祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 「非現実的な夢想家」 村上春樹

2013-09-24 17:13:37 | 社会・経済・政治
FaceBookの中に、小説家の村上春樹さんがスペインで「カタルーニャ賞」を受賞した時のスピーチがありました。福島原発に対する思いを述べています。今、一人一人の日本人が立ち上がり、きちんとした意見を言うべき時に来ているのでしょう・・・・・そんな思いが聞こえてきます。そのまま転記します。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今月9日、スペインの国際的な「カタルーニャ賞」を受賞した作家の村上春樹さんは、授賞式のスピーチで東京電力福島第一原子力発電所の事故について触れ、「私たち日本人は核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった」と訴えました。

「非現実的な夢想家として」と題したスピーチの全文を掲載します。



 この前僕がバルセロナを訪れたのは、2年前の春のことでした。サイン会を開いたとき、たくさんの人が集まってくれて、1時間半かけてもサインしきれないほどでした。どうしてそんなに時間がかかったかというと、たくさんの女性読者が僕にキスを求めたからです。僕は世界中のいろんなところでサイン会を開いてきましたが、女性読者にキスを求められたのは、このバルセロナだけです。それひとつをとっても、バルセロナがどれほど素晴らしい都市であるかがよくわかります。この長い歴史と高い文化を持つ美しい都市に、戻ってくることができて、とても幸福に思います。

 ただ残念なことではありますが、今日はキスの話ではなく、もう少し深刻な話をしなくてはなりません。

 ご存じのように、去る3月11日午後2時46分、日本の東北地方を巨大な地震が襲いました。地球の自転がわずかに速くなり、1日が100万分の1.8秒短くなるという規模の地震でした。

 地震そのものの被害も甚大でしたが、その後に襲ってきた津波の残した爪痕はすさまじいものでした。場所によっては津波は39メートルの高さにまで達しました。39メートルといえば、普通のビルの10階まで駆け上っても助からないことになります。海岸近くにいた人々は逃げ遅れ、2万4千人近くがその犠牲となり、そのうちの9千人近くはまだ行方不明のままです。多くの人々はおそらく冷たい海の底に今も沈んでいるのでしょう。それを思うと、もし自分がそういう立場になっていたらと思うと、胸が締めつけられます。生き残った人々も、その多くが家族や友人を失い、家や財産を失い、コミュニティーを失い、生活の基盤を失いました。根こそぎ消え失せてしまった町や村もいくつかあります。生きる希望をむしり取られてしまった人々も数多くいらっしゃいます。

 日本人であるということは、多くの自然災害と一緒に生きていくことを意味しているようです。日本の国土の大部分は、夏から秋にかけて、台風の通り道になります。毎年必ず大きな被害が出て、多くの人命が失われます。それから各地で活発な火山活動があります。日本には現在108の活動中の火山があります。そしてもちろん地震があります。日本列島はアジア大陸の東の隅に、4つの巨大なプレートに乗っかるようなかっこうで、危なっかしく位置しています。つまりいわば地震の巣の上で生活を送っているようなものです。

 台風がやってくる日にちや道筋はある程度わかりますが、地震は予測がつきません。ただひとつわかっているのは、これがおしまいではなく、近い将来、必ず大きい地震が襲ってくるだろうと言うことです。この20年か30年のあいだに、東京周辺の地域を、マグニチュード8クラスの巨大地震が襲うだろうと、多くの学者が予測しています。それは1年後かもしれないし、明日の午後かもしれません。にもかかわらず東京都内だけで1300万の人々が、普通の日々の生活を今も送っています。
人々は相変わらず満員電車に乗って通勤し、高層ビルで仕事をしています。今回の地震のあと、東京の人口が減ったという話は耳にしていません。

 どうしてか?とあなたは尋ねるかもしれません。どうしてそんな恐ろしい場所で、それほど多くの人が当たり前に生活していられるのか?

 日本語には「無常」という言葉があります。この世に生まれたあらゆるものは、やがては消滅し、すべてはとどまることなく形を変え続ける。永遠の安定とか、不変不滅のものなどどこにもない、ということです。これは仏教から来た世界観ですが、この「無常」という考え方は、宗教とは少し別の脈絡で、日本人の精神性に強く焼き付けられ、古代からほとんど変わることなく引き継がれてきました。

 「すべてはただ過ぎ去っていく」という視点は、いわばあきらめの世界観です。人が自然の流れに逆らっても無駄だ、ということにもなります。しかし日本人はそのようなあきらめの中に、むしろ積極的に美のあり方を見出してきました。

 自然についていえば、我々は春になると桜を、夏には蛍を、秋には紅葉を愛でます。それも習慣的に、集団的に、いうなればそうすることが自明のことであるかのように、それらを熱心に観賞します。桜の名所、蛍の名所、紅葉の名所は、その季節になれば人々で混み合い、ホテルの予約をとるのもむずかしくなります。
 どうしてでしょう?

 桜も蛍も紅葉も、ほんの僅かな時間のうちにその美しさを失ってしまうからです。私たちはそのいっときの栄光を目撃するために、遠くまで足を運びます。そして、それらがただ美しいばかりでなく、目の前で儚く散り、小さなひかりを失い、鮮やかな色を奪われていくのを確認し、そのことでむしろほっとするのです。
 そのような精神性に、自然災害が影響を及ぼしたかどうか、僕にはわかりません。しかし私たちが次々に押し寄せる自然災害を、ある意味では仕方ないものとして受けとめ、その被害を集団的に克服していくことで生きのびてきたことは確かなところです。あるいはその体験は、私たちの美意識にも影響を及ぼしたかもしれません。

 今回の大地震で、ほぼすべての日本人は激しいショックを受けました。普段から地震に馴れているはずの我々でさえ、その被害の規模の大きさに、今なおたじろいでいます。無力感を抱き、国家の将来に不安さえ抱いています。

 でも結局のところ、我々は精神を再編成し、復興に向けて立ち上がっていくでしょう。それについて僕はあまり心配してはいません。いつまでもショックにへたりこんでいるわけにはいかない。壊れた家屋は建て直せますし、崩れた道路は補修できます。

 考えてみれば人類はこの地球という惑星に勝手に間借りしているわけです。ここに住んで下さいと地球に頼まれたわけではありません。少し揺れたからといって、誰に文句を言うこともできない。。
 ここできょう僕が語りたいのは、建物や道路とは違って、簡単には修復できないものごとについてです。それはたとえば倫理であり、規範です。それらはかたちを持つ物体ではありません。いったん損なわれてしまえば、簡単に元通りにはできません。
 僕が語っているのは、具体的に言えば、福島の原子力発電所のことです。

 みなさんもおそらくご存じのように、福島で地震と津波の被害にあった6基の原子炉のうち3基は、修復されないまま、いまも周辺に放射能を撒き散らしています。メルトダウンがあり、まわりの土壌は汚染され、おそらくはかなりの濃度の放射能を含んだ排水が、海に流されています。風がそれを広範囲にばらまきます。

