弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

専門分野~先物・証券被害事件

2009年12月14日 | ⑨投資被害
私は,独立するに当たって,専門分野を作っててよかったなと思いました(注意:ここでいう専門分野とは,そればかりやっている分野を指すわけではなく,その分野について他の一般の弁護士より特に力を入れている分野,また,特に勉強しないとすぐに始めるにはなかなか難しいかもしれない分野のことを指します。)。


私の専門分野は,先物取引被害事件,証券取引被害事件その他金融商品取引被害事件です。

私は,神戸先物・証券被害研究会*先物取引被害事件全国研究会*全国証券問題研究会*に所属し,勉強会,講義,情報交換,全国大会などを通じて,先物・証券その他金融商品の取引被害の回復について,勉強し,実際に多数の事件をやりました。
ちなみに私の研究・発表の成果はこちら⇒「PRDC債について*


これらの事件を見てて思うのが,業者にむちゃくちゃやられているのに(被害者に自覚がある場合とない場合とがある。),実際には自己責任だとあきらめてしまって,泣き寝入りをしている人が多いんじゃないだろうかということです。
弁護士の所に来るのは,勇気あるごく少数の人か,家族に見つかり無理矢理つれてこられた人ではないでしょうか。

こられる方のほどんどが,一生懸命働いてきたお金等命の次に大事なお金をわずかの期間に失って,とても心を痛めている人が多いです。


泣き寝入りするかどうか,専門の弁護士に相談に行ってからでも遅くはありません。時効があるので,できるだけ早く相談に行かれることお勧めします。
どうしても相談に行くのがつらい方は,まず自分の事案が確実に負けるべきものかどうか,下記のサイトで検索してからでもいいと思います。
先物取引や金融商品の裁判例の検索データベース*証券判例データベース(投資家勝訴)*

調べ方がわからなければ,まず,自分が取引した会社と自分の属性で検索して,勝った事例があるかどうか見られてはいかがでしょうか。

似たような事案で勝った裁判例があったとしても,確実に勝てるかどうかやってみないとわかりませんが,箸にも棒にもかからないかどうかぐらいはわかるのではないでしょうか。
自己責任だと思い込んでいた方にとっては,一部とはいえ意外に勝っているものだという感想を持たれたのではないでしょうか。


最近は,金融商品まがい事件が増えて来ており,私もどちらかというとそちらの対応が多いです。
たとえば,未公開株式事件,ロコ・ロンドン金取引まがい事件(実際はロコ・ロンドンが悪名高くなたので別の名前を使っていることが多い。),CFD取引まがい事件,ファンド(投資事業有限責任組合,匿名組合等)まがい事件,社債まがい事件などなどです。


あと,被害に会わないためには,電話や訪問による勧誘は相手しないことが一番です。話も聞かないし,家にも上げない,家に来ても追い返す。
一回話を聞いてしまうと,これらの取引の場合には,下手すると今まで何十年もかけて作った財産のほとんどを,わずか数ヶ月で失ってしまうことになる可能性もありますので。
信じがたいことかもしれないですが,実際に私はこのような人を何人も見ています。
本当に許せないことです。


これからも度々,この手の事件について情報発信して参りたいと思います。

ともかく,こういった被害でお悩みの方は,お近くの先物・証券被害関係の研究会*まで,できるだけ早めに連絡して相談する弁護士を紹介してもらうことをお勧めします。

他の事件でもそうですが,一人で誰にも言えず悩んでいるのは,精神衛生上よくないと思います。

なお,関西在住の方で,私でもいいとおっしゃる方には,不肖ながら私が相談に乗らせていただこうと思います。⇒法律相談の受付