祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 韓国の原発銀座で惨事なら 「西日本の大半避難」の推定

2017-04-15 02:13:00 | 事故


米国大統領のトランプ氏が先日、突然にシリアを空爆した。その後の発言では、北朝鮮の勝手な行動を問題視する発言が続いている。特に、中国に対して行動を起こすように要求するとともに、その行動がなされなければアメリカが独自の制裁を加える意思を示している。実際の戦いになれば、最終的にはアメリカ側が勝つことは明白だが、北朝鮮もただ黙って攻撃されないだろう。することは、近隣の韓国や日本に駐在しているアメリカ軍を狙った攻撃になるのだろうが、単にそれだけとも言い切れない。両国の原発に対してのミサイル攻撃は当然のことと考えられるので、その被害はとんでもないことになる。

韓国の核物理学者が「韓国の原発事故が起きた場合の被害」についてシュミレーションをした。その結果は日本への影響が甚大であることが分かった。ということは、北朝鮮が韓国・日本の原発への攻撃をすれば、両国は、もう人の住めない国になってしまうだろう。日本の原発は、建設過程で海外からの攻撃を前提には作られていない。アメリカのスリーマイル島の原発事故やソビエトのチェルノブイリの原発事故を教訓に、深層防護5層が世界の基本になっているが、日本は全く取り入れていない。

以下 「原発ゼロをめざす湖西ネット」さんより転載します。



原発事故

韓国の原発銀座で惨事なら 「西日本の大半避難」の推定

 原発の重大事故で、西日本の大半が避難を余儀なくされる――。そんな計算結果が、ひそかに関心を集めている。日本の原発が舞台ではない。海を挟んだ隣国、韓国での原発事故を想定した話だ。

■韓国人の学者が警鐘

 シミュレーションをしたのは、韓国人の核物理学者で現在、米ワシントンのシンクタンク「天然資源防衛委員会」(NRDC)の上級研究員を務める姜政敏(カン・ジョンミン)博士(51)ら。カン博士が昨年10月末に韓国で発表し、その後も日韓での核問題関連の集会で警鐘を鳴らしている。国際会議で来日したカン博士に話を聞いた。

 カン博士らがシミュレーションの舞台に選んだのは、韓国南東部、釜山市の海沿いにある古里(コリ)原発だ。古里は、軍出身の朴正熙(パク・チョンヒ)独裁政権時代の1978年に1号機が完成した韓国最古の原発。韓国内で商業運転する25基のうち7基が海沿いに並ぶ、韓国最大規模の「原発銀座」だ。

 ここでは原発の運転で生じる「使用済み核燃料」を、各原子炉に隣接する貯蔵プールで冷却、保管している。しかし、使用済み核燃料はどんどん増えており、間隔を詰めて「密集貯蔵」している。このうち古里3号機には、韓国の原子炉別では最も多い818トン分の使用済み核燃料(2015年末)が貯蔵されている、とされる。貯蔵プールが手狭になった1、2号機の使用済み核燃料も移送され、3号機で保管しているためだという。

 カン博士はこうした貯蔵方法の危険性を指摘する。もし災害やテロなど何らかの原因で電源が喪失し、使用済み核燃料を冷やす機能が失われ、温度の急上昇で火災が起きたらどうなるのか。博士らは、この3号機の使用済み核燃料プールで冷却機能が失われ、燃料プールの水位の低下で使用済み核燃料がむき出しになって火災が起き、さらに建屋内に水素ガスが充満して爆発した事態を想定。使用済み核燃料に含まれる放射性物質セシウム137が次々と気体化して大気中に放出された場合、どのように拡散するかを検討することにした。

 15年1月1日に事故が発生したとし、それから1週間の実際の天候状況や風向き、風速などをもとにセシウム137がどのように拡散し、地表に降下するかをコンピューターで計算。放射線防護に関する国際基準などをもとに、避難を余儀なくされる地域の面積と人口、さらにセシウム137の半減期にあたる30年を超えても避難し続けなければならなくなる地域を算定した。