 10万に及ぶ数の人々が、原子力発電所の周辺地域から立ち退きを余儀なくされました。畑や牧場や工場や商店街や港湾は、無人のまま放棄されています。ペットや家畜もうち捨てられています。そこに住んでいた人々はひょっとしたらもう二度と、その地に戻れないかもしれません。その被害は日本ばかりでなく、まことに申し訳ないのですが、近隣諸国に及ぶことにもなるかもしれません。

 どうしてこのような悲惨な事態がもたらされたのか、その原因は明らかです。原子力発電所を建設した人々が、これほど大きな津波の到来を想定していなかったためです。かつて同じ規模の大津波がこの地方を襲ったことがあり、安全基準の見直しが求められていたのですが、電力会社はそれを真剣には取り上げなかった。どうしてかというと何百年に一度あるかないかという大津波のために、大金を投資するのは、営利企業の歓迎するところではなかったからです。

 また原子力発電所の安全対策を厳しく管理するはずの政府も、原子力政策を推し進めるために、その安全基準のレベルを下げていた節があります。

 日本人はなぜか、もともとあまり腹を立てない民族のようです。我慢することには長けているけれど、感情を爆発させることにはあまり得意じゃあない。そういうところはバルセロナ市民のみなさんとは少し違っているかもしれません。しかし今回ばかりは、さすがの日本国民も真剣に腹を立てると思います。

 しかしそれと同時に私たちは、そのような歪んだ構造の存在をこれまで許してきた、あるいは黙認してきた我々自身をも、糾弾しなくてはならないはずです。今回の事態は、我々の倫理や規範そのものに深くかかわる問題であるからです。

 ご存じのように、私たち日本人は歴史上唯一、核爆弾を投下された経験を持つ国民です。1945年8月、広島と長崎という2つの都市が、アメリカ軍の爆撃機によって原爆を投下され、20万を超す人命が失われました。そして生き残った人の多くがその後、放射能被曝の症状に苦しみながら、時間をかけて亡くなっていきました。核爆弾がどれほど破壊的なものであり、放射能がこの世界に、人間の身に、どれほど深い傷跡を残すものか、私たちはそれらの人々の犠牲の上に学んだのです。

 広島にある原爆死没者慰霊碑にはこのような言葉が刻まれています。
 「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから

 素晴らしい言葉です。私たちは被害者であると同時に、加害者でもあるということをそれは意味しています。


核という圧倒的な力の脅威の前では、私たち全員が被害者ですし、その力を引き出したという点においては、またその力の行使を防げなかったという点においては、私たちはすべて加害者でもあります。

今回の福島の原子力発電所の事故は、我々日本人が歴史上体験する、二度目の大きな核の被害です。しかし今回は誰かに爆弾を落とされたわけではありません。私たち日本人自身がそのお膳立てをし、自らの手で過ちを犯し、自らの国土を汚し自らの生活を破壊しているのです。

どうしてそんなことになったのでしょう?戦後長いあいだ日本人が抱き続けてきた核に対する拒否感は、いったいどこに消えてしまったのでしょう?私たちが一貫して求めてきた平和で豊かな社会は、何によって損なわれ、歪められてしまったのでしょう?

 答えは簡単です。「効率」です。efficiencyです。

 原子炉は効率の良い発電システムであると、電力会社は主張します。つまり利益が上がるシステムであるわけです。また日本政府は、とくにオイルショック以降、原油供給の安定性に疑問を抱き、原子力発電を国の政策として推し進めてきました。電力会社は膨大な金を宣伝費としてばらまき、メディアを買収し、原子力発電はどこまでも安全だという幻想を国民に植え付けてきました。

 そして気がついたときには、日本の発電量の約30パーセントが原子力発電によってまかなわれるようになっていました。国民がよく知らないうちに、この地震の多い狭く混み合った日本が、世界で3番目に原子炉の多い国になっていたのです。

 まず既成事実がつくられました。原子力発電に危惧を抱く人々に対しては「じゃああなたは電気が足りなくなってもいいんですね。夏場にエアコンが使えなくてもいいんですね」という脅しが向けられます。原発に疑問を呈する人々には、「非現実的な夢想家」というレッテルが貼られていきます。

 そのようにして私たちはここにいます。安全で効率的であったはずの原子炉は、今や地獄の蓋を開けたような惨状を呈しています。

 原子力発電を推進する人々の主張した「現実を見なさい」という現実とは、実は現実でもなんでもなく、ただの表面的な「便宜」に過ぎなかったのです。それを彼らは「現実」という言葉に置き換え、論理をすり替えていたのです。

 それは日本が長年にわたって誇ってきた「技術力」神話の崩壊であると同時に、そのような「すり替え」を許してきた、私たち日本人の倫理と規範の敗北でもありました
 「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」

 私たちはもう一度その言葉を心に刻みこまなくてはなりません。

 ロバート・オッペンハイマー博士は第二次世界大戦中、原爆開発の中心になった人ですが、彼は原子爆弾が広島と長崎に与えた惨状を知り、大きなショックを受けました。そしてトルーマン大統領に向かってこう言ったそうです。

 「大統領、私の両手は血にまみれています」

 トルーマン大統領はきれいに折り畳まれた白いハンカチをポケットから取り出し、言いました。「これで拭きたまえ」

 しかし言うまでもないことですが、それだけの血をぬぐえる清潔なハンカチなど、この世界のどこを探してもありません。

 私たち日本人は核に対する「ノー」を叫び続けるべきだった。それが僕の個人的な意見です。

 私たちは技術力を総動員し、叡智を結集し、社会資本を注ぎ込み、原子力発電に代わる有効なエネルギー開発を、国家レベルで追求するべきだったのです。それは広島と長崎で亡くなった多くの犠牲者に対する、私たちの集合的責任の取り方となったはずです。それはまた我々日本人が世界に真に貢献できる、大きな機会となったはずです。しかし急速な経済発展の途上で、「効率」という安易な基準に流され、その大事な道筋を私たちは見失ってしまいました。

 壊れた道路や建物を再建するのは、それを専門とする人々の仕事になります。しかし損なわれた倫理や規範の再生を試みるとき、それは私たち全員の仕事になります。それは素朴で黙々とした、忍耐力を必要とする作業になるはずです。晴れた春の朝、ひとつの村の人々が揃って畑に出て、土地を耕し、種を蒔くように、みんなが力を合わせてその作業を進めなくてはなりません。

 その大がかりな集合作業には、言葉を専門とする我々=職業的作家たちが進んで関われる部分があるはずです。我々は新しい倫理や規範と、新しい言葉とを連結させなくてはなりません。そして生き生きとした新しい物語を、そこに芽生えさせ、立ち上げていかなくてはなりません。それは私たち全員が共有できる物語であるはずです。それは畑の種蒔き歌のように、人を励ます律動を持つ物語であるはずです。

 最初にも述べましたように、私たちは「無常」という移ろいゆく儚い世界に生きています。大きな自然の力の前では、人は時として無力です。そのような儚さの認識は、日本文化の基本的イデアのひとつになっています。しかしそれと同時に、そのような危機に満ちたもろい世界にありながら、それでもなお生き生きと生き続けることへの静かな決意、そういった前向きの精神性も私たちには具わっているはずです

