かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

渡辺松男の一首鑑賞 232

2015年07月12日 | 短歌一首鑑賞

 渡辺松男研究28(15年6月)【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)99頁
   参加者:石井彩子、泉真帆、M・K、崎尾廣子、M・S、鈴木良明、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
       レポーター:曽我 亮子
       司会と記録:鹿取 未放

232 どこへでも行きたいけれど君といて座っていればうれしき臀部
  
          (レポート)
 あちこち行きたいとは思うけれど君と二人で抱き合って座ればなお心地よくお尻もきっと喜んでいることだろう。(曽我)


         (当日意見)
★曽我さんが解釈した通りです。(崎尾)
★とても楽しい気分になります。これは性愛の場面ではなくて、どこかに恋人と並んで座 
 っているんですね。そうすると座っているお尻がうれしがっている。君と旅に行っても
 いいんだけど、一緒に座っているだけで楽しいよと、文字通り読んでかまわない歌だと
 思いますが。(鹿取)