祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

冷温停止状態?と発表

2011-12-22 00:01:39 | 原発事故
2011年12月19日。
福島の原発事故に対する「事故収束宣言」がニュースとして流れていますね?
事故収束宣言とは、どう云うことなんでしょう?

政府が収束としたポイントは下記の2点である。
  1:空気中のセシウム放出が自己直後の1300万分の1
  2:圧力容器底部の温度が100度C以下

こんなことで、事故は収束したのでしょうかね?
空気中のセシウムの放出が「1300万分の1」という数字は、どの様な意味を持つのか分かりません?1号機は、上部を塞いだみたいですが、2号機・3号機はどうなんでしょう?
ましてや、問題なのは「圧力容器底部」の温度が100度以下と言うが、メルトダウンしたウランは、どんな状態かは、分かっているのでしょうか?
「冷温停止」と言うのは、「圧力容器が正常な状態」であり、尚且つ「格納容器も正常な状態」で「核燃料棒もきちんと収納」されていて、冷温停止ができるのであって、メルトダウンを起こした段階で「冷温停止」はもうあり得ないのではないでしょうか?、

ましてや、ここ数日でもおかしなニュースが出ていますね。
 ・12月4日 高濃度汚染水の処理施設から15トンの汚染水が漏れる。
  260億ベクトル(ストロンチウムなど)の放射線物質を含む150リットルの汚染水が海に流れる。
  ひどいもんですね・・・どの位の汚染水が海に流れ込んでいるかわからないようですね。
  海は世界に通じていますので、海外の政府からも指摘されているとのことですね?(国際間の賠償問題が将来発生)
 ・12月18日 福島原発の地下の溝に230トンの汚染水が溜まっていることが発見。
  230トンも溜まるまで分からないのでしょうか?
 ・12月16日 福島第一原発で52人の作業員が下痢や嘔吐症状を訴え、廃棄物貯蔵施設の建設中断。 
  52人も影響を受けるほど、現場は危険なんですね・・・・

海外のメディアも一斉に、痛烈な批判をしている記事を書いていますね。
 ・ドイツ「ZDF」
      原発は破壊、土壌も食料も汚染、フクシマの悲劇は終わっていません。
     「”冷温停止”の発表は日本政府のプロパガンダ」との専門家コメントを引用。
      (注)(プロパガンダ:特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する宣伝行為)
 ・ドイツ シュピーケル 
     「冷温停止状態は”ごまかし”で”意図的な嘘”である」
 ・アメリカ ニューヨークタイムス
      多くの専門家は、政府の発表を疑っており世論の怒りをなだめるために勝利宣言を
      したのではないかと懸念している。


専門家(九州大学 工藤和彦特任教授)は、次のように言っていました。
  原子炉の中の状態、特に燃料の状態が分かっていない。それが分からない以上
  私たちはやっぱり「再臨界が起こりません」とは言い切れない
  ある潜在的な危険性と言うものを見失うことになりかねないと懸念は持っている。

こう見ると、どじょう総理は何を考えているんでしょうかね?・・・・いや、何も考えていないか?それとも考える力がないのかな?・・・・いつものように、官僚に都合の良いように使われているのでしょうか?それとも、東京電力の族議員からの圧力に屈して事故収束宣言をして、国民の関心を福島事故から背ける魂胆ですかね


日本弁護士連合会が12月15日付で、「東京電力株式会社に対する「資金の交付」による支援の中止を求める意見書」を取りまとめ、内閣総理大臣、経済産業大臣他に提出したと報道されています。

内容は下記のとおりです。
東京電力に現在実施されている、原子力損害賠償支援機構による東京電力に対する「資金の交付」は、法的返済義務がなく、東京電力のバランスシートに負債として計上されない、実質「贈与」である。国は、資金交付の法的意味、すなわち「贈与による東京電力支援」であることについて、国民への説明責任を果たすべきであり、この点についての十分な国民的議論のないままに、資金交付という支援方法を選択するべきではない。したがって、国は、資金交付による支援を中止すべきである。