 僕の作品がカタルーニャの人々に評価され、このような立派な賞をいただけることは、僕にとって大きな誇りです。私たちは住んでいる場所も離れていますし、話す言葉も違います。依って立つ文化も異なっています。しかしなおかつ私たちは同じような問題を背負い、同じような喜びや悲しみを抱く、同じ世界市民同士でもあります。だからこそ、日本人の作家が書いた物語が何冊もカタルーニャ語に翻訳され、人々の手に取られるということも起こります。僕はそのように、同じひとつの物語を皆さんと分かち合えることをとても嬉しく思います。
 夢を見ることは小説家の仕事です。しかし小説家にとってより大事な仕事は、その夢を人々と分かち合うことです。そのような分かち合いの感覚なしに、小説家であることはできません。

 カタルーニャの人々がこれまでの長い歴史の中で、多くの苦難を乗り越え、ある時期には苛酷な目に遭いながらも、力強く生き続け、独自の言語と文化をまもってきたことを僕は知っています。私たちのあいだには、分かち合えることがきっと数多くあるはずです。

 日本で、このカタルーニャで、私たちが等しく「非現実的な夢想家」となることができたら、そしてこの世界に共通した新しい価値観を打ち立てていくことができたら、どんなにすばらしいだろうと思います。それこそが近年、様々な深刻な災害や、悲惨きわまりないテロルを通過してきた我々の、ヒューマニティの再生への出発点になるのではないかと僕は考えます。
 私たちは夢を見ることを恐れてはなりません。理想を抱くことを恐れてもなりません。そして私たちの足取りを、「便宜」や「効率」といった名前を持つ災厄の犬たちに追いつかせてはなりません。私たちは力強い足取りで前に進んでいく「非現実的な夢想家」になるのです。

 最後になりますが、今回の賞金は、全額、地震の被害と、原子力発電所事故の被害にあった人々に、義援金として寄付させていただきたいと思います。そのような機会を与えてくださったカタルーニャの人々と、ジャナラリター・デ・カタルーニャのみなさんに深く感謝します。そしてまた先日のロルカの地震で犠牲になった人々に一人の日本人として深い哀悼の意を表したいと思います。

・ 汚染水は制御不能。安倍首相の発言は恥しらず!

2013-09-24 01:45:43 | 原発事故
FaceBOOKを見ている中で、小出裕章(京都大学 原子炉実験所 助教授)さんの文章を見つけました。先日、IOC総会で安倍首相が発言したことに対して、小出裕章さんが書いたものです。そのまま転記しています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小出裕章氏「汚染水は制御不能。安倍首相の発言は恥知らずだ」

原発事故直後に汚染水のタンカー移送を提案/(C)日刊ゲンダイ
「放射能は完全にブロックされている」「コントロール下にある」――。IOC総会で、安倍晋三首相は福島第1原発の汚染水問題について、こう豪語した。首相の言葉はすなわち、国際公約になったわけだが、現地では今も1日400トンもの地下水が壊れた原子炉建屋に流れ込み、海に漏れている可能性も否定できない。安倍首相の言う「完全ブロック」とは程遠い状況なのだが、原子力の第一人者はどう見ているか。

<そんなに安全なら自分で現場に行けばいい>

――安倍首相のIOC総会での発言を聞いて、どう思われましたか?

「ほとほと呆れました。一体何を根拠にコントロールできていると言っているのでしょうか。冗談ではありません。福島原発は今、人類が初めて遭遇する困難に直面していて、想像を絶する状況が進行しているのです。そもそも、原発政策を推し進めてきた自民党政権は、原発を安全だと説明してきたが、安全神話は事故で崩れた。それなのに『コントロール』なんて、よく言えたもので、本当に恥知らずです。そこまで言い切るなら、安倍首相自らが福島原発に行って収束作業に当たればいいと思います」

――汚染水の現状をどう見ていますか。

「これは予想できたことなのです。事故が起きた福島原発では溶けた炉心の核燃料を冷却する必要があります。水を入れれば核燃料に触れた水の汚染は避けられない。福島原発は水素爆発で原子炉建屋の屋根が吹き飛び、地震と津波で、施設のあちこちが壊れている。汚染水は必ず外部に漏れてくる。それが原子炉建屋やタービン建屋の地下、トレンチといった地下トンネルにたまり、あふれ出る。誰が見ても、当たり前のことが起こっているのです」

――小出さんは2011年3月の事故直後から、汚染水はタンカーで移送すべきだと提案していました。

「漏れた汚染水が原発の敷地内にたまり続け、今のように周辺からあふれるのは明白でした。それなら一刻も早く汚染水を漏れない場所に移さないといけない。そこで数万トンの容量があるタンカー移送を提案したのです。新潟県にある世界最大の原発、東京電力柏崎刈羽原発には廃液処理装置があります。柏崎刈羽原発は稼働停止中ですから、そこに運んで廃液処理するべきだと考えたのです」

――しかし、提案は採用されなかった。

「汚染水を海上輸送するので、地元漁協はもちろん、国際社会の反発が予想されるし、受け入れる新潟県の反対もあったのでしょう。東電が柏崎刈羽原発に放射性廃棄物がたまり続けることを避けたかったのかも知れません。私は2011年5月に原子炉建屋の周辺に遮水壁を設けることも提案しました。地下水の汚染を防ぐためです。しかし、東電側は『カネがかかり過ぎて6月の株主総会を乗り切れない』と考えたようで、結局、何もしなかった。今になって遮水壁、凍土壁を設置すると言っていますが、バカにしているのかと思いますね」

<汚染水は許容値の300万倍、制御は不可能>

――政府の汚染水対策の柱は「凍土壁」と、汚染水から放射性物質を取り除く多核種除去装置「ALPS」の増設・改良です。「ALPS」が稼働すれば状況は改善されるのですか。

「動かさないよりも動かした方がいいに決まっている。しかし、汚染水問題の根本解決は困難と言わざるを得ません。なぜなら、汚染水の濃度があまりに高いからです。汚染水に含まれている主な放射性物質はセシウム137、ストロンチウム90、トリチウムの3つだと思います。この実験所をはじめ、国内の原発でストロンチウム90を廃液処理する場合、法令上の基準値は1リットル当たり30ベクレル以下です。しかし、先日、福島原発の地上タンクから漏出した汚染水は1リットル8000万ベクレルと報道されていました。つまり、許容濃度にするには、300万分の1以下に処理しなければならない。私は不可能だと思っています。さらに、トリチウムは三重水素と呼ばれる水素ですから、水そのもので、ALPSで除去することはできません」

――凍土壁は効果ありますか。

「私は遮水壁は鉄とコンクリートで造るべきだと思っています。耐久性があり、最低でも10~20年は持つからです。しかし、造るのに時間もカネもかかる。待ったなしの状況を考えれば、急場しのぎの凍土壁も造った方がいい。ただ、凍土壁が冷却に失敗したら地下に巨大な穴が開く恐れがある上、何年維持できるのか分からない。最終的には、やはり、凍土壁の周囲を鉄とコンクリートの遮水壁で覆う必要があると思います」

