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初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ピアノソナタ第14番「月光」

2006年03月01日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第14番「月光」です。

「ピアノソナタ」ですから、ピアノ独奏で3楽章構成の曲なんですが・・・
初心者におすすめするにあたって、なるべく聴きやすくて、明るい曲を中心にお届け
していこうと、日夜クラシック音楽の普及活動を続けておりますが、いわゆる「名曲」
と言われるものの中にはどうしても暗かったり、激しい感情を音に込めるがゆえに
時には不愉快とさえ言われかねないクラシック音楽ですが、この曲もそんな曲かも
しれませんね。(要はちょっと雰囲気が暗いんですね。)
でも、魅力的な曲であることには変わりないですし、大好きな曲でもあるので紹介して
いきます。

「月光」というタイトルはこれも、やはりベートーヴェン自身が名づけたものではない
らしく、本人は「幻想ソナタ」と呼んでいたようですね。後に詩人がこの曲を評した一節
からこの名前で呼ばれるようになったようです。ベートーヴェンの作曲したピアノソナタ
の中でも人気のある曲で「3大ピアノソナタ」のひとつとしても有名です。

タイトルは「月光」というメルヘンチックなタイトルがついてますが、この曲を聴いた
人がどういうイメージを受け取るでしょうか?という事ですよね。
とっても真面目な曲だと思います。夜の薄暗くしっとりとして、静かな雰囲気ではある
と思いますが、作曲家の性格なんでしょうか?夜の静かな雰囲気のなかで物思いに
真剣に悩んでいるような、そんな気がします。


 第1楽章:誰もが寝静まった深夜に、彼を唯一照らすのは雲間から漏れる一筋の月の光
 そんなナレーションでも付けたくなるような始まり方です。もの悲しい、何かとても
 重大な決断を迫られているような、それを客観的に映し出すような、決して多くはない
 ひとつひとつの音が静かに心に沁みる、独特の神秘的な雰囲気を持った曲です。

 第2楽章:少し落ち着いた、それでいてあどけない表情を見せるこの楽章です。少し
 疲れた雰囲気はありますが、ちょっとした笑顔を見せるようなフレーズもあり、
 やはり魅力的な曲調です。雲が晴れ一瞬だけ月がその姿を全て見せたような感じ
 でしょうか?

 第3楽章:急に慌ただしく、めまぐるしいばかりのフレーズが鳴り響きます。考えに
 絶望的な結果しか出なかったんでしょうか?それとも考える事にうんざりして自暴自棄
 にでもなってしまったんでしょうか、過去の思いが一気に噴き出してしまったような
 、それでも懸命に順序立てて何度もよく考え直そうとしているような、苦悩に満ち溢れ
 た曲だと思います。


ベートーヴェンが一般的に言われている「怖そう」とか「暗そう」とかいうイメージには
ぴったりの曲だと思います。一方で明るい曲もたくさん作曲してますから、そうとう感情
の起伏が激しい人だったんでしょうね。でも、その感情をとてもうまく伝えている曲の
ひとつでは、ないでしょうか?


≪オススメCD≫
ジャケットのピアニスト老紳士「ホロヴィッツ」が雰囲気そのままに“しっとり”
聴かせてくれます。

ベートーヴェン:ピアノソナタ 「月光」「悲愴」「熱情」他
ホロヴィッツ(ウラディミール), ベートーヴェン
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
月夜の晩にカクテルやウイスキーのグラスを片手に聴くと雰囲気を味わえるかも。

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交響曲第6番「田園」

2006年02月24日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第6番「田園」です。

この曲も聴いた事ある人は多いんじゃないかと思います。いろんなCMにもよく使われて
いますし、ほのぼのとした曲調は、なじみ深いものがありますよね。

ただやっぱり長いんだなコレが結構というか、かなり長いんだなコレが!曲としては、
ベートーヴェンで、「田園」だし、曲も暗くないし、長い分だけ、いろんな表情もあるし
初心者におすすめするにも問題ないと思うんだけど、やっぱり長いんだな。
演奏時間は約45分!やっぱり長いよな~。

曲は、この頃の作曲家としては珍しく5楽章構成でできています。CDも1枚で1曲のもの
が多く、おそらくどのCD屋さんに行っても必ず置いてあるでしょう。全体的にほのぼの
とした雰囲気がただよい、ベートーヴェンのイメージもちょっと変わって聴こえてくるかも
しれないですね。

