浮かぶ海藻に見立てての詠歌です。