――小出さんは最近、水を使った冷却をやめるべきと言っていますね。

「水を使い続ける限り、汚染水は増え続ける。今のような状況は何としても変えなくてはなりません。重要なことは冷やすこと。つまり、冷やすことさえできれば、手段は問わないわけです。東海原発の原子炉のように炭酸ガスを使って冷やす例もあります。ただ、ガスだと今度は汚染ガスの問題が出てくるでしょう。そこで、金属を使うことが考えられます。仮に(融点の低い)鉛などを炉心に送ることができれば、最初は熱で溶けて塊になるものの、塊が大きくなるにつれて次第に熱では溶けなくなる。その後は自然空冷という状態になると思います。ただ、これが確実に有効な対策かと問われると正直、分かりません。金属の専門家などを集めて知恵を絞るしかありません」

<チェルノブイリのように石棺にするしかない>

――福島原発はどうすれば廃炉できるのでしょうか。

「(1986年に事故を起こした)チェルノブイリ原発のように石棺しか方法はないと思います。ただ、チェルノブイリ原発も事故から27年経った今、コンクリートのあちこちが壊れ始めている。福島原発は事故を起こした原子炉が4基もあり、石棺にするにしても、使用済み核燃料プールにある燃料棒は必ず取り出す必要がある。その燃料棒の取り出しに一体何年かかるのかも分かりません」

――簡易型タンクで急場をしのぐだけの東電の後手後手対応にも呆れます。

「現場は猛烈に放射線量が高く、一帯は放射能の沼のようになっていると思います。その中で、貯水タンクを(壊れにくい)溶接型にしたり、漏出がないかどうかを24時間体制で監視すれば、確実に作業員の被曝(ひばく)線量が増える。つまり、作業を厳格にしようとすれば、その分、作業員の被曝線量が増えてしまう。だから、場当たり的な作業にならざるを得ないのだと思います」

――作業員の話が出ましたが、今後、数十年間は続くとみられる廃炉作業を担う作業員は確保できるのでしょうか。

「チェルノブイリ原発では、収束のために60万~80万人が作業に当たりました。27年経った今も、毎日数千人が作業しています。原子炉1基の事故でさえ、この状況です。福島は原子炉が4基もある。一体どのくらいの作業員が必要になるのか見当もつきません」

――それなのに安倍政権は原発を再稼働する気です。

「町の小さな工場でも毒物を流せば警察沙汰になり、倒産します。しかし、福島原発の事故では東電はいまだに誰も責任を問われていません。電力会社が事故を起こしても免責になることに国が“お墨付き”を与えたようなものです。だから、全国の電力会社が原発再稼働に走るのです」

▽こいで・ひろあき 1949年東京生まれ。東北大工学部原子核工学科卒、同大学院修了。74年から現職。放射線計測、原子力施設の工学的安全性の分析が専門。「放射能汚染の現実を超えて」(河出書房新社)、「原発のウソ」(扶桑社)など著書多数。

・ 日記 平成25年8月25日~

2013-09-12 02:47:21 | 日記
IPod nano
IPod
9月11日。
車に積んであるIPodの電源コードが切れています。先日よりすぐに充電がきれるので、調べたところ充電がされていないことが分かりました。新しくコードを買おうと考えていた所、子供が使っていないIPodを自宅においてあることを思い出し、一緒にコードもないか探しました。残念ながら見つかりません。しかし、未使用の IPod nano を見つけました。子供に聞くと使わないのでいらないとの事です。ラッキー・・・・・説明書を読むと、私の持っているIPodより性能がかなり高い! 車に積んであるものよりかなり小型であるけれど、写真やビデオもとれ保存能力も4倍ほどあります。しかも小型のスピーカーまでついています。しかし車のラジオとつなぐ装置が見当たりません・・・・・結局は電源コードを買うか、このIPod nano用の接続装置を買うかのどちらかみたいです・・・・・・


ブルーミントンフォー
花
9月10日。
中学時代の同期会があるとの連絡が来ました。当時の仲間でフォークソングのグループ(ブルーミントンフォー)を作っているものがいて、50年ぶりに再結成し、当日演奏をしてくれるようです。当時のメンバーが4人とも出席が出来、演奏をしてくれる・・・・何と懐かしいことですね。彼とは同じバスケットチームにいました。高校に入り私はエレキギターのバンドを作り、彼はフォークソングのバンドを作成。彼は高校の修学旅行で、東京に行った際に大きなベースを買って自分で持ち運んで戻ってきていました。

彼らのグループ名は、旭川と姉妹都市であるブルーミントン市の名前をもじって付けたようです。彼らの歌声はブルーミントン市でもラジオ放送されました。英語の発音がきれいでしたね。彼らは、地元でも人気がありましたが、当時のヤマハ楽器が主催しテレビで放映された番組にも参加していました。クリスマスに放映されたのを覚えています。各地で予選を勝ち上がったバンドが、クリスマスの日に日本一を決めるため東京に集結・・・・・当時はエレキバンドが圧倒的に多かったのですが、その中でブルーミントンフォーが優勝しました。当時はレコード会社からプロとして活躍しないかと誘われたのを、断っていたのを思えています。あれから約半世紀・・・どんな歌声なんでしょうね・・・・・


プレゼンテーション
安倍首相
9月9日。
オリンピックの開催地の決定は、日本のロビー活動とプレゼンテーションによる成果をの結果であると、あらゆるテレビで褒めたたえています。前回・前々回と失敗したことを踏まえ周到に準備をし、開催地の決定を獲得したことは素晴らしいことですね。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そのプレゼンテーションの最後に安倍首相が出てきて福島原発について述べています。
「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲以内の中で完全にブロックされております。」
「そして、我が国の食品や水の安全基準は、世界でも最も厳しい厳しい基準であります。食品や水からの被ばく量は、日本のどの地域においてもこの基準の100分の1であります。つまり健康問題については、今までも現在もそして将来も全く問題は無いということをお約束します。」・・・・・・

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

現在流れているニュースを見る限りにおいて、「汚染水は海に流れ出ていることを否定できない」と発表されているのに、安倍首相は「完全にブロックしている」と言っています。この認識の違いは何なんでしょう? 

