
チャーリー・パーカーは多くのバップナンバーを残しているが、なかでも難曲といわれるのが「コンファメーション」である。テンポの速さに加え音階も広く、さらに目まぐるしくコードも動く。楽器のガすら知らない耳にも難しいことは容易に察しがつくが、それを難なく演奏するパーカーには聴くたびに驚いてしまう。パーカーに憧れたアルト奏者は勿論だが、プロなら一度は挑戦したい曲である。
パーカーを超えないまでもそれに肉薄する多くの名演が残されているが、左利きのトロンボーン奏者、スライド・ハンプトンもそのひとつだ。2トランペットと2トロンボーン、テナー、バリトン、ベース、ドラムスというピアノレスのオクテット編成で、幻の名盤と呼ばれたパテ・マルコーニ・レーベルの「ザ・ファビュラス」と同じくパリ録音である。ハンプトンはメイナード・ファーガソン楽団のメンバーとしてヨーロッパをツアーした際、そのままヨーロッパに留まり西ドイツの放送局のスタッフ・ミュージシャンになったほどこの地が気に入ったようだ。自分に合った環境は益々腕に磨きをかける例のひとつといっていい。
スリルのあるテーマから滑り出すようにトロンボーンのソロが出てくるのだが、これがずば抜けているから短いテーマをはさんで2番手にソロを取るジョージ・コールマンや、3番手のジェイ・キャメロンが可哀想にみえてくる。ソロの間にテーマをはさむスタイルというとウィントン・ケリーのケリー・ブルーがあった。ベニー・ゴルソンのソロが素晴らしいにもかかわらず、その前のナット・アダレイの天下一品のフレーズに霞むようなもので、コールマンとキャメロンのソロを切り取るとアイデアに富んでいるのだが、ハンプトンに続けて聴くと見劣りする。それだけハンプトンが凄いということだろう。
「コンファメーション」は42年に作られたというからパーカーが41年にミントンズ・プレイ・ハウスでガレスピーをはじめモンク、パウエル、チャーリー・クリスチャン、ローチらとジャム・セッションを重ね、ビバップを確立した時期にアイデアが湧いたのかもしれない。「Confirmation」は「確認」とか「確証」という意味だが、この難曲を吹けたらバップ・プレイヤーとして認めてやる、そんなパーカーのメッセージのような気がしてならない。
パーカーを超えないまでもそれに肉薄する多くの名演が残されているが、左利きのトロンボーン奏者、スライド・ハンプトンもそのひとつだ。2トランペットと2トロンボーン、テナー、バリトン、ベース、ドラムスというピアノレスのオクテット編成で、幻の名盤と呼ばれたパテ・マルコーニ・レーベルの「ザ・ファビュラス」と同じくパリ録音である。ハンプトンはメイナード・ファーガソン楽団のメンバーとしてヨーロッパをツアーした際、そのままヨーロッパに留まり西ドイツの放送局のスタッフ・ミュージシャンになったほどこの地が気に入ったようだ。自分に合った環境は益々腕に磨きをかける例のひとつといっていい。
スリルのあるテーマから滑り出すようにトロンボーンのソロが出てくるのだが、これがずば抜けているから短いテーマをはさんで2番手にソロを取るジョージ・コールマンや、3番手のジェイ・キャメロンが可哀想にみえてくる。ソロの間にテーマをはさむスタイルというとウィントン・ケリーのケリー・ブルーがあった。ベニー・ゴルソンのソロが素晴らしいにもかかわらず、その前のナット・アダレイの天下一品のフレーズに霞むようなもので、コールマンとキャメロンのソロを切り取るとアイデアに富んでいるのだが、ハンプトンに続けて聴くと見劣りする。それだけハンプトンが凄いということだろう。
「コンファメーション」は42年に作られたというからパーカーが41年にミントンズ・プレイ・ハウスでガレスピーをはじめモンク、パウエル、チャーリー・クリスチャン、ローチらとジャム・セッションを重ね、ビバップを確立した時期にアイデアが湧いたのかもしれない。「Confirmation」は「確認」とか「確証」という意味だが、この難曲を吹けたらバップ・プレイヤーとして認めてやる、そんなパーカーのメッセージのような気がしてならない。
私は音楽理論はよく分かりませんし、また譜面を読めませんので、曲説の記憶を頼りに書いております。誤った情報はそのままインプットされておりますので訂正は助かります。コードをもとに発展させる曲作りは面白いですね。来週はコード進行を拝借した曲を話題にしましょう。ネタがないだけに参考になります。
Confirmation Horn Best 3
Sonny Stitt / Stitt Plays Bird (Atlantic)
Jackie McLean / 4, 5, and 6 (Prestige)
Art Blakey / A Night At Birdland Vol. 2 (Blue Note)
さすがにパーカーを外すと決定的なものはないようでして僅差のベストになりました。どれがトップにきても不思議のない名演ばかりです。
他にも記事で話題にしたハンプトンをはじめルー・ドナルドソン、デクスター・ゴードン、ジミー・スミス、そして日本人ではベストのナベサダ、多くのヴァージョンが挙がりました。どの演奏も甲乙付け難い素晴らしいものばかりです。
今宵はお気に入りのコンファメーションを存分にお愉しみください。
いよいよ開幕しましたね。昨日も今日も良い試合でした。野球評論家の皆様はBクラスの予想ですが、この勢いで覆したいですね。
