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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

時間軸で見る微分回路

2010-06-27 22:58:34 | 電子回路
図は微分回路に三角波を入力し、入力波形と出力波形を重ね合わせてみたものです。このように微分回路に三角波を入力すると矩形波を出力します。また、入力の周波数を上げれば出力の振幅は大きくなります。(数学的には当り前のことですが、オペアンプを使うことによって、これがいとも簡単にできてしまうのかすごいところです)

コンデンサの電圧電流特性を再度確認してみましょう。コンデンサの端子電圧を左図のように直線的に上昇させていくと、コンデンサにはどのような電流が流れるでしょうか?

逆から考えてみるのがヒントです。積分回路でも確認したように、コンデンサに定電流を流せば端子電圧はこの図のように直線的に上昇していきますね。ということはもう答えが出たようなものですが、直線的に変化する電圧を加えた時にコンデンサに流れる電流は定電流なのです。電流の大きさは上昇電圧の勾配に比例し、勾配が大きいほど大きな電流になります。

微分回路をもう一度見てみましょう。三角波は直線的に上昇する電圧と直線的に下降する電圧の繰返しです。INに三角波を入力すると、電圧上昇時には前述のようにCに定電流が流れ、それがRを通過するのでオペアンプの出力電圧はマイナスの一定電圧になります。次に入力電圧降下時にはCに逆方向の定電流が流れ、それがRを通過するのでオペアンプの出力電圧はプラスの一定電圧になります。これの繰り返しにより、オペアンプの出力は矩形波になるのです。また三角波の周波数が高くなれば、上昇下降の勾配が急峻になり、Cに流れる定電流が増加してオペアンプに出力される矩形波の振幅は大きくなるということですね。

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