
ジェイ・マクシャン、アンディ・カーク、そしてエリントンと、スイング期の有名楽団に在籍しながらも知名度も評価も低いミュージシャンがいる。日本でその名がにわかに知られたのは、「ナイト・トレイン」の大ヒットだったが、これが悪かった。ルー・ドナルドソンのブーガルー同様、ポップヒットはジャズとして認めないばかりか、プレイヤーをも同じ目線で見てしまう。ソウルフルな演奏を好まない日本人のジャズ気質によるものだ。
ジミー・フォレストがエリントン楽団を退団後、故郷セントルイスのクラブで演奏していた52年の春にふらりとトランペットを抱えたマイルスが現れた。52年というとマイルスが麻薬地獄に落ちていたころで、その悪癖を絶つため帰郷していたのだが・・・そう簡単に断ち切れるものではなく、麻薬代欲しさにフォレストのバンドに客演する。そしてフォレストもまた禁断症状と闘いながら演奏をしていた。その二人のセッションとなると聴く前から気が失せ、聴くとやはり落胆するが、それは演奏内容ではなく音の悪さである。当時、それ以上の技術しかなければ仕方がないが、ライブといえど鑑賞に値する録音の術はあっただけに残念だ。
さて、肝心の演奏だが、音質の悪さを気にしなければとても二人がジャンキーとは思えないほど溌溂している。レイ・ブラウンの「レイズ・アイデア」で先発のソロをとるフォレストは、テキサス・テナーの泥臭さもあるが、バップ・フレーズも交えながら豪快なブローを展開しマイルスにつなぐ。続いてガレスピーの「チュニジアの夜」はマイルスが先発で、アドリブで滅多に他の曲を引用しないマイルスが、ヤクを買えるギャラが約束できたのか、或いはヤクが効いているのか、「朝日の如くさわやかに」を絡ませご機嫌だ。そのクラブにはどん底であってもジャズマンとしての誇りを忘れない二人がいたのだろう。
「Our Delight」と題されたこのアルバムが発売されたのはマイルスが帝王と呼ばれる80年代に入ってのことだ。発売が見送られたのは麻薬渦のマイルスに将来を期待しないプレスティッジと、音質の劣悪さによる。その後技術の進歩で音が改善され発売できるまでに向上したが、もし、このレコードが最良の音質で録音とともに発売されていたならジミー・フォレストの知名度も評価も上がっていたに違いない。
ジミー・フォレストがエリントン楽団を退団後、故郷セントルイスのクラブで演奏していた52年の春にふらりとトランペットを抱えたマイルスが現れた。52年というとマイルスが麻薬地獄に落ちていたころで、その悪癖を絶つため帰郷していたのだが・・・そう簡単に断ち切れるものではなく、麻薬代欲しさにフォレストのバンドに客演する。そしてフォレストもまた禁断症状と闘いながら演奏をしていた。その二人のセッションとなると聴く前から気が失せ、聴くとやはり落胆するが、それは演奏内容ではなく音の悪さである。当時、それ以上の技術しかなければ仕方がないが、ライブといえど鑑賞に値する録音の術はあっただけに残念だ。
さて、肝心の演奏だが、音質の悪さを気にしなければとても二人がジャンキーとは思えないほど溌溂している。レイ・ブラウンの「レイズ・アイデア」で先発のソロをとるフォレストは、テキサス・テナーの泥臭さもあるが、バップ・フレーズも交えながら豪快なブローを展開しマイルスにつなぐ。続いてガレスピーの「チュニジアの夜」はマイルスが先発で、アドリブで滅多に他の曲を引用しないマイルスが、ヤクを買えるギャラが約束できたのか、或いはヤクが効いているのか、「朝日の如くさわやかに」を絡ませご機嫌だ。そのクラブにはどん底であってもジャズマンとしての誇りを忘れない二人がいたのだろう。
「Our Delight」と題されたこのアルバムが発売されたのはマイルスが帝王と呼ばれる80年代に入ってのことだ。発売が見送られたのは麻薬渦のマイルスに将来を期待しないプレスティッジと、音質の劣悪さによる。その後技術の進歩で音が改善され発売できるまでに向上したが、もし、このレコードが最良の音質で録音とともに発売されていたならジミー・フォレストの知名度も評価も上がっていたに違いない。
バルネ・ウィランがありましたか。このころはウィランも溌溂しておりましたね。写真を見るだけで好青年という感じがしますが、近年はチョイ悪オヤジといった顔つきです。演奏のほうは随分おとなしくなりました。やはりマイルスやドーハムの刺激がないとパリっ子は燃えないようです。
かなり遅れ馳せながら、3枚目を投稿させて頂きます。(^^;
・バルネ・ウィラン「ティルト」
先日、喫茶でグリフィンを聴き、バックでケニー・クラークが叩いている「ナイト・レディ」を昨日聴き、ドラマー繋がりでバルネ「セーヌ川のジャズ」を今日聴いて、バルネ繋がりでコレを聴いて思い出しました!
