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ポーランドの実業家であるオスカー・シンドラーが、第二次大戦中に私設収容所を設け、1200人のユダヤ人を救った話です。
スビルバーグが実話をもとに製作・監督し初のオスカーを手にした作品なんですね。
初めは金儲けが目的で、安い賃金でユダヤ人を雇いこき使うシンドラー。
自分の雇った、障害のあるユダヤ人がナチスに殺された時、シンドラーは「大切な従業員が一人いなくなったのだから補償してくれ」と鼻薬をかがせたドイツ兵に言います。
この頃はあくまで財をなすことしか考えてないのです。ユダヤ人の命のことなど何とも思っていません。
しかし最後には自分の財産とひきかえに1200人のユダヤ人を「買い」、工場に迎えいれます。
シンドラーとユダヤ人であるイザック・シュターンが、心を通わせ乾杯する場面には泣けました。多くを語れない、胸のつまるような二人の気持を代弁してくれるかのようなモノクロの画面がまた悲しい…。
1200人のユダヤ人が自分の名を告げ、シンドラーの工場に向かう汽車に乗り込む場面にも泣けました。
ここで名を告げることのできない実に600万ものユダヤ人が殺されたのですから…。
私としてはシンドラー役のリーアム・ニーソンより、イザック役のベン・キングスレーが味があって「グッ」ときました。でも彼に髪の毛があるのはちょっと不思議な感じでしたね。
レイフ・ファインズは ドイツナチスのアーモン・ゲートの役でしたが…実際のアーモン・ゲイトに近くなるようにあんなぷよぷよの体にしたんでしょうか(涙)?
その日の気分でユダヤ人を大勢射殺したという彼も、戦争がなかったら本当に普通の人だったのでしょうね。残された彼の写真を見てそう思いました。
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イザックはシンドラーと別れる時、ユダヤの聖書の言葉「1つの生命を救う者が世界を救える」と刻まれた指輪を渡します。
「自分が湯水のように使ったお金があったら…もっと沢山の命が救えたのに…」と泣き崩れるシンドラー…。
世界中の人、一人一人がこんな気持になって くれたら争い事はなくなるのに…。人間はいつまで愚かでいるのでしょうか?
映画の最後にモノクロの画面がカラーに変わり、シンドラーに救われ今も健在なユダヤの人々が映し出されます。
彼等の心の傷が少しでも癒えることを願わずにはおれません。