徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

「2013年版予防接種スケジュール」の日米比較

2013年03月26日 13時17分45秒 | 小児科診療
米国における予防接種スケジュール
 ・・・アステラス製薬のHPから件名の情報がダウンロードできます。
 
日本における予防接種スケジュール
 ・・・国立感染症研究所のHPからダウンロード可能です。

 さて、「定期接種」という視点から、両方を比較して間違い(いや「違い」)探しをしてみますと・・・

アメリカにあって日本にないもの
B型肝炎、A型肝炎、ロタウイルス、水痘、おたふくかぜ、成人用DPT(Tdap)、インフルエンザ、髄膜炎菌、HPV(男性)、肺炎球菌(高齢者に対する23価多糖体型)


 ・・・まだまだたくさんありますねえ。
 「えっ?このワクチンは日本にもあるじゃないか」と言うなかれ。日本に導入されてもまだ定期接種(公費負担)になれない任意接種(自己負担)の身分に甘んじているワクチンが多いのです。

日本にあってアメリカにないもの
BCG、日本脳炎


 というわけで、任意接種を全部自己負担で接種すると、軽く10万円は超えることになります。
 やはりまだまだ日本は「ワクチン後進国」と呼ばれても仕方ありませんね。


ワクチンそのものに関する情報
インフルエンザワクチン
 現在日本で使用されているインフルエンザワクチンは3つの抗原(A型2つとB型1つ)が入っている3価タイプですが、アメリカでは新たに4価ワクチン(A型2つとB型2つ)が認可されたそうです。

肺炎球菌ワクチン
 日本では小児用は7価ですが、アメリカでは13価がスタンダードです。

A型肝炎ワクチンエイムゲン®
 日本では今まで16歳以上にしか接種できませんでしたが、2013年に添付文書が改訂されて年齢制限の記載がなくなりました(ただし、WHOは1歳以上を推奨)。
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