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読売ジャイアンツのアダメス投手(Samuel Adames)の姓「アダメス」(Adames)は最初、つい「アメダス」と読み間違えそうになったが、そんな方も多いのではなかろうか。
それはともかく、まずは“Historia Apellidos españa”に当たってみる。スペインでのランキングは第9042位。珍名ではなくてもかなり少ない。世界的な分布では、絶対数でも人口比でもトップはドミニカ共和国である(“Forebears”)。ドミニカ共和国には19000人弱いる。ドミニカ共和国では第101位の姓である。スペインの Adames さんは487人なので、スペイン発祥の姓ではなさそうなことがわかる。
“INSTITUTO DOMINICANO DE GENEALOGÍA, INC.”に掲載された書名記事“APELLIDOS FRANCESES EN LA COMARCA DE SAN CRISTÓBAL”(サン・クリストバル地方におけるフランス姓)に Adames 姓が載っていることは「読売ジャイアンツのデラロサ投手(4)母の父姓 Corporan」で紹介済みである。
“Adames”の意味だが、予想どおり、“Adam”(西 Adán)に由来している。「アダムの息子」の意味であった。Adames の関連性に Addis, Adcock, Atkins, Atkinson, Addyman, Adams などがある。
「アダメス」“Adames”のアクセントだが、このままではアクセントは「ダ」の上に来る。日本のテレビではアクセントは語頭の「ア」に置かれているようであるが、そうなると、“Ádames”とアクセント記号をつけなければならない。しかしながら、アクセントが大文字につく場合、省略されることがままあるので、正確なアクセントは本人に聞いてみるしかない。
最後に“Adán”について述べる。
“ir en el traje de Adán”という熟語がある。「アダムの衣装で行く」というのが直訳だが、「裸でいる」という意味になる。
“Adán”のイタリア語形は“Adamo”で(「Reichsarchiv~世界帝王事典」)、「アダモ」というと、日本では越路吹雪で有名な「サン・トワ・マミー」を連想する。この曲はアダモ(Salvatore Adamo)自身の作詞・作曲で、もちろん彼自身も歌っている。
“Adán”はポルトガル語では“Adão”というが、これがキリシタン用語「アダン」になった(小学館『西和中辞典』)。
スペイン語には“Adán”から“adán”という普通名詞も派生している。「無精者、(身なりの)だらしない人、怠け者」という意味であるが、英語ではどうなのだろうか。
“Adames”投手は、写真で見る限りでは“adán”ではないようだが。
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【Adames 家の紋章2種】
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