恐らく始めて聴いた「チュニジアの夜」はコレではなかったか・・・と。
A Night in Tunisia Horn Best 3
Charlie Parker / Jazz At Massey Hall (Debut)
Art Blakey / A Night At Birdland Vol.1 (Blue Note)
Sonny Rollins / Night At The Village Vanguard (Blue Note)
ワンツーは同得点でした。どちらがトップでも、また3位以下がトップでも不思議のない名演ばかりです。
寒くなりましたが、今宵はお好みのプレイヤーで熱いチュニジアの夜を満喫ください。
1969年当時のラーメンの値段は覚えておりませんが、高校生の私でも学校帰り、おやつに食べておりましたので安かったのでしょうね。
当時マイルスの二枚組「ビッチェズ・ブリュー」を買うためおやつを抜いたことを思い出しました。
子どものころ母親に手を引かれ、こまどり姉妹の映画を見たことがありますが、ほとんど覚えておりませんね。姉妹のハーモニー、三味線、今の時代にはない魅力があるのでしょう。
私はザ・ピーナッツが大好きです。
フォレストはプレスティッジに「Out of the Forrest」や「Soul Street」の傑作がありますので機会をみて話題にしたいですね。
ワンツーと私と同じでしたか。これはもう何度聴いたかわからないほどの愛聴盤ですので外せませんね。
ドーハムは moto さんも挙げられましたが、おっしゃるように少し醒めた演奏です。バルネ・ウィランとのライブはかなり熱かっただけに意外な気もしますが、それがグループリーダーとしてのドーハムなのかもしれません。
ハワード・ラムゼイがありましたか。Volume 4 といいますとオーボエだかフルートだかのジャケでしたね。持っておりますがほとんど取り出さないレコードです。ジャケを眺めるだけで楽しい「at Laguna」に手が伸びます。(笑)
ジミー・フォレスト特集かなと勘違いしましたが、またの機会によかったら。でもリーダー作はそう多くないので難しいでしょうか。お題の方は期せずして2枚はdukeさんと重なりますが、全てライブ盤で
Charlie Parker / Jazz At Massey Hall (Debut)
Sonny Rollins / Night At The Village Vanguard (Blue Note)
Kenny Dorham / At The Cafe Bohemia (Blue Note)
パーカー、ロリンズは何度聴いたかわからないので。ドーハムのものは、もう少し熱い演奏が期待されるところですが、ケニー・バレルのソロと、それに被さるバックのホーンと、いかにものクラブギグで、好きな1枚です。
他にもたくさんありましたが、かわったところで、ハワード・ラムゼイの Howard Rumsey's LIGHTHOUSE ALL-STARS Volume 4 (Contemporary )のオーボエ演奏は、爽やか系で、これはこれでいいかと。
爽やかな夜がきましたね。シャンクは確かフルートでこの曲を演奏していましたが、まるで違う曲のような印象を受けます。クロード・ ウィリアムソンがいいですね。「朝日のようにさわやかに」よりも爽やかかもしれません。
ゲッツは挙がると思っていました。「イースト・オブ・ザ・サン」の名演に尽きるアルバムですが、この曲も意外性があり面白いですね。
「Phil Talks With Quill」は私からもお薦めします。聴き所は「ディア・オールド・ストックホルム」でして、ラストの終わると見せかけてテーマに戻るあたりは何度聴いてもゾクゾクします。あっ、チュニジアも良いですよ。(笑)
貰うのが専門でしたね。では、貰いま賞。
熱いこの曲この演奏、ココはあえて爽やかな西海岸の2枚!