日本の基準は世界の基準の一番厳しいものを採用していて、現在の空中放射線量はその基準の100分の1だと言っています? これは言葉のあやですね。その基準と言うのは国際放射線防護委員会(ICRP)が2007年に出した基準でしょう。
通常時」、年間1ミリシーベルト以下とありますが、自然界にある2.4シーベルトを足すと3.4シーベルトになり、1時間あたりに換算すると 0.388マイクロシーベルトになりこれが基準値です。9月5日の北海道新聞に発表されている放射線測定値は福島市が0.554マイクロシーベルト(9月4日午前9時)とあり、明らかに基準をオーバーしています。

もう一つ考えられる基準は、「事故時」の基準であり、それは20~100ミリシーベルトと幅があります。阿部首相がテレビで放映されている時の仕草からして、厳しい基準と言っているのは、その幅のある基準の下限を言っているものとしても20ミリシーベルトです。これを時間に換算すると2.56マイクロシーベルトになりますが、福島の0.554マイクロシーベルトは、決して100分の1ではありません? しかも、この基準は事故時のもので、これを持ってあたかも 「いつも」 安全であるような錯覚を起こさせる発言はまやかしですね。

そして驚くことに、健康問題については「今までも、現在も、そして将来も全く問題は無い」と言い切っています。ここまで言い切るとは、無責任極まりない人間か、よほどの馬鹿ですね・・・・・
上記の国際放射線防護委員会(ICRP)は、外部被爆だけを問題にしているのであって、その基準となる資料は「日本が戦争で原爆を投下されたあとのデーターのみ」で基準を作っている訳ですから、内部被ばくに関するデーターは無いのです。
チェリノブイリの原発事故では、1986年の事故から27年が経ちベラルーシの人口は減り続けています。それは、当時の幼児や胎児が結婚の時期になり、不妊・死産・流産が増加しているため出生が減り続け、かつ突然死を含む死亡が増えているため、トータルで人口が減り続けているからです。

この内部被ばくを無視して、健康については「今までも、現在も、将来も全く心配ない」と言っていることになります。このままでは、将来いろいろな健康被害が出ても、国も東電も知らぬ存ぜぬで押し切るつもりでしょうね。民主党の元官房長官の枝野のように「直ちに健康に問題は無い!」と言い切って、多くの国民を被爆させても、もう担当でないから何の責任もないですものね・・・・・・安倍首相も同じで、あとのことは知りません・・・・という事でしょうね。10年も20年も先の日本なんて彼らには関係のない世界ですからね。


安倍首相
9月8日。
2020年にオリンピック開催都市に東京が選ばれましたが、IOC委員からは福島原発の汚染水による影響について質問されるなど原発事故への心配の声が目立ったようです。これに対し、安倍首相が「新聞のヘッドラインではなく、事実を見ていただきたい」と言い放ったと出ています・・・・・・
事実を正しく認識していないのは、いったい誰なんでしょう?

 安倍首相は東京で開催するメリットとして、世界で最も安全な都市であることをアピールし、福島の原発事故については「福島の状況はコントロールされている」と言っています。・・・・・これは、大ウソつきですね!
どこが「コントロール」されているんでしょう・・・・・メルトダウンを起こした炉心については、いまだにどうなっているのかさえ分からない・・・・尚且つ将来のスケジュールでさえ立たない。現状起きている、汚染水がどのようになっているのか、またいつまでに対処できるのか全く分かっていない・・・・・

これをコントロールされていると言える人は、安倍首相を除いて誰もいないでしょう・・・彼のコントロールとは、我々が認識している言葉の意味とは違うのでしょう。きっとその意味は
①メルトダウンした燃料棒の現状について分からなくても良い
②メルトダウンした燃料棒の回収方法が分からなくても良い
③メルトダウンした燃料棒の回収時期が分からなくても良い
④汚染水がどのようになっているか分からなくても良い
⑤汚染水の対処方法・時期が分からなくても良い
⑥海洋汚染について現状を分からなくても良い
⑦内部被ばくによる健康問題は知らなくても良い
⑧被災地の除染は、いつ終わるのか分からなくても良い
⑨etc・・・・・・
という事を全てひっくるめて「コントロールできている」と言うんでしょうか?
一般的には、自分の意思によって、現状を正しく把握し、設定した時期までに、設定した状態に持って行くことをコントロールと言いますね。
安倍首相みたいに、現状は分からず、目標の設定時期もあるべき姿も分からず、そのための具体的手順も分からないのをコントロールと言えるとは、笑ってしまいまいますね・・・・

元首相の野田が「原発事故の消息宣言」をしたり、元首相の鳩山が沖縄の米軍基地移転問題についてオバマ大統領に「トラスト ミー」(信じてくれ)といたレベルと何ら変わらない・・・  平気でうそをつけるくらいでないと、政治屋にはなれないのでしょうね。


オリンピック
花

9月7日。
いよいよ明日オリンピックの開催国が発表ですね。
日本の経済を考えると日本で開催することがいいのでしょうが、放射能汚染が関東あたりまで広まっていることや、福島の原発が明確に内容が確認されコントローをされている状態ではないことを考えると、日本で開催は考えものですね。

日本側の原発に関する意見は「東京は福島から250キロ離れており、パリ・ロンドンなどと比べても現在の放射線量は変わらない・・」と主張しています。東京は安全なんだと言っているようですが、コントロールされていない福島原発が、再度大きな地震が来たらどうなるのでしょうね。それと、いやらしいのは、もし東京で開催となれば、日本政府は福島原発は安全なんだと言いふらすでしょうね・・・・そして、危険な地域に平気で人を住まわせる。20年~30年後は、今の政治屋も官僚も東電の元経営者もいなので、どんな被害者が出ても責任を取るものはいない。もし国家補償となっても、将来の世代が負担することになるので、今の関係者は責任なし・・・・・

東京での開催となれば、また道路整備や環境整備を理由にして、日本政府は湯水のごとく税金を使うんでしょうね。いかなる理由があっても、収入より支出が多いことは、財政悪化になるだけ・・・・。何と無責任で、無能力な政治屋ばかりなんでしょう・・・・・


となりのトトロ
とんぼ

9月6日。
今日はトンボを見かけました。小さい頃に初めてトンボを見たときを思い出します。周り中飛んでいて、電線にはずらっと並んで止まっていた・・・・・捕まえようとすれば、好きなだけ捕まえることが出来ました。しかし、今はとんでいても数匹・・・・・結構寂しいものですね・・・・・

宮崎駿さんが引退すると記者会見をしていますね。70歳を過ぎて、まだこれからやりたいことがあると言っています。まだ青春の真っただ中なんでしょう・・・・
私は「となりのトトロ」が大好きです。あの何とも言えない懐かしさが心に広がってくるのが、嬉しくて何度も見ました。時代の流れの中で全てが変わっていくときに、何か心の中の忘れ物を思い出させてくれるアニメですね。宮崎駿さんも、時代が経済中心に変化していくことに対して、強い反発感を持っていたようです。その怒りに似たような気持ちが、あのアニメを作る原動力になったと言っています。
「紅の豚」や「風の谷のナウシカ」「千と千尋」などどれを見ても、こころが和みましたね・・・・


アジサイ

9月5日。
間もなく本州に方面に出かけねばなりません。1年前に四国の友達が札幌まで遊びに来てくれました。その時の話がきっかけで、今回の新潟・山梨への旅が思いついたのです。大学を卒業してから40数年たっても、なお当時のことが懐かしく思い出されます・・・・・今回の旅ではゆっくりと酒を酌み交わして、この時の流れを話し合いましょう・・・・・