ナベサダさんにご投票いただきありがとうございます。サッポロジャズでは私も聴いておりますよ。ドームばかりでな芸術の森でもご一緒していたのですね。今年も楽しみです。
「ガチョ~ン」に一票、ありがとうございます。
何でもベスト3を話題にしておりますので、クレイジーキャッツ・ギャグ・ベストも企画したいですね。
ところでサイコロのジャケといえばハーブ・エリスのセブン・カム・イレブンがありましたね。賭場のサイトはチンチロリンからクラップスに話題が変わりました。(笑)
ナベサダ氏は私も迷った1枚です。パーカーに叩きつけた挑戦状という意味合いの選曲とは思いますが、パーカー云々よりもナベサダ氏の完成された世界を感じます。若いころは「パーカーのように」という意識があったのかもしれませんが、50前のこの録音は「ナベサダのように」という個性が際立っておりますね。アルバム全体は素晴らしい内容と思いますが、インパクトの強さではトップに挙げたスティットが上回っておりました。ブラインドで思わずパーカーと答えて大恥掻いたヴァージョンです。(笑)
ボントロ奏者でこの曲を吹いているのはハンプトンだけかもしれません。テクだけでは演奏できませんので凄いですね。
MJQのこの曲はおっしゃるようにバップ・イディオムに根差した演奏でして、各メンバーともベースはここなのだ、と強く感じます。
番外ですが「ガチョ~ン」にも一票入れさせてください
ジャズのサイトとは思えない、賭場のサイトではないかと思わせる話題で・・・失礼しやした・・・それと言うのもノセるDukeさんが悪いのでアリンス。
1)「I'm Old fashioned / 渡辺貞夫」
どなたからも挙がらないのが意外でしたが、
Confirmation でパーカーに叩きつけた挑戦状として、
最もこれがインパクトが強く感じたのは、
私だけなんでしょうか?
'76年録音ですから、ナベサダさんは未だ50前、
それに結成直後のGTJがサイドを固めてるんですから、
悪かろうはずがありません。
お題の曲以外の曲も皆素敵だったし、
僕はこれを一番に。
2)「Exodus / Slide Hampton」
ボントロでこの難曲に挑戦して、見事
吹ききってるところで一票。
3)「Last Concert / MJQ」
管ではないけど、「ホーンライク」な
ミルトのヴァイブが聴けるので、ご勘弁を!
子の曲に関しては、典雅なMJQの音楽というより、
バップ・イディオムに根差した演奏と感じました。
パーシー・ヒースのベースも、一際野太くて
聴き応えがありましたね。
いや、そして何より、実はこの曲の初聴きが
このアルバムでした!
アモンズは選出にあたり一応(笑)聴き直しましたが、おしゃるように選曲ミスかもしれませんね。ラテンのリズムにも合わずモグモグ吹いている感じがします。トミー・フラナガンやダグ・ワトキンス等、メンバーは抜群です。
トップにブレイキーがきましたか。さすがにパーカーを抜いたベストとなるとトップ選びも難しいですね。
「エクリプソ」はピアノ物ではベストに位置するでしょう。この曲のピアノ・ベストも話題にしたいですね。
転勤ですか。転勤地でも札幌出張があるといいですね。単身赴任はそれなりに楽しみがあるものです。違うことを想像しておりませんか。ジャズを家人に邪魔されず心行くまで聴けることですよ。(笑)
アルトが3本並びましたか。パーカー派だけあり何れ劣らぬ名演ばかりです。
クリフ・ジョーダンがありましたね。久しぶりに取り出しましたが、出だしのテーマは面白いですね。
コンファメーション、
アモンズの『ボステナー』を聴いてみましたが、選曲ミスだと思いました(笑)
アモンズの音色とかスタイルとは合わない曲かと・・他の曲は良いのですが
皆さんと同じような結果ですが
①Art Blakey -A Night At Birdland Vol. 2
②Jackie McLean - 4, 5 And 6
③Sonny Stitt - Stitt Plays Bird
tamaeさんのコメントで、『エクリプソ』を久しぶりに聴きました、やっぱりトミフラはいいですね、良い盤です。
長野県内ではあるものの、少し遠くへの転勤が決まり、単身赴任するための引越しの準備や仕事の引き継ぎで、珍しくバタバタしています。「コンファメーション」をじっくり楽しむ余裕がありませんが、とりあえず選びました。
①Sonny Stitt / Stitt Plays Bird (Atlantic)
②Lou Donaldson / With The Three Sounds (Blue Note)
③Jackie McLean / 4, 5, and 6
で、アルトサックス奏者を3人。パーカーでなければやはりスティットか。あと、上がってない中では、Cliff Jordan「Cliff Craft」がありました。
コンファメーションが初心者用コードブックに掲載されているのは知りませんでした。これを出来なければジャズは止めろ、という戒めかもしれませんね。楽譜を読めませんのでコード記号もよくわかりませんが、譜面に書かれたコードは花が咲いているような美しさがあります。あっ、あれはコードではなくコートにスミレか。
ガチョーン!とは懐かしいですね。
ほな、サイナラ。ん、これはハナ肇かぁ。
と来た!
