弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

仕組み債,仕組み投資信託の事件

2011年06月05日 | ⑨投資被害
私は,弁護士になって何か専門を作ろうと思い,師匠の津久井進弁護士(今や知る人ぞ知る震災弁護士です。)の指導の下,先物被害事件を始めました。
最初は先物被害事件以外やるつもりはなかったのですが,証券被害事件,一般の消費者被害事件と広がってきました。
第2の師匠である神戸の内橋一郎先生(みのり法律事務所)のお導きがあったからです。

証券会社・銀行の仕組み債,仕組み投資信託について,私自身は,平成21年3月の全国先物取引被害研究会の仙台大会で新保恵志東海大学教授(教養学部人間環境学科)のご講演などで関心を持ち始め,平成21年7月の全国証券問題研究会の千葉大会から研究を始めました。

そして,神戸先物・証券被害研究会で仕組み債(特にPRDC債)の研究発表の担当者となり,PRDC債について発表しました。(なんと,この発表がウィキペディアの「仕組債」の記事で引用されました。名だたる諸先輩方を差し置いて,私ごときが仕組み債の記事でウィキペディアで名前が載っちゃいました(ウィキペディア「仕組債」の記事)。ただ,昔の記事なので今となっては少し恥ずかしい内容です・・・)

当時はなかなか資料や判例が少なかったので,苦労しました。
当時は,吉本佳生先生の書籍や講演(著書「デリバティブ汚染」ほか,全国先物被害研究会・京都弁護士会などでのご講演)を中心にネットや数少ない書籍で研究しました。

その後,私は,兵庫県朝来市の仕組み債事件の意見書を書いた大阪の三木俊博先生(太平洋法律事務所)が中心メンバーの一人である大阪の証券被害問題研究会の例会に出入りさせてもらうようになりました。この研究会は,前述の内橋先生にお願いして,三木先生にお許しを頂いて出入りできるようになりました。
おそらく大阪証券被害問題研究会は,日本で最先端の証券被害の議論している研究会だと思います(今は大阪の研究会と言いつつ,神戸・京都・名古屋・東京の弁護士もオブザーバーとして例会に参加している大所帯になりました。)。

その中で,私は,最先端の議論についていこうと必死に頑張っています。

でも,研究ばかり進み,なかなか事件が来ないなあと思っていたら,ようやく事件がちらほら来るようになりました。

なんとかこれから研究も続けながら,実績を作って,信用のある信頼される証券被害弁護士になろうと思っています。

最近,CFDまがいや未公開株などの詐欺的消費者被害ばかりやり,探偵のような,債権回収屋のようなことばかりしていたので(主に力技です),久々に理論的で頭を使えそうな事件が来て,喜んでいます。

本当は,地元の宝塚や川西あたりにも,銀行・証券会社による仕組み債・仕組み投資信託の被害が多いはずです。しかし,みんな泣き寝入りしているのかみなさん全然相談に来ないですね。

結構,低金利の定期預金に悩んでいるお年寄りを中心に,利率の高い定期預金みたいなものとして,こういった商品が定期預金の満期時に勧誘され,リーマンショック等による株価暴落・急激な円高で被害が多発しているはずなんですけどね。

このサイトを見ている方の多くは,年代的に,こういった被害にあまり遭われていないかもしれないですね。


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