靴擦れ

ウォーキング用シューズを購入してひと月。サイズは丁度良かったものの、最初は左小指と両踵の靴擦れに絆創膏が手放せませんでしたが、漸くしっくりくるようになりました。

足が慣れてきたのもありますが、同時に靴の方もボクの足に合わせて変形してくれたような気がします。愛車と同種の車を運転しても、どうも違う感じがするのと同じかも。

ネットが発達しアルゴリズムによる個人分析も進展、興味がありそうなものをネットがチョイスして教えてくれるようになって久しく、閲覧数が増えるほど自己の興味に対する情報も洗練され、興味のないもの、嫌なものからはより遠ざけてくれるようになりました。ある意味個人専属のコンシェルジュ、リッチな時代です。

同時に、各個人の合う合わない基準もよりヴィヴィッドになり、例えば職場、恋愛、人間関係等、少しでも違うと簡単に変更する世情の形成を促した気もします。オーダーメイドのように自分ピッタシなどなかなかないもので、それにしたって環境や体形の変化でいつまでもジャストフィットとはいかないでしょう。

勿論、個人のキャパにより無理なものは無理でして、ボクもピコピコサンダルが好きでも常につま先立ちで歩けるとは思えませんし。

お互い傷つき傷つけあいながら妥協し変化し合い、常に新たな形を模索、安定を繰り返す、人生という物語の醍醐味を剝奪することになるのかな？
そしてこれは、生物としての環境適応力の低下を招く現象でもあり、人類に種としての致命的な脆弱性をもたらすかもしれません。

ほどほどがよろしいかと。