明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



三遊亭円朝の後に、誰を作りたいという人物が今現在浮んでいない。頭部がすでにある谷崎は別にすれば一から作るという意味では依頼でもあれば別だが、何があっても、という人物がいない。 ただ今までのラインナップから漏れ、一人の作家で個展は無理にしても、一人につき、写真作品2、3カットでやるなら、川端康成、室生犀星、内田百間などいなくはないのだが。 昨年、今年の年齢的大台を前に、現段階で展示できるものをおおよそ展示して、中締め、などといっていたが、公私共々色々あった。昨日の話ではないが、電気製品と同じく、区切りの良いところ、というのが人にもあるのかもしれない。 最初の架空の人物で始まったジャズ、ブルースシリーズから作家シリーズへ。 さらにもし私に第3段階なるものがあるとしたら、そろそろ頃合ということになろう。ようやく頭にさえ浮かべば、それを形として取り出すことができるようになった。こうなるには、いい加減にしろ、というくらい時間がかかった。しかし高校生の夏休みにやった鉄骨運びのバイトは、コツを掴んで慣れてきた頃に夏休みは終わった。人生もそんな物であろう。せっかく覚えたのだからもう少し鉄骨を運びたいところである。 実は大きな声ではいえないのであるが、正直なところ私にはここに至ってなお、まだ始まっていない感が拭えないのである、こんなことだから私の顔を評して、フィリピンパブのお姉ちゃんに「苦労ガ足リナインジャナイ?」といわれてしまうのであろう。
HP

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