誰か助けて!もう救いようが無い!北の将軍様ミサイルの照準を札幌に合わせてくだされ!
しかし、コンファメーションが初心者用コードブックに掲載されている・・これでみんな挫折する、あの編集をした奴は誰だ、責任者出てこい!
しかしTamaeさんのエピソードは流石ですね、臨場感が満点です。ジャイアントステップスをこなしたトミフラにも難しという言葉があったのですね。(笑)
ハンプトンにミストーン無しですか、日本で対抗できるのは・・・・谷啓くらいか!ガチョーン!失礼しやした。
超絶技法を誇るボントロ奏者は何人かおりますが、絶対にミストーンのない人とは凄いですね。
やはりフラナガンの「Eclypso」を思い出されましたか。名手が揃うとリハなしでも完璧な演奏ができるのでしょう。リハなしといえば、道東の網走で秋吉敏子さんのソロコンサートがありました。関係者にお聞きしたところ椅子を調整し、ポロンポロンと2,3音弾いて、良いピアノだわねぇ、でリハは終わったとか。ステージでは喋っている時間が長かったような気がします。(笑)
宗竹正浩さんが「Confirmation!」と言ったのは自信があったのでしょう。最近のプレイヤーは難しい曲を敬遠するきらいがありますが、難曲に挑むことで挫折し、それが成長の源になると思います。
今週は順当なベストできましたね。スティットは私もトップに挙げましたが、バードを彷彿させるソロが出てきてゾックとします。
マクリーンの「45&6」からチンチロリンが出ましたか。チンチロリンではヒフミで負けました。この負けでシェリー・マンの「123」を買えませんでした。(笑)
難曲を乗り切る秘訣をありがとうございます。バードも初めは単純なコードからスタートしたのでしょうが、物足りなくなったのでしょうね。複雑怪奇にして面白がっていたのかもしれません。女子大のカルテットをご指導したようですが、その後発展しましたか?4人いたら1人は気になる女子もいたことでしょう。アフターではなくアドリブですよ。(笑)
スライド・ハンプトンはライネル・ハンプトンやメイナード・ファーガソンのバンドではいつも端だったようですが、右端でも左端でも隣からは嫌がれたようです。鏡の横で練習しているようだとか。
ルーはジミー・スミスともこの曲を演奏しておりますが、ソロを切り取るとやはりリーダー作が一番良いですね。
Sハンプトンはミュージシャン仲間で「絶対にミストーンのない人」と尊敬されてはります。
やっぱり私は、「Eclypso」の中のConfirmationに一票です。トミー・フラナガン、ジョージ・ムラーツ、エルヴィン・ジョーンズがリハなしで臨んだセッション。
残り同一セッションの「Confirmation」のトラックよりも「Eclypso」の方がべターであります。
トミーがOverSeasに来て寺井のベース&ドラムスと一緒に演ろうかということになったとき、「何演りたい?」と聞かれ、ベースの宗竹正浩さんが「Confirmation!」って言ったら「そんな難しい曲したいんか?」とびっくりされていたのを思い出しました。
ではまたお邪魔します
2,Lou Donaldson/LD+3
3,J&M/ Night at Birdland
次点:Slide Hampton / Exodus (Philips)
以上、私の趣味の赴くままに挙げました。好きな順ですね、当たり前ですけど。
マックリーンも良いけど、「45&6」と来るとチンチロリンでは親は倍付けの負けとなるわけで・・・関係ないか・・。
ところでDUKEさんはこの曲を難曲だと、パーカーの曲で難しいコード進行だと・・・。
しかし、この曲を乗り切る秘訣がありんす。
時は私の大学時代、フルバンで名古屋へ巡業に、地元の金城女子大のジャズ研とコンサートと相成りました。事前のリハで女子大のカルテット(MJQと同じ編成)がこの曲をヤールジャありませんか!それも全くスイングしない。
ドラムの子がどうしたら上手く出来るかと聴いてきたので、我曰く、ドラムのせいではない、ヴァイブとピアノが難しいコード分解ばかりしているから、アドリブがノレないのだと。
じゃあ、どうすれば良いか教えてしんぜようと。早い話が、コードを省略すればエーデヨォーと教えた。バードは最初からあんなコードを付けた訳ではないジャキャモ!
