第140回直木賞受賞作。
以前から読みたかった本で、文庫本になって手に取りました。
同じ著者の『火天の城』は映画を観て原作も読んでいました。
あとがきを宮部みゆきが書いているのも驚きですが、
読んでみて単純に面白かったですし、心理描写が繊細で
物語に引き込まれました。
とくに僕が印象深かったのは、山上宗二が登場する章ですね。
宗二の無鉄砲さを危惧しながらも懇願されて
再び弟子を秀吉の前に紹介してしまう利休。
結局は弟子を殺されてしまうのですが、
宗二と利休の心理上の葛藤が見事に表現されていました。
物語は、利休が切腹を命じられる日から始まり、
少しづつ時代を遡りながら、利休がなぜ頑固一徹にも
秀吉に詫びを入れなったのかをあきらかにしていく趣向です。
章ごとに利休と縁の深い人物を登場させ、
オムニバスのような構成になっています。
利休に関する小説はたくさん出ていて、
題材にして新たな小説を書くのは難しいと思いますが
著者独自の視点を通じてあらたな利休像を確立しています。
著者が相当の実力の持ち主であることをうかがわせる一作です。
以前から読みたかった本で、文庫本になって手に取りました。
同じ著者の『火天の城』は映画を観て原作も読んでいました。
あとがきを宮部みゆきが書いているのも驚きですが、
読んでみて単純に面白かったですし、心理描写が繊細で
物語に引き込まれました。
とくに僕が印象深かったのは、山上宗二が登場する章ですね。
宗二の無鉄砲さを危惧しながらも懇願されて
再び弟子を秀吉の前に紹介してしまう利休。
結局は弟子を殺されてしまうのですが、
宗二と利休の心理上の葛藤が見事に表現されていました。
物語は、利休が切腹を命じられる日から始まり、
少しづつ時代を遡りながら、利休がなぜ頑固一徹にも
秀吉に詫びを入れなったのかをあきらかにしていく趣向です。
章ごとに利休と縁の深い人物を登場させ、
オムニバスのような構成になっています。
利休に関する小説はたくさん出ていて、
題材にして新たな小説を書くのは難しいと思いますが
著者独自の視点を通じてあらたな利休像を確立しています。
著者が相当の実力の持ち主であることをうかがわせる一作です。
利休にたずねよ (PHP文芸文庫) | |
山本 兼一 | |
PHP研究所 |
こんにちは。はじめまして。
「利休にたずねよ」本当によい小説でしたね。
久しぶりに心にしみる小説を読んだ気がしました。ブログを見て、嬉しく、思わずコメントsました。
これからも面白い本があれば教えてください。
宜しくお願いします。
時間がたつのを忘れるほど熱中する小説に出会えることは、小説好きにとってはとても嬉しいことですよね。
また、コメントいただけたらありがたいです。
よろしくお願いいたします!