 その結果、明らかになったのは、最も大きな被害が予想されるのは、原発事故の当事国である韓国ではなく、日本になるということだ。韓国では最大54000平方キロメートルが避難対象地域になり、最大2430万人が避難を余儀なくされる。これに対し、日本では最大67000平方キロメートルが避難対象地域になり、最大2830万人が避難を迫られる、というシミュレーション結果が出た。被害は南北軍事境界線を挟んだ北朝鮮や中国など広範囲に及ぶ。セシウム137の半減期である30年が過ぎても引き続き避難したままとなるのは最悪の場合、韓国では1900万人、日本は1840万人、との計算結果が出た。

 このような最悪の事態を起こしてはならないが、カン博士は「これまでは幸いにもこうした事故が起きていないが、早めに対策をとる必要がある」と主張する。


■偏西風で「日本に被害」

 カン博士の今回のシミュレーションは、使用済み核燃料を想定対象としたが、古里原発を含めて韓国の原発のうち19基は、日本海側の海沿いに並んでいる。こうした原発で、放射性物質が漏れ出すような事故が起きた場合、西から東へと吹く偏西風の影響によって放射性物質は風に運ばれて海を越え、日本列島の広範囲に及ぶおそれがあるという。カン博士は「特に強い偏西風が吹く冬に事故が起きたとすれば、深刻な被害はほとんどが日本に及ぶでしょう」と指摘する。

 カン博士は、原発を動かせば必ず生じる使用済み核燃料の危険性に気づいて欲しいと、このようなシミュレーションを試みた。1986年、ソ連のチェルノブイリ原発事故に伴って大気中に放出された放射性物質の大半を占めたのがセシウム137だった。チェルノブイリ原発事故で放出されたと推定されるセシウム137の総量は約200万キュリーと推定されている。

 一方、使用済み核燃料1トン分に含まれるセシウム137は約10万キュリーという。つまり計算上は、使用済み核燃料20トン分に含まれるセシウム137が、チェルノブイリ事故に匹敵することになる。この20トンというのは、平均的規模の原発(軽水炉)を1年間運転すれば生じる使用済み核燃料の量という。つまり、原発1基を1年間稼働すれば、チェルノブイリ原発事故の被害に匹敵する放射性物質を含む「核のゴミ」を作り出していることになるのだ。

 原発推進策をとる韓国だが、使用済み核燃料の最終処分方法は定まらない一方、原子炉ごとの使用済み核燃料プールはどんどん余裕がなくなっている。カン博士によると、プールで貯蔵する使用済み核燃料棒の間隔の幅を少しでも広げることで、火災発生の危険性を下げられるという。そのため、「5年ほどは使用済み核燃料の熱をさげるために貯蔵プールで冷却し、その後は専用の密閉容器の中で空気で冷却する『乾式貯蔵』をとりいれるべきだ」と提案する。

 さらに、カン博士が何よりも訴えたいことは、核の惨事において東アジアは「運命共同体」である、という点だ。日本、中国、韓国とも国策として原発の稼働や増設を推進し、商業炉は日中韓で計約100基に達する。核実験を繰り返す北朝鮮の寧辺(ニョンビョン)にも核開発関連施設が集まる。地球儀を眺めれば、私たちが暮らす東アジアは、世界的にもまれな核施設の「密集地域」と言える、というのだ。

 もし核の惨事が起きれば、その被害は気象条件によっては東アジアの広範囲に及ぶおそれがある。韓国で起きれば日本へ、中国で起きれば韓国、日本へと、被害地域は偏西風の流れに沿って東側に広がる可能性が高い。カン博士は「だからこそ、自国だけでなく隣国の核問題にも関心を持たなければならないし、使用済み核燃料をはじめ、核施設の安全管理の面で日中韓が協力しなければならない」と指摘する。