これは、大きな問題です。「国民の目を誤魔化して国民の血税をつぎ込み、利権の確保を狙っている組織に対する」日弁連からの抗議です。国会議員も官僚も腐っていますね!!!!!
なぜ、1企業のために血税を資金交付するのか?本来であるなら、経営が失敗したのならその企業は倒産させ、経営者はその責任を負うべきである。しかし、今回の福島事故に対して、東京電力の社長をはじめ平役員まで誰一人として責任を取っていない。経営者が責任を取るということは、降格・減給・退職のことである。退職するものが一人もいなく、一般企業より高い給与を取っている東電の役員・幹部は誰も減給なし・・・・それでいながら、血税を資金交付し、今後、復興にかかる費用を電力料金に上乗せするという・・・・どうして、このようなデタラメがまかり通るのだ!!!

先日も、復興と言う名目で「増税」したが、その実態は増税10.5兆のうち5兆円は復興と関係のない費用・・・・
   (B型肝炎:0.7兆円、年金財源:2.5兆円、全国規模補助金等:1.8兆円 合計5兆円)
とにかく、一番取りやすい国民から搾り取る定例パターンである。

東電を倒産させるメリット
  1:東京電力が積み立てている再処理等積立金を取り崩し、2兆円規模の賠償原資を捻出
  2:金融機関・株主・取締役の責任を明確にし処理ができる事による、国民への負担(増税)が軽減。
  3:東京電力の退職金を払わずに賠償原資にできる。
  4:今後海外からの海洋汚染の賠償問題が、国とは関係なくなり国民への増税が防げる。
  5:会社更生法により、管理が司法に移ることにより、東京電力・経済産業省のどちらの利権にもならない
    天下り先をなくすることになり、税金の無駄をなくすことができる。
  6:東京電力を解体することにより、発電と送電を切り離し、独占企業をなくすことが出来る。
    競争の原理を持ち込み、総原価方式を崩すことにより、電気料金を安くすることができる
  7:電力関係のマーケットを解放することにより、国内に残る数少ない経済の成長分野が増える。
    経済の復活の一つになる。それにより税収も増え、増税を抑えることが可能となる。
  8:復興にかかる税金が少なくなることにより、国民の負担が少なくなる。
    復興にかかる費用を最低限に絞り込めるため、無駄な税金をかけずに済む。


逆に倒産させないデメリット
  1:東京電力がそのまま残る場合は、税金を好きなだけつぎ込むことになる
  2:東京電力の経営者誰も責任を取らない。資産の売却もない。東電従業員の給与も下がらず、国民に税の負担増を強いる。
  3:総原価方式で単純に利益をむさぼった上に、その利益で族議員を作り、国民には負担のかかるシステムを堅持する。
  4:海洋汚染の賠償問題が発生した時、国が関与することにより最終的には国民の税金を使う。
  5:再処理等積立金の取り崩しが無くなり、内部留保もそのまま、東京電力の経費削減もないまま電力料金に負荷。
    総原価方式で、復興費用を好きなだけ上乗せし、電気料金が高くなる。しかし、経営者・社員の高給はそのまま・・・・。
  6:発電・送電の分離が出来ず、経済の成長のチャンスが無くなる
  7:東京電力に資金の交付すると、それはタダで贈与したことになり返却されることは無く、税金の無駄遣いとなる
  8:東京電力の株式を国が増資する形をとると、経済産業省の天下り先として多くポストを確保する事になる。
    国家公務員法が大問題となっている最中、時流に逆行し官僚に抵抗の力を与えることになる。
    尚且つ、海洋汚染問題は国の責任となり、国民が全額負担となってしまう。(増税) 


何にしても、冷温停止により事故収束宣言は、デタラメですね!!


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