徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

アメリカでインフルエンザが大流行(続報)

2013年01月12日 06時35分39秒 | 小児科診療
 先日取り扱った情報が、4日遅れで日本でも報道されました。

子ども18人死亡…米国でインフルエンザ大流行(2013/01/11:テレビ朝日)
 アメリカでは今年、インフルエンザが大流行しています。すでに18人の子どもが亡くなり、ボストン市では緊急事態宣言が出される騒ぎになっています。
 今年は例年より早くインフルエンザの流行が始まり、ニューヨーク州では今月5日までに1万5000人以上が感染しました。すでに昨シーズン全体の感染者の3倍を超えています。全米では41の州で「大流行」とされる状態に入っていて、2257人が重い症状で入院し、子どもの死者も18人に上っています。ボストン市では、市長が「公衆衛生緊急事態」を宣言し、具合が悪くなったらすぐに帰宅して家から出ないよう呼びかけたり、無料でワクチンを接種できるようするなど対策に追われています。今年は、比較的症状の重い「H3N2型」が流行しているということです。


 ボストン市の対応が興味深いですね。
 日本では「疑わしい症状が出たらすぐに医療機関を受診してください」という傾向がありますが、アメリカでは「具合が悪くなったらすぐに帰宅して家から出ないよう呼びかける」のです。
 日本は個人の健康重視、アメリカはコミュニティの維持を重視するという国民性を垣間見たような気がします。

追加
今年も猛威 インフルエンザ 症状出たらすぐ受診(2013年1月22日:東京新聞)
 インフルエンザが猛威を振るう季節となった。直接の死因でなくてもインフルエンザが原因で死亡する人は、国内で年間一万人に上る年もある。高齢者や呼吸器疾患などの持病がある人は肺炎などを併発し、乳幼児もまれに急性脳症で重症化する恐れがあり注意が必要。かからない、うつさないための注意点などを専門家に聞いた。
 インフルエンザは普通の風邪と違い、三八度以上の高熱や関節痛、筋肉痛の症状が突然出て、その後に鼻水やせきなどの症状が現れる。
 愛知医科大病院感染症科の三鴨広繁教授は「症状が出たらできるだけ早く病院にかかること。発症から四十八時間以内に抗インフルエンザ薬を投与すると、早く治る。投与が早ければ早いほど効果がある」と話す。
 ただし高齢者の場合、三八度まで熱が上がらない場合がある。また一日で熱が下がっても、ウイルスの排出は続くため、第三者にうつさないよう外出は控える。
 文部科学省は昨年四月、学校保健安全法施行規則を改正。児童生徒や学生がインフルエンザを発症した場合の出席停止期間を、「解熱後二日間」から「発症後五日を経過し、かつ解熱後二日(幼児は三日)を経過するまで」に見直した。五日たてばウイルスがほとんどなくなることが分かってきたため決まった措置。三鴨さんは「大人の場合も、同様の対応が望ましい」と語る。
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