よそにして こふればくるし いれひもの おなじこころに いざむすびてむ
よそにして 恋ふればくるし 入れ紐の 同じ心に いざ結びてむ
よみ人知らず
遠く離れていて恋い慕うのは苦しい。入れ紐のように互いに同じように思い合って、さあ契りを結ぼう。
weblio古語辞典によれば、入れ紐とは「『直衣(なほし)』や『狩衣(かりぎぬ)』『袍(はう)』などの首回りや裾についている紐。紐の先が輪になっている側(女紐)に、結び玉になっている側(男紐)をかけてとめる。」とあり、男女の固い結びつきの喩えに用いられるようです。