アドリブをやっているうちにつまらなくなって、バードやクリスチャンが1小節に4つもコードを盛り込んで面白がったダーナキャモ。(名古屋弁のつもり)
と教えて、コードを極端に減らして、これで自由にアドリブやった方が楽しいじゃキャモ・・。
相手も納得!そんなエピソードのある曲でした。
ところで、スライド・ハンプトンがフルバンにいたら邪魔な奴でしたでしょうね。なにせ、ぎっちょのボントロが4人の真ん中にいたら、スライドがぶつかるは腕が隣とぶつかるはで、お前邪魔なんだよぉ!・・・(お後がよろしいようで!)
LD+3は、ルー・ドナルドソンのガッツあるプレイが聴きどころですね。バードランドの夜とどちらにするか、迷った一枚です。
Daddy Plays the Horn はゴードンらしい茶目っ気たっぷりなジャケですが、おっしゃるようにリラックスした雰囲気はないですね。特にこの曲はパーカーへの敬意の表れもあり真剣なプレイと思います。
ゴードンは神経が太い人ですので、リラックスできなかったのはワーデル・グレイの死の影響でなく、酒が足りなかったのでしょう。(笑)
管はかなりあると思いましたが意外に少ないですね。少ないながらパーカーに迫る優れた内容のため多く感じるのかもしれません。
ジミー・スミスのブルーノート盤もありましたね。1番手のバレルと3番手のモーガンが良いソロを取っております。冗長な印象を受けるのはその間のソロのせいかもしれません。誰かとは言いませんよ。(笑)ブレイキーのロールをはさみながらのエンディングは良いですね。
DADDY PLAYS THE HORNは昔から好きで何十年も聴き続けています。デックスとドリューが素晴らしく、どの曲も良い出来栄えです。
まさにビバップの教科書のような演奏です。でも、不思議なことにこの演奏からはゴードン特有の陽気で茶目っ気な面やルーズなリラックスした雰囲気が感じられないのです。パーカーとワーデル・グレイの死が、デックスに何らかの影響を及ぼしたのかもしれませんね。
選択の幅がぐっと狭くなりますね。
挙がっているところ以外では、
ジミー・スミスの同名盤ぐらいしか手持ちには
ないですね(3管なんで一応候補には入るか?)。
これは長尺でやや冗長な印象です。
お馴染みのバップナンバーですので即決ですね。
トップにデックス、次いでマクリーンがきましたか。マクリーンはお得意のフレーズも出てノリノリですが、2番手のバードは意外と落ち着いておりますね。3番手のモブレイはアート・テイラーに煽られてもペースを崩さずいつものスタイルです。この3人はその後違ったスタイルをとりますが、50年代半ばの三者はモダンの最前線を歩んでいたのでしょう。10分越えの長尺ですが楽しめる内容です。
バード・ランドの夜は名手揃いだけあり、うまく決めておりますね。
即決です。(笑)
デックス
ジャッキー・マクリーンの4,5、&6
アート・ブレイキーのバード・ランドの夜
スティットのヴァージョンも良いですね。
大好きな曲です。!(^^)!
パーカーの曲は既成のスタンダードのコード進行を利用して新たなメロディをつける方式をとっておりますが、コンファメーションはパーカーが独自に書いたコードに基づいて作られた曲です。その魅惑的なメロディから後にエディ・ジェファーソンによって歌詞もつけられております。パーカーは別格ですので今週はパーカーを抜いた管楽器のお気に入りをお寄せください。ピアノとヴォーカル、スライド・ハンプトンのベストはまたの機会に話題にします。
管理人 Confirmation Horn Best 3
Sonny Stitt / Stitt Plays Bird (Atlantic)
Dexter Gordon / Daddy Plays the Horn (Bethlehem)
Slide Hampton / Exodus (Philips)
パーカー派の課題曲だけありジャッキー・マクリーンをはじめルー・ドナルドソン、フランク・モーガン、渡辺貞夫等が名演を残しております。他にもアート・ブレイキー、MJQ、ジーン・アモンズ、アーチー・シェップ等々、多くの演奏がありますので誰が挙がるのか楽しみです。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Charlie Parker - "Confirmation"
http://www.youtube.com/watch?v=3XA_Jugejto