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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

理想ダイオード

2009-12-04 21:42:06 | 電子回路
理想ダイオード回路もオペアンプの応用例として、各種書籍でよく見かけます。また実際にもよく用いられます。あらためて、動作をくわしくみてみましょう。図のように、回路に用いているダイオードの向きによって整流方向が変わります。また反転増幅回路が基本になっているので、入出力の位相が反転していることに注意してください。

さて、このときのオペアンプの出力はどのようになっているでしょうか。下の図を見てください。青のラインがオペアンプの出力です(上の回路のD1のアノード)。この図は「理想ダイオード」の意味もよく説明していますね。もし、D2がなければ右のようにマイナス電源まで振り切ります。 

理屈上、D2が無くても回路出力はきれいな整流波形をしていますから、D2は無くてもいいようにも思えますが、オペアンプの出力が急峻に大振幅すると電源に変動を与えやすく好ましくありません。よってD2は必ず入れましょう。

関連記事:
「絶対値回路」2009-12-06
「オペアンプとは何か?」2007-09-02
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人はなぜ働くのか

2009-12-03 21:11:12 | 安全・品質
人はなぜ働くのか。仕事の原動力とは何か。この問いに対する最も分かりやすい回答は「金のため」である。これの説得力は絶大であり、誰もが否応なく納得させられる。換算できる価値はすべて金と置き換わるからだ。金は価値を具体化したものだから、労働が価値を生みだせば、理屈としてその価値に相当する金という実体に置き換わる。

しかしながら、人は物質的満足と精神的満足の二者を求める生き物で、これが人の人たる所以でもある。多くの場合、前者が後者に関連してはいるが、まったく換金不可能な精神的満足も少なからずある。人特有の精神的要求の中でも、実は本題である「働くこと」こそが、この精神的満足をもたらす大項目の一つなのである。よって、仕事は物質的満足と精神満足の両者を満たし得る「大変美味しいもの」と言える。

しかしながら広く世を眺め見ると、仕事の原動力は金のみだと明言する人も少なくない。これはたぶん、その場に留まらざるを得ない「諦め」を表しているのだろう。だから、そんな人達には決まって寂しさが付きまとっている、あるいは人らしい生気が消滅しているかのように感じられる。

「人はなぜ仕事をするのか?」この問いに改めて答えるならば、「仕事がおもしろいからだ」というのが最も端的かつ的確であろう。「人は仕事をしたいからだ」でもいい。もちろん現存するすべての仕事がおもしろいとは言わない。つまらない仕事に従事せざるを得ない人達は「労働は金のため」と即答するだろう。

しかしやはり、そもそも仕事はおもしろいのだ。そのおもしろさといったらテレビゲームなどの比ではない。構想した目的に対し汗水を流し、苦悩し、努力の果てに目的に到達したときの満足感は筆舌に尽くし難いものがある。仕事はリセットの効かない真剣勝負のゲームだからだ。

おもしろいから仕事をする。成された仕事はおのずと価値を生む。価値はそのまま金に置き換わる。結果として人生を生きることができる。これが人と世の中の基本的メカニズムなのだと思う。しかるに、この基本メカニズムが通常機能していない「仕事場」も確かにある。そのような場では、仕事の原動力は「金のみ」だと明言する人も多い。すべてがルーチンワーク化されている仕事に、基本的なおもしろさが存在し得る可能性が少ないのは、致し方ないと言わざるを得ない。

願わくばこの先のいつの日にか、そのような「場」にも本物志向と創造的力学が働くような構造変化が生まれ、仕事に従事する人たちに本当のおもしろさを存分に味わって欲しいものである。
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FFCC

2009-12-01 22:59:41 | その他レビュー
ファイナルファンタジークリスタルクロニクル(FFCC)は2003年8月8日にスクエアエニックスから発売されたニンテンドーゲームキューブ用のソフトで、別売のケーブルでゲームボーイアドバンスと繋ぐことで最大4人まで同時プレイができた。

魔物や瘴気から村を守っているクリスタルを、年に1度清めなければならないので、そのために必要なミルラ(命)の雫を探しに旅をするキャラバンたちの物語。全32種類のキャラクターのうち好きなキャラを選んで、名前、職業も決めることができた。

ゲームは雫を3滴集めればその年は終わり、また次の年と進んでいくので終わりがないように思えるが、特定のイベントをこなしてラスボスを倒せばエンディングをみることができる。つまり、どこで雫を取るかは自由、いつエンディングを見るかもプレイヤーの自由だった。

このゲームは1人プレイでもそれなりに楽しめるが、マルチプレイにおいてこのゲームならではの真価が発揮される。FFシリーズとしてはかなり趣が異なっており、FFが好きな人もそれほどでもない人も、ともに楽しめる秀作だと思う。
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しつけ

2009-12-01 22:47:47 | 思索
しつけ(躾)。この言葉ほど嫌いなものはない。字も気持ちが悪い。子供は育てるのではなく、育つのだ。「親はなくとも子は育つ」。自分はどうしたいのか?この局面で自分はどうすべきか?周囲を観察しながら、あるいは自ら体験しながら、子供は自分の基準を作り判断力をつけていく。そして大人へと観念を固めていくのだ。親、あるいは大人が子供に自分の価値観を押し付けるのは極めて馬鹿げている。子供の可能性を奪うな!子供の人権を踏みにじるな!と声を大にして言いたい。

しかるに、いい歳をした大人に対してまで「しつけ」を声高に、また誇らしげに謳う大バカ者の会社や職場がある。役所や時代遅れの大企業に多く見られるが、5Sはもはや「しつけ」を外して、世間では4Sなのだ。もし5Sと言っても、しつけではなく「習慣化」に言い換えられている。「しつけ」、言い換えれば「洗脳」。ゾッとするよ。

関連記事:
行儀、礼儀、作法 2010-01-11
倫理と道徳 2009-12-14
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