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ノリエガ祭りその②「非常戦闘区域(GUERREROS)」

2007-01-16 23:40:07 | 映画・DVD【は】
コソボ紛争は、旧ユーゴスラビア、セルビア共和国コソボ自治州でおこった内戦・紛争を指す。コソボ戦争ともいう。

紛争は自治州内で90%を占めるアルバニア系住民が独立運動を行なったことにセルビア系住民及び連邦・セルビア政府が反発したことに端を発する。

(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)



気持ちが「どよ~~ん」と暗くなるので(結構ひきずるタイプ)、戦争映画はあんまり見ないクチなのですが、これも結構ずっしりと重みを感じる映画でした。



2002年 スペイン映画


1999年の終わり。
セルビア兵はコソボから撤退。代わりにやってきた多国籍軍の目的は平和維持と再建とゲリラの武装解除だった。
スペイン軍はセルビアとの境界に派兵。
そこは危険地帯として知られる地域だった。
この中立地帯ではセルビア兵による住民への襲撃が後を絶たないため「シャドー・ゾーン」とも呼ばれた。

コソボに送られた多国籍軍は武器を携えていながらも、あくまでも「中立」の立場でいなくてはならなかったため、ゲリラへの攻撃は許されなかった。
一般市民がゲリラに連行され殺されても、いっさい手を出すことはできず、見て見ぬふりをするしかなかったのである。
人一倍正義感の強いスペイン兵ヴィダル(エロイ・アソリン)は「市民を救い、平和を維持する」という自分の理念と、部隊の規律の間でジレンマに陥っていく。

ほどなくしてスペイン部隊は「シャドー・ゾーン」の町ルイカでの電力復旧の任務を命じられるが、道中、ちょっとした行き違いでゲリラと銃撃戦になる。
戦車も奪われ、銃撃戦や地雷によってほとんどの仲間を失った彼らは、自分たちにも死が迫りくることを感じ、恐怖と狂気に支配されていく。

初めは、市民を救い平和を維持することを理想としてコソボにやってきたヴィダルが、死の恐怖によって変貌をとげていく姿が実にリアルに描かれている。
最後に罪もない住民をナイフでめった刺しにする彼の目には、もはや狂気しか感じられない。


女、子供も容赦なく殺す。
ゲリラが去った後には命など存在しない。残るのは死体の山だけ。
こういう映画を見る度に胸が苦しくなる。
戦争がいかに愚かな行為であるか私たち人間は知らないはずがないのに、今日も何処かで戦争は確実におこなわれているのだから。


映画としては登場人物ひとりひとりが意外としっかり描かれていて、好感がもてた。


して我等がノリエガ。
部下たちの信頼が薄い(笑)アロンゾ中尉の役。



ゲリラとの銃撃戦で多くの上官や部下を失った彼は、パニックにおちいり判断能力がなくなってしまう。
部下も彼の言うことなんて聞かなくなっちゃうんですね。
でもゲリラに捕らえられた時、ゲリラの上層部に交渉して部下を守ろうとするのですよ。部下の不安をぬぐおうとするのですよ。
強面だけど、実にいいヤツなのでした(こういう役珍しいかもなあ)。



りりしすぎて、とてもヘタレには見えませんわね♪
コメント (8)
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