最近はめったに関東方面への旅は無いので、昔の仕事仲間とも会う時間を作りました。特に私が飲食業界に携わるきっかけとなった会社を立ち上げたときのメンバーとも会うことが出来ます。札幌で知りあい、関東で数多くの店を出店し、別々の会社に分かれたものの、3年後偶然にも名古屋で再会・・・・・その後分かれて12年後に新潟で再会・・・・・・今は上諏訪で働いているので、そちらで会う事になりました。
会えるチャンスのある時に会っておかないと、次はいつになるか分かりませんものね。


with California Smile
花

9月4日。
今日は午後から札幌駅の地下まで買い物に出かけました。久しぶりですね。途中で疲れたのでコーヒーを飲みたくてスターバックスへ・・・・・もう満席でウエイティングが4組ほどあります。待ってまで入りたくないので、周りを探すと宮越屋珈琲があります。入ろうとすると、入口近くまで煙草の臭いが漂っています・・・・これは無理・・・・こんなところで休憩なんかできません。さらに探すとミスタードーナッツがありました。中を見ると満席で、尚且つ禁煙席と喫煙席があるものの、完全な間仕切りが無いので棄権・・・・・もうあきらめていると、スパゲティ屋さんがあります。丁度マネジャーが入口にいたので、飲み物だけでもいいのか聞くと、OKでした。そこは完全に分離されているので、ゆったりと休憩が取れました。

今でこそ、禁煙席はごく当たり前にあるようになりましたが、30年ほど前にアメリカでレストランに入った時に、たばこは吸うのかどうかを聞かれたときは驚きましたね。日本では、そのような事にはならないだろうと思っていましたが、現実は、どこでも禁煙席はあって当たり前の時代になりましたね。

そして、未だに記憶が残っているほどの感激したのは、カルフォルニアにあるコーヒーショップに入った時のことでした。ティタイムに50人ほどの団体が店に入っていきました。当然その時間はウエイトレスは少なく2人しかいません。その時、一人のウエイトレスが近づいてきて、この団体の責任者はいますかと聞いてきます。そして「食事をするのかどうか」と「何時にこの店を出発する予定なのか」を聞いてきます・・・・そして、彼女ははっきりと伝えてきます。その出発時間までに全ての人に料理を提供することは出来ないと・・・・・・
我々は、ドリンクだけではどうかを尋ねると、それなら大丈夫と全員を案内してくれました。そしてその時言った言葉がすばらしい・・・・・
「私たちは、きちんとしたサービスをします・・カルフォルニアスマイルとともに・・・・」と言ってくれました。何と素晴らしいウエイトレスでしょう。本当に感激しましたね!

サービス・キッチンとも少ない従業員で、50人のお客様に出発までの時間に満足させることができることは何かを判断し、それをきちんとつたえ、受けたオーダーに対して素晴らしいカルフォルニアスマイルとキビキビした動作でサービスをしてくれました。あの異常事態の判断力と対応力はいまだに忘れることが出来ません・・・・・・


宣伝
花

9月3日。
仕事場の近くで、良く見かける3人連れがいます。いつも3人でほうきとゴミ袋を持っています。どこかの方が街をきれいにするために掃除をしているんだととしか思っておらず、あまりよく見ていません。今日はちょうど時間も空いたときだったので、彼らの行動を見ていました。1町内ほど先から3人がおしゃべりをしながら歩いてきます。しかし、3人ともおしゃべりが好きらしく、固まって歩いています。そんな状態なのでゴミが落ちていても、拾おうともせず・・・・・近くまで来たので声をかけてみましたが、一人は全く無視・・・・・残りの二人と話し始めて分かったことは近くにある中古車販売会社です。今日は珍しく3人ともお揃いの制服を着ていました。黄色と緑のよくテレビに出ている会社です。

この会社の教育のレベルがよく分かりますね。マクドナルドなどのファーストフードでよく同じような光景を見かけますが、レベルが全然違います。マックなどは、ユニフォームを着ていて、一生懸命にきれいにしているのが周りから見てもよく分かりますし、実際に綺麗になっていく・・・・清掃する人たちの動きもキビキビしている・・・・これによる宣伝効果は大きい。清潔感・キビキビとした行動が、自然に与える印象は爽やかさがあります。
一方、今日の3人連れは、いつもおしゃべりしながら、だらだらと歩いている。きれいにしようとする気持ちが無いからゴミを見ても知らん顔・・・・・どう見ても、あの会社は素晴らし会社だとは思わない。逆に悪い印象を住民の方に見せている・・・・・マネジメントの無い企業は、その末端の現場を見ているとすぐに分かりますね。


さよなら原発1000万人アクション
実

9月2日。
仕事の帰り道にかわいい実を見つけました。いつもは自転車で通るので気づかなかったのですが、今日は運動のため自転車を押しながら歩いてみました。お蔭で、家と家の間に少しだけ実を付けているのを見つけることが出来ました。歩き始めて3年ほどになりますが、このような姿を見るのは初めてです。なんともかわいいので、しばらく屈みこんで見ていました。

インターネットに「さよなら原発 1000万人アクション」というのがありました。講演に京都大学の小出助教授が出ていました。まともな集団ですね。その中に「1000万人の原発廃止の署名」を集めています。自然エネルギーを中心とした社会を創ろうとするものです。インターネットからでもできるので私もその一人として署名しました。このようにまともな人たちのまともな行動は、嬉しいですね。一人では何にもできないけど、一つの目標に向けて多くの人たちが集まれば、あの利権ぐるみで動いている集団に対抗できるかもしてませんね。
自分たちの利権獲得のためなら、国民の生命も、子だもたちの将来も全て犠牲にしてでも、突き進もうとする輩です。しかも、税金・保険料・使用料~何の名目であれ、国民から強引に金をむしり取り、その金を使ってあらゆるところに懐柔のわなを仕掛ける。こんな集団をほっておいていいわけが無い。全く責任を取るものはいないし、罪にもならないなんて理解出来ませんね・・・・


赤坂 四川飯店
エビチリ

9月1日。
今日は少し遅れの誕生日の食事会でした。子供の仕事の関係で日程が取れず、今日まで延びましたがやっと集合・・・・久しぶりに四川料理を食べに行きました。入口には陳健一さんの等身大の写真が置かれており、ここが四川飯店だと言っているようです。孫にとっては初めての中華料理で、円卓に大皿が置かれくるくる回るのが面白いようです。それでも、他の人が料理を取っている時はジッと待っています。終わるとすぐにくるくるくる・・・・・
孫は以前にプレゼントされたドレスを着ています。いつも着て見たくてうずうずしていたのですが、幼稚園には着ていけなくて、今日が初めてのお披露目・・・・・よほどうれしいらしくて、スカートを広げたり、スピンをしてみたり・・・・・・食事が終わると、プレゼントタイム・・・・孫は手作りのシンデレラをプレゼントしていました。一生懸命に作ったようです。シンデレラのスカート部分にみんなの名前が書き入れられています。もう、文字が書けるようになってきたようです。


