北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

第53回建築士会全国大会(佐賀)

2010年10月22日 | まちづくり
 第53回建築士会全国大会が九州の佐賀市で開催されました。
全国から約3800名の建築士が参加したそうです。



 北海道からは64名が参加、後志支部からは3名の参加です。
 記念講演は佐賀県生まれの西村浩さんで北海道の岩見沢市のJRの駅舎を設計された方です。
九州に来て地元北海道に関係のある話でちょっとビックリです。



「建築はまちを救えるか?~岩見沢複合駅舎のこれから~」と題した講演です。
実際に一部オープンの駅舎を見ていたので興味深く聞くことが出来ました。古いレールやレンガを使った駅舎であることなどは事前に知っていたのですが、実際に設計者の話を聞くと単純にレールを使っただけの建物ではないんだと再認識させられました。
 「変わらない価値」を持つ駅舎。レール一本一本に製造年月日や使用された場所などが刻印されており、ファンには貴重なもののようで多くのファンが訪れているようです。
また、レンガに名前を刻印したものを販売し、実際に壁に積む(4777個)というレンガプロジェクトを行い、建物を立てるだけではなく多くの市民や人とのつながりを持った建設であったようです。建設工事中の仮設のプレハブの駅舎の保存運動が起きたりといったこともあったそうです。
今では、電車の乗り降りといった本来の役目と高校生の居場所であったり、市民が散歩で訪れる場所で会ったりと町に無くてはならない場所になりつつあるようです。
建物に合せる使い方ではなく、使い方に合った建物といえるようです。
良い話が聞けました。