コロンブドール

Les Films de la Colombe d'Or 白鳩が黄金の鳩になるよう人生ドラマを語る!私家版萬日誌

さくら 入門 櫻覚え 私版ー縁日のさくら

2007-05-13 | 桜 - 雑 観  サクラ
 今までにー桜ーを理解するために目を通した参考文献の中から
 桜に興味が湧いてくる入門書的なものをpickupしてみて、今後、自分の為の覚え帳です。
 もし宜しかったなら、プロローグに「水の惑星」を読み、自然界での”生き物の共生”を感じて頂き、そして本題へとー桜ー探究をして頂きたいと思います。
その第一章として・・・・。

とんぼの本「これだけは見ておきたい桜」新潮社
  本 参考リンク 「これだけは見ておきたい桜」   参考 :幻想のさくら考   栗田 勇

ー吉野の秘密ー  から序文抜粋  

業平にも西行にも、風に散るさくらへの無念な執着が流れて
いる。散りゆくものへの哀感は、しかし、それだけ絶項をきわ
めた一瞬への追慕を深める。いわば死を予感させるほどの生の
喜びがある。それをジョルジュ・バターユは「エロチスム」と
呼んでいる。私たちの祖先は桜にそれをみたのだろうか。
それに答えるのが、花の吉野である。・・・・・・(と本文つづき)


ー 役小角の話よりも古くさかのぼれば、神代に大山津見神(おおやまつみ)の女(むすめ)が

天上から桜の木に依り降ったと信じられ、木花佐久夜毘売(このはなさくやひめ)と名
づけられたと伝えている。大山津見神とは、この大地の産み出
ずるエネルギーを神格化したものだから、その発露がさくらだ
った。今に伝えられる伊勢神宮の御神宝である御衣に桜が用い
られているのも当然であろう。
 さくらの衣(ころも)を身にまとうことは、どうやら、神威を身におび、
あるいは不吉をはらって浄化するという意味があったのではな
いだろうか。『源氏物語』では・・・・・


ー恋に似た桜へのあくがれー

恋に人生を賭け、漂泊のうちに生きた日本人の埋想の男性の
一人、在原業平の歌がある。

 世のなかに 絶えて桜のなかりせば
   春のこころは のどけからまし

 これほど心を乱す桜はいっそ無いほうがまし、という嘆きは、
桜を恋といってもいい。恋を春の心といってもよかった。・・・・

ー聖なる樹ー

・・・・。阿弥陀仏が衆生をしたがえて、もう
ひとつの世界、死をのりこえた転生の世から迎えに来てくれる
という「阿弥陀衆生来迎図」が描かれたとき、日本人は聖なる
樹としてさくらを描き込まずにはいられなかったようである。・・・・

・・・・こうして、中世の新しい祖
師たちの行状を描いた法然、親鸞、一遍などの絵伝には、さり
げなく桜がかきこまれることになった。曰と月と蓮の花ならぬ
桜が、浄上=仏世界のシンボルとして受けとられているのであ
る。・・・・・

 吉野山 こずゑの花を見し曰より
   心は身にも そはずなりにき

 桜吹雪の散りしきる吉野山は、故しれず心を惹きつけるが、
その奥には、この山にこそやがてゆくべき浄土が予感されてい
るのではなかろうか。心は浄土へのあくがれにみちているのだ。・・・・

・・・桜の木の下はいつしか生死をつらぬく聖なる空間として、と
くに、神仏に真心を捧げ、天真に融合する場となっていった。・・・・

                         本書から抜粋


「桜と日本人」ノート 安藤 潔著 文芸社
  本 参考リンク 「桜と日本人」ノート
 小川和佑先生の著書にも同じ題名の本がありますが、この本は、会津出身で新潟で教師をなさっていた元先生が書かれたものです。教師生活の間にコツコツと文献を集めたようで、桜に関する詳細な資料を随筆風に書かれていて面白く読ませていただいた記憶があります。

一 「サクラ」の語源

「サ・ク・ラ」という音の響きは、とても象徴的です。もちろん美しい桜の花を思い浮かべるからではあり
ますが、加えて、「サク」と続ければそれは「咲く」となり、「クラ」と続ければ霊宿る神聖な場所を連想さ
せるからです。

さつき(皐月)、さなえ(早苗)、さなだ(狭田)、さおとめ(早乙女)、さみだれ(五月雨)、さなぶり(早苗饗)、さね(種)、さと(里)、さい(鋤)、さばえなす(如五月蝿)……

 例えば、これらの語群の中に「さくら(桜)」を置いて、その共通音である「サ」の意味を考えてみます。
すると、当て字はともかく、考え浮かぶのは農耕であり稲です。原初の「サ」という音には「農耕、農作業、
稲」という意味がこめられていたことはまちがいないでしょう。「さくら」もまた農耕や稲と関わることばと
いうことになります。
                       本書から抜粋
                    

佐野藤右衛門著 「木と語る」小学館
     本 参考リンク 「木と語る」

「木の手入れ」

 木の手入れは、
 木の気持ちを知ることや

「木を生かす」

 山へ行って観察するのもええやろ。
山までは車でも構へんけど、車から
降りて外気を感じながら歩かなあか
ん。何回か行ってみるうちに、自分
の好きな景色がはっきりわかってき
て、そこから木を生かすという感覚
もだんだん養われるのや。

「掃除しながら 木の生長を確認」

庭づくりは、自然と共存する気持
ちがないとできひん。

そやから、例
えば落ち葉を拾うのがたいへんと思
うのは、おかしいねん。

木が育つか
ら、落ち葉も生じるわけ。嬉しいこ
とのはずや。

で、掃き掃除をしなが
ら、庭全体を整える考えをまとめ、
木の生長を自分の目で確認する。

いわば、掃除は庭づくりの基本なんや。

造園家・桜守 佐野藤右衛門さん 朝日新聞 京都 
 この佐野藤右衛門さんの言葉が一番桜との共生を実践し、愛しんでいて分り易いと思います・・・。


       以上、思いつくままに・・・・参考章を各抜粋

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以前、図書館で読んで書名など遠い彼方に飛んで行き不明な物が多いのが実情です・・・・・。

あと、小学生向き植物図鑑の桜案内書も結構分かり易く、写真も多く便利です。


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