サルビア
サルビア

8月31日。
明日から9月になりますが、今年はたくさんの友達に会いいかねばなりません。学生時代の友達や仕事仲間の連中ともお酒を飲む時間がとれそうです。それぞれ身体にいくつかの問題を抱えながらも、元気に仕事を続けているようですね。学生時代のあの徹夜してでも遊んでいた頃が懐かしい・・・仕事の仲間も、寝る時間を削ってでも夜中に議論しあっていました・・・・その結果決まったルールは、会社内に広がり強固な組織へとつながりました。楽しい時代でしたね・・・・・

写真のサルビアは埼玉から群馬にかけて店回りをしている時によく見かけました。独特の赤い色が目に入ってきて、いつも気になる存在でした。このサルビアとコスモスがあちこちに咲いているのを見ながら運転しているのですが、なぜか気持ちが優しくなっていました。1日平均300キロほど走るので、神経がとがっています。そんな時にこの花たちが「ほっと」させてくれます。気持ちの安らぐひと時ですね。


札幌ファクトリー
札幌ファクトリー

8月30日。
今日は、用事があって札幌の中心部まで自転車でお出かけです。今年は、札幌市内まで自転車で出かけたのは初めてかな・・・・・もう8月も終わりなのに市内には、大きな旅行鞄を持った人たちが歩いています。仕事を終えて帰宅しようと走り始めたとき、雨がポツリポツリと降り始めました。これは大変です。天気予報では午後は曇りと出ていたので、安心してカメラバッグを担いできました・・・・・カメラを濡らすわけにいかないので、周りを見ると2町ほど先に札幌ファクトリーがあります。よしそこでしばらく雨宿り・・・と思い大急ぎで緊急避難・・・・・
札幌ファクトリーに到着し、自転車をロックしたところで、すぐそばにかなり大きなビニールの囲いがあります? いつもは何もないところ・・・・不思議に思いビニールの間から中を除くと、長いテーブルとイスがいっぱいです。その横には飲食ができる屋台も設置されています。何なんだろうと周りを見るとポスターがあります。合同パーティが今夜あるようです。25歳以上参加OKとありました。3500円を出せば誰でも参加OKのようです。
ちょっとファクトリー内で休憩と思っていると、空が少し明るくなりました。かなり離れた所で黒い雲・・・・よし今のうちなら自宅まで帰れると考え、休憩は無しにして、全速力で自宅に・・・・自宅に着く2町内くらいで又雨が降り始めました・・・・・天気予報も完全に予測できるはずもないので、今後はもう少し準備をして出かけましょう。


チェリノブイリ以下
花

8月29日。
今日のニュースで福島原発事故について放映されていました。日本の放射能汚染に対する基準値は、ソ連のチェルイブイリ以下であると言っていました。福島原発事故の一番近くは、すぐに避難をし住むことが許されていません。その隣が放射能汚染の年間被ばく量が20ミリシーベルト以下で、除染すれば済むことができる地域になっています。そして、そこに住まわすために現在まで1兆円もかけて除染をしている訳ですが、一向に除染が進みません。現地で除染をしていた人は、これは今の技術では不可能であると言ってます。そして、北海道の大学の教授は、その20ミリシーベルトという基準でさえ、あり得ない基準であると言っていました。その基準の根拠は、日本の広島・長際の原子爆弾投下による影響を調査して基準を作っているそうです。という事は、外部被爆のみしか分かっていないので、内部被ばくは問題にされていないという事です・・・・

更に問題は、あのチェリノブイリ事故よりもひどい状況であるにもかかわらず、チェルノブイリの基準よりレベルが低いことです。チェルノブイリでは5~20ミリシーベルトの地域は、危険なため避難地域にしていますが、自分の意思でどうしても住みたいと希望する人には許可を与えているそうです。たとえば、老人であと幾年も寿命が無い人は、被爆の影響が出るよりも早く亡くなるためです。それ以外の人は希望するれば、全て国の費用で移転ができるそうです。

出来もしない除染に無駄な金をかけて、危険を隠したうえで住民を住まわそういうことは、どの様に理解した良いのでしょう? 全く国民の生活も健康も子供たちの将来さえも考えることが出来ないレベルの政治家や官僚は犯罪者ですね・・・・・・


車の傷
豊平公園

8月28日。
昨日の昼に車を使った時は雨の中を走ったため車は汚れています。今朝、車を洗おうとした際に、運転席のドアの鍵周りと後ろのフェンダーあたりが傷だらけ・・・・・縦50センチ横40センチくらいの範囲に無数の傷が出来ています。それも、いろいろな角度の傷があり、形・大きさ・深さ どれをとっても同じ状態ではありません。基本的に傷はほとんどない車なので、ビックリ! あわてて、傷を取るため磨きました。一度磨いてみてみると、少し消えたもののほとんどは残ったまま・・・・・再度、磨きをかけようとした時「あーしまった!」警察に連絡を忘れていました。昨夜、1時過ぎになにか人の気配を感じ、窓から外を覗いたのを思い出しました。自然に傷がつく訳もなく、誰かが何かをしようとして傷をつけたのでしょう・・・それなら、指紋が残っているはず。それをうっかり磨いて無くしてしまいました・・・・・・あわてて警察に電話をしお巡りさんが来てくれましたが、もうほとんど指紋は取れる状態ではありません・・・・・明日にでも傷取のコンパウンドでも買ってきましょう・・・・・


スティーブジョブズスクール

8月27日。
子供の教育でスティーブジョブズスクールというところがあるそうです。従来のように学年という枠は無く、4歳~7歳、8歳~12歳のグループがあるだけです。学校に持って行くのはIPadです。基本的に、学習は生徒が主体的に行い、補助的にコーチ(先生)がサポートするスタイルです。学校では知識とスキルを身に付けることができるそうです。

内容を見ているとモンテッソーリの思想によく似ています。モンテッソーリの教育を現代的なIPadのような機器と連動させたように思えます。何にしても、自分で考えられる人材が育ってくることが嬉しいですね。、
モンテッソーリの教育目標は
「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学びつづける姿勢を持った人間に育てる」ことであり、
「子どもは、自ら成長・発達させる力をもって生まれてくる。大人(親や教師)は、その要求を汲み取り、自由を保障し、子どもたちの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない」という考え方に基づいているようです。

この子供たちが夢を持って生きられるためにも、原発事故の汚染は食い止めたいですね。


あの人達はいま・・・・
公園

8月26日。
友達から面白い情報を貰いました。ある人がFaceBookを見ていて掲載されている記事に驚いています。それは福島原発事故に関する記事でした・・・・・

「あの人たちは今・・・・」
東京電力の福島事故発生時の経営責任者だった人たちは、今何をしているのでしょうか?福島の人たちにあれほどの迷惑をかけ、未だに避難をしている人たちが16万人以上もいるのに、当事者は何ら責任を取らないどころか、ぬくぬくと関連会社の役員や社外役員に就任しています。そして、放射能のばら撒きで危険になった日本を離れ、全員とも海外に住んでいます。