 原発から出る使用済み核燃料をめぐっては、日本政府はこれを再処理してプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜたMOX燃料にして再び原発の燃料にするという「核燃料サイクル」政策を維持している。だが、日本のプルトニウムの保有量は約47・9トン(2015年末、国内外)に達する半面、政府が描いた核燃料サイクルはうまく機能していない。日本のプルトニウム保有量が「核兵器約6千発分」に匹敵する膨大な量であることから、関係国の核専門家らは「日本は潜在的な核武装能力を保持しようとしているのではないか」と懸念している。

 ただ、こうした日本の核政策は、韓国の核推進論者の間で格好の「模範」とされ、「韓国でも使用済み核燃料の再処理の実施を」という主張を後押ししている。核政策も海を越えて、互いに影響を与えあっているのだ。カン博士は「日本でさらにプルトニウムの量が増えれば、地域の緊張を高め、周辺国にプルトニウム保有の口実を与えるだけだ」と警告する。

 チェルノブイリや福島の原発事故を通して、私たちは核惨事の被害に「国境」はないことを学んだ。重大な事故が起きれば、隣国や周辺国に取り返しのつかない甚大な被害を与えるおそれがある。福島の原発事故から6年。私たちはもう一度、教訓を思い起こし、日本はもちろん、近隣国の原発・核問題にも関心を持ち続けなければならない。

     ◇

 なかの・あきら 1994年、朝日新聞社入社。東日本大震災直後の2011年4月~14年3月、ソウル支局で勤務。16年4月から現職(編集委員・中野晃)
【朝日新聞】

・ 韓国船沈没 大量犠牲の原因

2014-05-13 16:32:21 | 事故
連日のように韓国船の沈没についてニュースが流れています。その多くは、誰に責任があるか・・と騒いでいます。一方、アメリカなどでは違った見方をしています。学生たちがあれほどたくさん犠牲になったのは、韓国の儒教文化が影響しているのではないかという事です。目上を敬い、服従することを良しと教え込まれていることが、今回の惨事を招いたと言っています。・・・・目上を敬い、規律を守ることは大切ではあるものの、絶対的判断力も必要であるのでしょう。その両方を、指導できなかったことが残念ですね。以下転載します。

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韓国船沈没】大量犠牲の原因は「儒教文化」? 欧米の指摘に反発の声も

The Huffington Post | 投稿日: 2014年05月13日 06時56分 JST | 更新: 2014年05月13日 06時56分 JST
韓国南西部の珍島沖で沈没した大型旅客船「セウォル号」の事故で、300人以上の死者・行方不明者が出た原因は、儒教文化にあるとする意見が欧米などで出ている。修学旅行の高校生が「船室で待機」を命じた案内放送に従順に従った結果、沈没した船に閉じ込められて多数が犠牲になったとの見方だ。韓国内にはこうした見方を受けて反省や反発が交錯している。


CNNは次のようにリポートしている

アンカー:韓国の文化的な価値観が、多くの生徒が船の中に取り残された大きな原因かもしれないですね。

リポーター:確かにそうですね。今回は特に、両親が付き添っていない高校生の修学旅行です。韓国の文化が子供や生徒に称賛するのは、服従です。だから大人からその場にとどまるように言われ、もちろん彼らはとどまりました。大人たちは「急いで甲板に出ろ」と命令されていれば、子供たちは海に飛び込んで助かったかも知れないと、親たちは怒っています。胸が痛いことでしょう。子供たちに服従を教え込んだのは、まさに親たちにほかならないからです。
(CNN.com Blogs "South Korea cultural values played a role in passengers staying below deck as ferry sank – The Lead with Jake Tapper - "より 2014/04/18 16:24)