バド・シャンク「バド・シャンク・カルテット」(PJ)
スタン・ゲッツ「ウエスト・コースト・ジャズ」(Verve)
今まで挙がっているモノの中では、
>「Phil Talks With Quill」
を、特に聴いてみたいと思います♪
ジミー・フォレストのベストとも思いましたが、ベストを絞れるほど所有レコードがありませんのでまたの機会にしました。サイド作を含めると相当数ありますので面白いかもしれません。
特別賞にガレスピーのニューポートが挙がりましたか。これは嬉しいですね。私はベスト3に入れるほど好きな演奏です。モーガンにゴルソン、ケリー、親分のご機嫌なこと、ニューポートはこうでなくちゃ、です。
バードランドにゴードン、そしてロリンズ、さながらモダンジャズの名盤ベストの趣きですが、名盤に欠かせない名曲でもあります。
マンハッタン・トランスファーのヴォーカリーズも面白いですね。最初の楽器は声といわれておりますので、これも楽器演奏といっていいでしょう。
特賞に次点、次は SHIN 賞でしょうか。皆さん、賞品に期待しましょう。(笑)
ハードボイルドとはいい表現ですね。力強い演奏と、どこまでもハードなソロが要求されますのでピッタリです。
モーガンはその点、演奏ばかりか最期までハードボイルドでした。タイガー・ウッズに似ているのは顔だけではなく、夜もハードだとか。(笑)
そして私も挙げたロリンズとは嬉しいですね。ヴァンガードの客がピストル出して暴れてもロリンズのグサリとする音には敵わないでしょう。
ブレイキーのビック盤もありましたね。この頃のメッセンジャーズは人気がありませんが、グリフィンもいい演奏を残しておりますし、お祭りはブレイキーの本骨頂です。アトの祭りと言うでしょう。(笑)
トップに問答無用のブラウニー、そしてドーハムがきましたか。こちらもライブですが、丁寧な演奏ですね。確かにいい内容ですが、このまとまりがジャズ・プロフェッツというグループの存命を表しているように思います。冒険心があれば名を残すコンボになっていたかもしれませんね。モンテローズが熱演だけに残念です。
ジミー・スミスも地味ながら取り上げておりましたね。R&B がお好きな方はゾクゾクする演奏でしょう。ギターの聴き比べの面白さもあります。
ブルーノートばかりですが、この曲はある意味ブルーノートの象徴ともいえます。ブルーノート盤だけでもベスト企画ができますね。(笑)
ジャズ誌でもネットでも話題になる曲ですが、これほど割れる曲も珍しいですね。特にメッセンジャーズは十八番だけに、サイド、当然フロントの好みに左右されます。私的にはブラウニーですが、モーガンのソロにも圧倒されます。
フィルとクイルもありましたね。ストックホルムしか聴きませんので忘れておりました。今聴き返しておりますが、なるほどボブ・コーウィンも好演です。(笑)
モーガンのリーダー作ではやはりクッカーですね。
「At Last! / Miles Davis & The Lighthouse All-stars」の、この曲はまずまずですが、ミッドナイトはワースト3に入るかも。
マッセイホールに次いで、メッセンジャーズのタイトル盤がきましたか。モーガンとショーターがフロントですので迫力は凄いですね。シンプルなジャケからもこの曲のインパクトが伝わってきます。ジャズ喫茶では、B面は絶対にかけられないレコードです。(笑)
これを挙げない方は、馬○だ!そうですが、独断と偏見で選らんだものばかりですので、自分が挙げたものが一番です。挙げても挙げなくてもジャズ馬○に間違いありません。
ゴードンも外せない1枚です。パウエルも万全ではありませんが、伸び伸びしていますね。女好きのゴードンのこと、「パリの夜」と改題したかったのかも。(笑)
しかし、チュニジアと来ましたか・・ビ・バップからハードバップへと演奏が継がれてきたガレスピーの名曲ですね。
特別賞Dizzy Gillespie / At Newport (Verve )
これは作曲者に敬意を表して!
1."A Night At Birdland Vol.1 / Art Blakey (BLP 1521)
この熱っぽい演奏が最高!