勝俣恒久会長
→日本原子力発電の社外取締役に再任(現在家族と共に海外在住)
清水正孝社長
→関連会社・富士石油の社外取締役に天下り (現在家族と共に海外在住)
武井優副社長
→関連会社・アラビア石油の社外監査役に天下り(現在家族と共に海外在住)
宮本史昭常務
→関連会社・日本フィールドエンジニアリングの社長に天下り(現在家族と共に海外在住)
木村滋取締役
→関連会社・電気事業連合会の副会長に再任(現在家族と共に海外在住)
藤原万喜夫監査役
→関連会社・関電工の社外監査役に再任(現在家族と共に海外在住)


信号機
花

8月25日。
昨日、車で市内を走っている時に気づいたのですが、車用と歩行者用の信号機が専用のなっていました。札幌の中心部は、以前から車用と歩行者用に分かれていましたが、その方式が他の信号機にも採用され始めました。普通は車が交差点で右左折する際に、歩道には歩行者がいるため、青信号の時間全てを車が通過することが出来ず、効率が悪く危険もありました。しかし、今回の方式ならば、車が通過する時は歩行者がいないため、スムーズに多くの車の流れが確保できます。また、歩行者にとっても、交差点はスクランブルになるため、交差点を斜めに通過できるため、かなりの時間短縮につながります。しかも、通行者にとっては車は全く来ないので安心して渡ることができます。こんなに便利なら、早く全ての信号を変えてしまえばいいのに・・・・

・ 世界の知恵を集めるべし

2013-09-08 18:55:45 | 原発事故
FaceBookを見ている中で「内田樹さん」のブログを見つけました。Natureに掲載されている記事を抄訳してあります。福島の原発事故に対して、真の危機を回避するため、今何をしなければならないかが書かれています。英語を読み切れない我々にとっては、海外のニュースでどのように取り上げられているかが分かりません。政府・日本のメディアによって情報が偏って報道されているようです。下記に記事をそのままを転記します。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2013.09.06
Natureから

9月3日のNature のEditorialに福島原発からの汚染水漏洩への日本政府および東電の対応について、つよい不信感を表明する編集委員からのコメントが掲載された。
自然科学のジャーナルが一国の政府の政策についてここまできびしい言葉を連ねるのは例外的なことである。

東電と安倍政府がどれほど国際社会から信頼されていないか、私たちは知らされていない。
この『ネイチャー』の記事もこれまでの海外メディアの原発報道同様、日本のマスメディアからはほぼ組織的に無視されている。

汚染水の漏洩で海洋汚染が今も進行しているとき、世界の科学者の知恵を結集して対応策を講ずべきときに、日本政府は五輪招致と米軍のシリア攻撃への「理解をしめす」ことの方が優先順位の高い課題だと信じている。
五輪招致を成功させたければ、まず事故処理について日本政府は最大限の努力をもって取り組んでいるということを国際社会に理解してもらうのが筋だろう。
だが、招致委員長は「東京と福島は250キロも離れているので、心配ありません」という驚くべき発言を昨日ブエノスアイレスで行った。
海外の科学者たちが「福島の事故は対岸の火事ではない。私たち自身に切迫した問題だ」という危機意識を持って国際的な支援を申し出ているときに、東京の人間が「福島の事故は250キロ離れた『対岸の火事』ですから、五輪開催に心配ありません」と言い放っているのである。
怒りを通り越して、悲しみを感じる。


英語を読むのが面倒という読者のために『ネイチャー』の記事の抄訳を試みた。

破壊された福島の原子力発電所から漏洩している放射性物質を含んだ流出水は、1986年ウクライナでのチェルノブイリ・メルトダウン以後世界最大の原子力事故の終わりがまだ見通せないことをはっきりと思い出させた。
2011年3月に福島原発に被害を与えた地震と津波の後、この地域を除染するための努力は今後長期にわたるものとなり、技術的にも困難であり、かつとほうもない費用を要するものであることが明らかとなった。そして今またこの仕事が原発のオーナー、東京電力にはもう担いきれないものであることがあらわになったのである。

日本政府は9月3日、東電から除染作業を引き継ぐ意向を示したが、介入は遅きに失した。
事故から2年半、東電は福島の三基の破壊された原子炉内の核燃料の保護措置についての問題の本質と深刻さを認識していないことを繰り返し露呈してきた。

毎日およそ40万リットルの水がロッドの過熱を防ぐために原子炉心に注水されている。汚染された水が原子炉基礎部に漏水し、コンクリートの裂け目を通じて地下水と近隣の海水に拡がっていることを東電が認めたのはごく最近になってからである。
東電以外の機関による放射能被曝の測定は難しく、私たちが懸念するのは、この放射能洩れが人間の健康、環境および食物の安全性にどのような影響をもたらすことになるのかが不明だということである。

問題はそれにとどまらない。使用済みの冷却水を保存している1000の貯蔵庫があり、これらは浄化システムによる処理を経ているにもかかわらずトリチウムやその他の有害な放射性核種を含んでいる。漏洩はこのシステムがいつ爆発するかわからない時限爆弾(laxly guarded time bomb)だということを明らかにした。
ゴムで封印されたパイプや貯蔵タンクが漏水を引き起こすことは誰でも知っていることである。東電が漏水を検知する定期点検を信頼していたというのは無責任とは言わぬまでも不注意のそしりは免れ得ない。(careless, if not irresponsible)
(・・・)

政府の過去の対応と情報政策から判断する限り、日本政府も、東電と同じく、この状況を制御し、パブリックに対して情報を開示する能力がもうないのではないかという疑念を抱かせる。(Given the government's past actions and information policies, one might doubt whether it would be any more competent than TEPCO at managing the situation and communicating it to the public)
週明けに、漏水しているタンク付近の放射線量は最初に報告された数値の18倍であることがわかった。漏水は当初ただの「異常」とされたが、のちに真性の危機(a genuine crisis)であることがわかったのである。

日本は国際的な専門家に支援のための助言を求めるべきときを迎えている。米国、ロシア、フランス、英国などは核エンジニアリング、除染および放射線の健康被害についてのノウハウを持っており、日本の役に立つはずである。
国際的な研究と除染のための連携はモニタリングと危機管理の有用性と有効性についての粉々に打ち砕かれた信頼(shattered public trust)を回復するための一助となるであろう。
漏水が最も大きな影響を及ぼすのは福島沖とそこから拡がる太平洋への影響である。この影響については精密なモニターがなされなければならない。

日米の科学者によって2010年と2011年に行われたアセスメントでは二つの重大な問題が答えられぬまま残った。どれだけの放射能が海洋に浸入しているのか?原発事故以後長い時間が経ったにも拘わらずいくつかの種において高いレベルの放射能が検知されているわけだが、問題の地域の魚介類の消費がいつ可能になるのか?漏水によって、これらの問いへの答えることが喫緊の課題となっている。
(・・・)

安倍晋三首相と彼の政府は科学研究支援を約束した。彼らには情報を集め、それを共有することを通じて世界中の研究者を激励し、支援する義務がある。チェルノブイリでは科学者たちは原発事故後に何が起きるかについて研究する機会を逸した。福島ではせめてそれだけでも成し遂げたい。