漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0541

2021-04-23 19:36:05 | 古今和歌集

よそにして こふればくるし いれひもの おなじこころに いざむすびてむ

よそにして 恋ふればくるし 入れ紐の 同じ心に いざ結びてむ

 

よみ人知らず

 

 遠く離れていて恋い慕うのは苦しい。入れ紐のように互いに同じように思い合って、さあ契りを結ぼう。

 weblio古語辞典によれば、入れ紐とは「『直衣(なほし)』や『狩衣(かりぎぬ)』『袍(はう)』などの首回りや裾についている紐。紐の先が輪になっている側(女紐)に、結び玉になっている側(男紐)をかけてとめる。」とあり、男女の固い結びつきの喩えに用いられるようです。