弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

実務修習終了。後期修習,二回試験について

2006年06月22日 | ④司法修習について
私が配属されていた実務庁での実務修習(民事裁判,刑事裁判,家庭裁判所,検察,弁護)が昨日6月21日終了しました。
来週の火曜日6月27日からいよいよ後期修習が始まります。
後期修習は,司法修習の総決算であり,「二回試験」といわれている司法修習の卒業試験の実施とその準備のための勉強などを行います。
6月21日から10月2日までの約3ヶ月間ではありますが,無事卒業できるよう頑張って行きたいと思います。

今日と明日は「自由研究日」で,土日と併せて,各修習生は,引越準備,実務修習でお世話になった方々への挨拶,後期修習の準備,実務修習の疲れの癒し等を行います。

二回試験の結果には,「合格」,「不合格」,「合格留保」の3種類あります。
「合格」するともちろん司法修習を終了し,法曹資格がもらえます。
「合格留保」の場合は,無給の状態で修習生を続け,11月か12月ころに追試を行うことになります。
「不合格」については,私の前の期の58期の人に聞いたところ,次の期の修習生と一緒に後期修習をもう一度やり(もちろん無給でしょうね),来年の「二回試験」を受けることになるそうです。
不合格になることは滅多になく,修習中に大病や出産をして,ほとんど勉強できなかった等特別の事情がない限りならないようです。
合格留保は,一昨年(57期)のときは40数名,昨年(58期)のときは30数名と出ており,このときは修習生は約1200人で,パーセントとしてはたいしたことはないですが,かなりの人数が落ちています。
我々59期は約1500人いますので,よほど頑張らないとかなりの50人以上落ちる(合格留保,不合格)かもしれません。
落ちると多くの場合は,内定していた就職はぶっ飛びますし,裁判官・検察官にも採用されないことになります。
私も明日就職事務所に挨拶行くので,落ちても雇ってくれるかどうか確認しておかないと安心できません(多分,法律家同士の会話らしく,賢明な君ならわかるよ的な意味を込めて,どっちともとれるような返事ではぐらかされるのでしょうね。こわー)

あと,リクエストがなくて勝手にほっとしているのですが(でも少し寂しい。),前々回の記事で書いた再現答案については,H15年度の分については締め切らせて下さい。
まあ,この時期に論文受験生が我がブログをゆっくり見ているとも思えませんが,H16年の再現答案の解説についてはもう少し締切りを待ちたいと思います。

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相談について

2006年06月10日 | ⑫雑談
最近相談(法律相談や受験相談等)をして頂く読者の方が少しずつながら増えて来ました。
ほんまにありがたいことです。
ただ,私もまだまだ未熟者で,皆様の満足いくようなご回答ができているかは正直自信はありません。
ただただ精進を続けて行くほかないです。

法律相談は,弁護士の業務の中心と言われています。
しかし,修習では人がやるのを見ていることがほとんどで,自ら相談を受ける機会はほとんどありません。
何の責任もなく見ているだけと(一生懸命勉強する責任はあるでしょうが),責任を持って実際にやってみるのでは大違い。
弁護士になってから鍛えていては,こんな私でも一人前の弁護士と思っている相談者に迷惑をかけてしまうこともあるかもしれません。
未熟な私を少しでもいい弁護士に育てると思って,どんどん相談して頂けると本当にありがたいです。
つたない回答かもしれませんが,調べた上で一生懸命お答えしたいと思います。

ただ,「はじめに」でも書いておりますが,弁護士を紹介してほしい旨の相談は受けつけておりません。弁護士の探し方や付き合い方等については相談を受けます。

あと,だいぶ前に書くと公約した「傍聴のススメ」や「裁判員制度」の記事は,実務修習の終了間近で何かと忙しく,なかなか筆が進んでいません。
申し訳ないですが,もうしばらくお待ち頂きたく存じます。

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平成18年度旧司法試験択一試験発表

2006年06月08日 | ①司法試験について
本日6月8日午後4時に今年の旧司法試験の択一試験の発表がありました。→法務省HP内発表(平成18年度旧司法試験第二次試験短答式試験の結果*短答式正解等*年度別旧司法試験第二次試験出願者数及び短答式試験合格者数調*

合格者3820人(昨年度7637人,約50%減)で,出願者35713人,実際の受験者数30240人という,実際の受験者数から見ると競争率約10.70%の超難関でした。
合格点も46点と問題の難易度からすれば非常に高いものでした。
合格点も私の予想を上回っており,また,合格者数も私の予想より1000人ばかり少なかったようです。
残念ながら不合格だった人の落ち込みは,半端なものではないと思いますが,なるべく早く立ち直って,早く次の道(来年の旧試験なり,今年の法科大学院受験なり,その他の道なり)に向かって歩き出しましょう。
きつい言い方ですが,時代は待ってくれませんので,落ち込んでいる時間はありませんよ(法科大学院受験の人は特に。大学入試センターの法科大学院適性試験は6月25日(日)です。)。

平均年齢は30.43歳で(昨年度30.00歳),合格者最高年齢はなんと76歳でした。
H13年は65歳,H14年は63歳,H15年は63歳,H16年は68歳,H17年は69歳で,近年の合格者最高年齢を大きく上回りました。
それにしても76歳で,H11年,H14年並の難しさだったと言われる今年の択一問題を,3時間半でしかも46点以上の高得点を取るなんて,はっきり言ってすごすぎます(このすごさは択一を受けたことがある人しかわからないでしょうね)。

今年の論文試験の合格者は500~600人といわれています。択一合格者3820人から見れば合格率は13%から15%です。今年受かった人も,大変だとは思いますが,悔いの残らないよう最善を尽くして下さい。
特に,76歳の択一合格者の方には,合格すれば高齢化社会の希望の光となるに違いないので,是非論文試験もこの勢いで合格していただきたいものです。

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