goo blog サービス終了のお知らせ 

わくわく CINEMA PARADISE 映画評論家・高澤瑛一のシネマ・エッセイ

半世紀余りの映画体験をふまえて、映画の新作や名作について硬派のエッセイをお届けいたします。

韓流人気スター、ソ・ジソブが帰ってきた!

2009-01-18 19:34:58 | スターColumn

Img006  ドラマ「ごめん、愛してる」「バリでの出来事」などで人気がブレイクした韓流スター、ソ・ジソブの兵役復帰後、韓国での第1作となる映画「映画は映画だ」が、いよいよ3月に公開されます。韓国映画界の異色監督キム・ギドクが原案と製作を、ギドク作品の助監督を経験してきた33歳の新鋭チャン・フンが監督を手がけています。

 ドラマは、ヤクザを本物らしく演じたい映画俳優(カン・ジファン)と、映画俳優になりたかったヤクザ(ソ・ジソブ)の運命が、映画を通じて交錯していくという内容。ジソブは、寡黙で無表情ながら、孤独のかげりを秘め、時に荒々しさも発揮するという人間味豊かなキャラクターを好演。作品のテーマは、タイトルにもうかがえるように、映画で描かれる虚構の世界と現実世界の対決という、いかにもギドク作品らしいものです。

そういえば、兵役中の066月に来日したジソブを横浜で取材したことがあるけど、今回は実に久しぶり。2年半の兵役についたあとの、初の本格的復帰作とは思えないほど貫禄十分です。彼の今後の予定は、2月に約5年ぶりとなるドラマ「カインとアベル」で天才医師役に挑戦。また、全編中国語の中韓合作映画「ソフィーの復讐」では、中国出身の人気女優チャン・ツィイーの恋人役に選ばれたそうです。韓流ブームが息をひそめたといわれる昨今ですが、彼の中身の濃い活躍で、ぜひ韓流作品に活をいれてほしいですね。


わがアイドル、チャン・ツィイー

2009-01-06 23:43:40 | スターColumn

映画デビュー作「初恋のきた道」(00年)以来、中国人女優チャン・ツィイー(章子怡)が、ぼくのお気に入りであり続けています。当時、彼女は21歳。新任の小学校教師に恋をし、町に強制連行された彼を雪の中でじっと待ち続ける少女。山あいの村に住む少女の純真な姿に、胸をしめつけられた。同年の「グリーン・デスティニー」では武侠アクションに挑戦。キャンペーンで来日した彼女にインタビューした際は、胸がときめいたものだ。

だが、その後、アクション女優の烙印が押されたようで、ハリウッドでジャッキー・チェンと共演した「ラッシュアワー2」(01年)は彼女を国際スターにしたものの、役柄は魅力のうすいものだった。以後、アクション映画出演が続くが、よかったのは「初恋のきた道」の監督チャン・イーモウ(張藝謀)と組んだ「HERO」(02年)ぐらい。当時、再びインタビューした時に「等身大の中国人女性を演じたくない?」と聞いたところ、「ぜひ演じたい!」という答えが返ってきた。その等身大の魅力が出たのが「ジャスミンの花開く」(04年)だったと思う。激動の上海で生き抜く3代の女性像を、実に生き生きと熱演していた。

以後、「SAYURI」(05年)や「女帝/エンペラー」(06年)の彼女は、まずまずの及第点。やはり、余りにも早くハリウッドで認められすぎて、本来のアジアン・テイストが薄められてしまったようだ。同じチャン・イーモウ監督に育てられたベテラン女優コン・リー(鞏俐)にくらべると違いは歴然だ。新作は、チェン・カイコー(陳凱歌)監督の「花の生涯/梅蘭芳」(37日公開)。京劇の伝説の女形俳優・梅蘭芳(メイ・ランファン)の半生を描いた作品で、その恋人の男形女優を演じた。今回は、やや等身大の役であり、本来の魅力が戻ってきたみたい(この作品についてはホームページで紹介します)。でも、どんな曲折があっても、チャン・ツィイーがアイドルであることに変わりはありません。ちなみに、彼女の名前の本来の発音はZhang Ziyi(ジャン・ヅイー)となります。


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村