昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

定住

2022-08-30 08:24:28 | 日記
雨天時傘をさしていても濡れるという奥さんの怒りにふれ、アジサイの低木は鎌で叩き切られました。
何故、結構激烈な攻撃をされたのか。そこに「定住」していたからではないかと思います。

人類の戦争の起源は、狩猟から農耕へと変わった際の富の蓄積の収奪というのが長らく定説です(多分今も)。日本においても縄文時代は献花や小競り合いの個人若しくは10人程度の争いはあったでしょうが、数十人から100人規模の部族同士の戦争というのは農耕が広まった弥生時代になってからと言われています。

が、その他にもいくつもの説があり、有名な1万3千年ほど前のスーダンのジャベルサハバ177遺跡では、当時狩猟採集者であった100人以下であろうグループの内、子供を含めた60名以上が道具を使った攻撃により死傷した遺体が発見されています。

食物といった富を耕作、蓄える以外にも、狩猟に適しているとか外敵(肉食系動物)が来ない、洪水等の災害に合いづらい、利便性が高い等の理由で自らのグループの「縄張り」という考え方は初期型定住性を含み、それは同種他種族にとっても魅力的な場所でありますから、奪い合うのも必然、将に「一所懸命」だったでしょう。

己のみが亡くなっても血を分けた家族が存続できる争いと異なり、遺伝子の全てを抹殺される可能性のある戦争は生物としては本来避けたい事象であり、逃げるという選択肢もあるはずですが、それよりも定住性のメリットが大きいという事かも知れません。

領土に血眼になる現国家群。知能は発達しても、人はやはりこの分野では、既存の業を超えることはできないのでしょうか。

切られたアジサイの枝から新たな葉が生まれ出ています。来年は無理でも再来年は花を咲かせるかもしれません。