地方紙ダラス・モーニング・ビューズの論説委員も、以下のようなコラムを書いた。

ここアメリカでは、そもそも、船が沈むという状況でさえ、高校生が大人の言いつけを完全に忠実に守るということは信じがたい。

なぜなら我々アメリカ人は、そしておそらくテキサスの人間は、集団より個人を優先させるからだ。もしこの船の乗客がアメリカ人の生徒だったら、彼らは何としてでも船から脱出しただろう。しかしアジアの文化では、個人より集団の要求に重きを置く。服従は絶対条件なのだ。
(Dallas Morning News"South Korean ferry: death by obedience | "より 2014/04/21 13:52)


シンガポールのストレーツ・タイムズ紙はより踏み込んで「儒教文化」の価値観に原因を求めた

他のアジア諸国のように、韓国社会は儒教文化を基盤とし、権威や年長者への服従を強調している。セウォル号事故の発生直後、この価値観も問われた。記者の15歳の娘はソウル中心部の学校に通うが、友人とこの事故について長いこと議論した。結論は「大人や先生や権威ある人を無視し、自分たちのことを考えることがベストだ」。従順な生徒が行方不明になり、言うことをきかない生徒が生き残ったと、10代の生徒たちは結論づけた。
(Straits Times "South Korea ferry disaster: Fury and questions grip South Koreans"より 2014/04/17 14:28)


韓国人の意見はどうか

韓国紙「ヘラルド経済」の北京特派員は、中国でも韓国の「服従文化」が事故の原因だと指摘する声があるとして、年長者に無条件に従うのではなく、独立した思考や判断の必要性を訴えている。

(中国メディアは)韓国と儒教文化を共有する中国も、セウォル号事故を通じ、不健全な「服従文化」を検証し、教訓を得なければならないと指摘する。中国でも、韓国ほどではないが、年配者や先輩に無条件服従する現象は珍しいことではない。

(中略)

韓国の「服従文化」が無益というわけではないだろう。しかし我々は、他人が決めた標準を簡単に受け入れすぎる傾向がある。実際、長幼有序の伝統が根付いた韓国社会で、服従への疑問や挑戦はあまり見られない。ここには韓国特有の軍事文化的な色彩も強い。

(ヘラルド経済「中国人も批判する韓国の‘服従文化’」より 2014/05/07 12:01)


対し韓国の儒学者は米紙ウォールストリートジャーナルで「文化的偏見」と批判し、むしろ高校生が非常時の船内で秩序だって行動したことを、孔子の説く「公共心」を発揮したと評価した。

東アジア人が権力者に疑問を持たないという仮説だが、多くの人々がこの(あるとされる)傾向を誤って孔子の教えのせいにする。だが孔子はたとえ両親に対してでも、盲従するように説いたことはない。父が息子に盗みを教えたら息子はそれに従って盗人にならなければならないのだろうか。これは「孝行息子」のとんでもない解釈だ。孔子が説いたのは目上の人々を敬うということだ。

(中略)

非常時に必要とされるのは無謀で無責任な「自由」ではなく自制と協力だ。この点で生徒たちはよくやった。彼らは慌てずに指示に従い、互いを助け合った。生存者は、生徒たちが救命胴衣を譲り合う場面を目撃した。彼らは自分より集団の必要性を優先した。そのことは間違いではない。最も緊迫した状況で公共心を発揮したのだ。彼らの行動は、仁者は「己立たんと欲して人を立てる」という孔子の教えをまさに体現したものだった。
(WSJ日本版「セウォル号の悲劇、儒教のせいではない=儒学者」より 2014/05/07 04:19)


乗っていた高校生たちは、疑問を持たなかったのだろうか

ケーブルテレビ「JTBC」が遺族から提供された船内の映像には、船室内で待機するよう求めた船内放送に、高校生から疑問の声が噴出していたことがわかる。

「えっ、おかしいんじゃない」
「こんな状況でそういうこと言う? 安全だからじっとしてろって」
「じゃあ私たちだけで出よう」
「地下鉄(2003年の大邱地下鉄火災)でもそうだったじゃない。安全だからそのまま動くなって言って、本当に動かなかったから死んだって。外に出た人は助かって」

...


韓国旅客船沈没(2014年4月16日-)