あふさかの ゆふつけとりも わがごとく ひとやこひしき ねのみなくらむ
逢坂の ゆふつけ鳥も わがごとく 人や恋ひしき 音のみなくらむ
よみ人知らず
逢坂にいる木綿つけ鳥も、私と同じように人が恋しくて声をあげて鳴いているのだろうか。
weblio古語辞典によれば「ゆふつけ鳥」とは鶏の別名で、0634、0740、0995 にも登場します。「なく」は「(鳥が)鳴く」と「(私が)泣く」の掛詞ですね。「逢う」を名に持つ「逢坂」なので、ゆふつけ鳥も人恋しくて鳴いているのかという想像を詠んでいます。