2、Our Man In Paris/Dexter Gordon(BN)
これが新譜で出た時の衝撃・・ゴードンのゴリゴリ節で吹くチュニジアがまた味があります。
3、A Night At Village Vanguard / Sonny Rollins(BN)
これもピアノレスですが典型的なロリンズ節がいいです。
次点:マンハッタン・トランスファー/ヴォーカリーズ、これはヴォーカル盤ではありません、声という楽器を使った盤です。(屁理屈)
あのガレスピー独特のハーモナイズを声で出しています、これがまたいい・・。
特賞だの次点など勝手に作って自己満足をしております。(笑)
チュニジアの夜=ハードボイルド そんなイメージです。
沢山ありますが・・
The Cooker / Lee Morgan(BN)
このレコードは好きですねー僕もアダムスが最高に効いてると思います。
A Night At Village Vanguard / Sonny Rollins(BN)
ロリンズのピアノレストリオはこれぞハードボイルドだー!
A Night In Tunisia / Art Blakey(Vik)
BNでなくてVik盤で、イントロからお祭りみたいで好きです、この頃のメッセンジャーズも良いと思うのですが・・グリフィン贔屓で
1."A Night At Birdland Vol.1 / Art Blakey (BLP 1521)
ボクも Clifford Brown のこの演奏、大好きです.
出だしから問答無用の "A Night in Tunisia" というようなホットな演奏で、これぞっという感じです.
2."'Round About Midnight At The Cafe Bohemia / Kenny Dorham (BLP 1524)"
Kenny Dorham はもちろんですが、 J.R. Monterose と Kenny Burrell がいいですね.
ホットなんだけれど、どこか都会的なクールさがあるような演奏で好きです.
3."Cool Blues / Jimmy Smith (LT 1054)"
"A Night in Tunisia" の演奏としては、正直それほどいい演奏ではないかもしれませんが、Tina Brooks が大好きなので、とりあえず一票.
ただここでの Tina そんなにいいとは思いません、逆にギターの Eddie McFadden が、Kenny Burrell の演奏とはまったく違った、R&B っぽい演奏で Jimmy Smith のオルガンと微妙に合っているような・・・・ちょっと不思議な Tunisia Night's です.
相変わらず引き出しが少ないので、みんな Blue Note になってしまいました.
ジャズのネット上では話題に上がるテーマですが、
このベスト3は私的には昔から不変です。
1)「A Night At Birdland Vol.1 / Art Blakey」
モーガンもいいけど、ここはブラウニーで。
2)「phil Talks With Quill」
アルトの2人より、先発するBob Cowin のシンプルな
シングル・トーンに痺れたりします。
3)「The Cooker / Lee Morgan」
アダムズとティモンズがいい。
次点:「At Last! / Miles Davis & The Lighthouse All-stars」
チュニジアの夜は、大好きな曲の一つです。
お気に入りは、
Jazz At Massey Hall/Charlie Parker(Debut)
パーカーのダイアル・セッションも好きだが、最強のメンバーのこのアルバムを挙げたい!
パウエルもこの時期としてはベストだ!
A Night In Tunisia/Art Blakey And The Jazz Messengers(BN)
天才モーガン&ショーター・・・最強のフロントだ!
御大ブレイキーは、もちろん最高!
これを挙げない奴は、馬○だ!(笑)
Our Man In Paris/Dexter Gordon(BN)
ゴードン節で料理した、チュニジア・・・好きだ!
この3枚は、昔から大好きで何回聴いたか解りません。
モダンジャズの始まりを告げる曲で、モダンジャズのシンボルでもある「チュニジアの夜」はいかがでしょう。今週は管楽器でお好みをお寄せください。
管理人 A Night in Tunisia Horn Best 3
Charlie Parker / Jazz At Massey Hall (Debut)
Sonny Rollins / Night At The Village Vanguard (Blue Note)
Dizzy Gillespie / At Newport (Verve )
奇しくもライブばかりですが、あの賑わいはライブに向いているのかもしれません。
本家ガレスピーの57年のニューポート盤はCDに追加されたもので、レコードには収録されておりません。
多くの名演がありますので何が挙がるのか楽しみです。
今週もたくさんのコメントをお待ちしております。