Pastorale

サヴァトラ猫との今日いちにち

ポールとヴィルジニー

2019年09月19日 | 読書、詩など

先日、長男の部屋の押し入れにあるという本を探しに行った時の事。

暑い中、今は主不在の部屋の押し入れに頭を突っ込んで汗だくで探し物。

「あ、こんな本買ったんだ、私も持ってるのに」というのがいくつか。

そんな話をしたら「蔵書管理アプリはバーコード読み込むだけだよ」

と教えてもらったので、さっそく試してみました。

なかなか楽しい作業でした。

が、私の持っている本にはバーコードがついてないものもある、古すぎて。

そういう本は代わりにISBNコードなるものを入力するのですが、

それすらない本もある・・・(それは更に古すぎるから?)

そんな古すぎる本はやはりとっても読みにくいのですが、

思い入れがあって処分しづらい本もあります。

でも・・・

 

ありましたね・・・光文社古典新訳文庫で。

この「ポールとヴィルジニー」というお話、子供のころ読んだなつかしいお話です。

そう、トイレでベルばらを隠れて読んだよりも少し前のこと、

小学校の図書館で「世界少女名作全集」みたいなシリーズで読んだ記憶が。

数年前もう一度読みたくてネットで探して買ったのが黄ばんだぼろぼろの本。

やっと探してこれしかなくて・・・、でも読めなくて大事にしまってありました。

蔵書管理アプリに入力するどころではありませんが、はたと思い立って探したら、

ありましたね・・・光文社古典新訳文庫で。

 

というわけで届いたその晩に夜更かしして読みました。

やはりもうあの頃のみずみずしい感性がなくなってしまっていて、

あの頃ほどの感動はないけれど、

45年ぶりくらいに読んだのに、そこかしこにしっかり覚えている場面が。

挿絵も19世紀に出版されたものと同じ木版画が載っていて、懐かしく読みました。

かのナポレオンの愛読書でもあったというこの物語、

ありきたりの悲劇ですが、少女のころは感動したものです。

離れ離れになった恋しい幼なじみに送った手紙、

同封した巾着に刺繍した糸が彼女の美しい金髪だった・・・

そうそう、ここよく覚えてる、と懐かしく思い出しました。

 

出版社の回し者ではありませんが、もう一冊買ってしまいました。

だって、やっぱり無理そうです 息子が貸してくれた岩波文庫版は

Amazonのレビューにも書いてあったのよ~、

「岩波文庫と違いわかりやすく平易な表現であったので読みやすかった。

 ~中略~ 読むならこちらの方を勧めたい Oさん」

こちらは届いた日に一晩で、というわけにはいかないけれど、

今読んでいる本が読み終わったらチャレンジしてみます。

 

でもちゃんと岩波文庫も読了してますから(言い訳)

ということは私の好みや理解力のせいかもしれませんね。

岩波さん、ごめんなさい。

 

そうそう、更に本棚の奥深くから出てきたこのアンティーク、

これも小学校の図書館で少女名作全集で読んだ「クォ ヴァディス」

なんと岩波文庫 上・中・下、なかなかないですよ「中」までは。

これは何度か読み返しました、と言っても年号が変わる頻度ですが。

よく言われることですが、感銘を受けた本はそれを読む年齢でも感想が変わるから、

年齢を重ねるごとに読み返すといい、と。

読書好きだった母からも言われたことがあります。

この「クォ ヴァディス」を読むたびにそれを実感しました。

自分の成長とか、備えつつあった打算とか、そんなのを実感。

令和になって、50代になって、またもう一度読んでみましょうか・・・

 さらに人間として成長した自分を実感できるでしょうか。

とりあえず身に染みるほど実感するのは体の衰え・・・

 

 

 

 

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