昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

鬼が蹴散らす石

2022-08-02 09:29:14 | 日記
9/1,20時13分。
宵闇に赤く点滅する夜間飛行の翼の遥か上方、ジェット機より速い速度で南東に飛ぶ小さな光、ISS(国際宇宙ステーション)でしょうか。

あのISSにもし意識があって、その高き故にジェット機を優越感を持って眺め、ジェット機もまた地上にへばりつく偶々見かけたボクを冷徹に見下し、そしてボクも、羨望と嫉妬をもって見上げるのであれば、それは現ヒト社会の縮図となるのかもしれません。

1924,9,2生まれの黒人であり同性愛者であった小説家のジェイムズアーサーボールドウィン。
黒人を差別する白人を憎むのではなく、寧ろ黒人側が憐みの心をもって受け入れてあげなければいけないと主張しました。

「貧困と苦闘したものならば誰でも、貧しさがどれほど高くつくか知っている」

上下の差は優劣の差ではないという事、認識方法によりこの世界は変えられるという思考。
憐みは如何とは思いますが、ルサンチマン的でないことを前提に本質的に賛同するものではあります。
が、現実の秩序形成方法という虚構に過ぎないシステムは、更なる虚構に過ぎない「お金」をベースに生存活動さえ依存するに至ります。

その虚構であるシステムの改善を求めるのであれば、革命や戦争といった実際的暴力を背景にしなければならないというヒト社会の現実に、三途の河原で石を積み上げるようなやるせなさを、つい感じてしまいます。

ここで生きなくちゃ。