フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

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消える大学 生き残る大学 (朝日新書)

2011年05月29日 21時58分52秒 | 書評 教育系
少子化、全入時代と言われる大学の現状を
国公立、私立、大都市圏、地方、各学部など
網羅的に取り扱った本です。

存亡の危機にあるのは弱小私立大学だけではありません。
国公立も、近年相次ぐ合併を果たしているように
事実上消滅している大学は少なくありません。

独立行政法人化で、競争原理が導入され
地方・文系単科・小規模国立大学の経営は
維持できなくなるほど逼迫することが予想されるか
現に逼迫しています。

一方で、最近マスメディアで盛んに取り上げられている
秋田県の国際教養大学は今後の大学のあり方を考えさせる
大きな成果をあげつつあります。
就職率だけが大学の評価を決めるものではありませんが、
新興の大学としては画期的な就職率100%。
しかも商社など有名大企業への就職が多く、
企業からも注目を集めています。

その他、本書では医・歯・薬学部の現状、
法科大学院の今後についても触れられています。

法科大学院については
当初の理念からは
程遠い現在の状態から、
制度設計のミスと断罪されています。

アルバイトの学生から話を聞くと
学部生のころから新司法試験を意識して
既に予備校に通っているというので、
結局、僕が学生のころと何ら変わっていない。
単に法科大学院という無駄な制度が出来ただけではないか。
「やってしまった」責任をとらないまま
責任者たちは退場していくのでしょうが
残された方たちにとってはいい迷惑ですね。

消える大学 生き残る大学 (朝日新書)
クリエーター情報なし
朝日新聞出版


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