ただ、この曲は交響曲ですが、珍しくそれぞれの楽章にサブタイトルがついてますから、
楽章ごとに単独で聴いてもいいかもしれないですね。


 第1楽章(田舎に到着した時の愉快な気分):冒頭部分が一番有名なフレーズじゃ
 ないでしょうか?タイトルもシャレた感じについてるんですよね。まさにこんな
 感じだと思います。現在だと、電車を乗り継いでバスから降りて、「いや~久々に
 帰ってきたけどおふくろは元気にしてるかな~」みたいな感じを想像したりしますが、
 どうでしょう?

 第2楽章(小川のほとりの情景):とても落ち着いた雰囲気の曲です。タイトルから
 すると・・・小川のほとりで大の字になって寝転がっていたら、思わずうたた寝して
 しまい、気付くと小鳥なんかに起こされたりして、そう2楽章ではクラリネットが
 カッコウの鳴き声をまねて、「カッコウ」なんていったりしてるんですよね。居ながら
 にして、大自然を満喫できそうな曲です。

 第3楽章(田舎の人々の楽しい集い):「田吾作んとこの息子が帰ってきてるらしいぞ」
 てな感じでみんな集まってくれたんですね、きっと。とってもたのしそうに、近所の
 人達をみんな集めて楽しく雑談して盛り上がってる感じじゃないでしょうか?

 第4楽章(雷雨と嵐):近所の集まりで、公民館あたりに行っていたら急に夕立が!
 結構激しく降ってるみたいですね。土砂降りです!雷まで鳴り始めて、さあ大変!
 でも安心、通り雨みたいですね。でもちょっとびっくり。

 第5楽章(牧歌、嵐の後の喜びと感謝の気持ち):大雨が降ったかと思ったけど、なに
 もなく、無事に通り過ぎて、再び平和な風景に戻ります。「いや~それにしても、おめぇ
 何年ぶりになるかなぁ、たまには帰ってきてやんねぇとおっかさんが心配するだろぅ
 それはそうと、おめぇ嫁さん連れて帰んのは何時頃だぁ」なんて近所のおじさんに
 言われたりしてるんでしょうね、きっと。めでたし、めでたし。

思いっきり勝手に独断と偏見で今回はドラマ仕立てにしてみましたが、いかがでしょう?
聴き慣れてくると、こんな風にドラマ化してみても面白いと思いますからみなさんも是非
やってみてください。(できるか!)とりあえず、タイトルが付いてるとイメージし易い
ですね。初心者の方がこれを見て、面白そうだからって、聴いてくれるといいんですが。


≪オススメCD≫
長いのがたまにキズだけど、オススメだから聴いてね。

ベートーヴェン:交響曲第6番
コロンビア交響楽団, ベートーヴェン, ワルター(ブルーノ)
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
田園に行った気分が味わえるでしょう。

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ヴァイオリンソナタ第5番「春」

2006年02月19日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番「春」です。

今日はヴァイオリンソナタなんですが、「ソナタ」なんてのも、あんまり耳慣れない言葉
ですよね、「ソナタ」は“ソナタ形式"と言って簡単に言うと「起承転結」みたいな作り方
が、あって実際は他にもいろいろ小難しい決まりがあるようですが、ここではこれ以上は
いいですよね。(っていうかホントはあんまり詳しく知らないんですが…)
それで、ヴァイオリンソナタはヴァイオリンソロにピアノ伴奏で演奏するシンプルな編成
の曲です。ちなみにピアノソナタはピアノ単独で演奏します。オーケストラのためのソナタ
は「交響曲」と言うそうです。

 曲の方は、タイトルにもなっているように「春」ですから、とってもさわやかな曲です。
ベートーヴェンはどうも暗いイメージでとらえる方が多いようなので、ひょっとしたら、
聞かず嫌いの人も多いようにも思いますが、ここでもなるべく聴き易い曲を中心に色々
紹介しますんで、聴いてみてくださいね。
タイトルの「春」はベートーヴェン本人が名づけたものではなく、当時彼が楽譜を持って
行った出版社の担当者が、曲のイメージから名づけたと言うエピソードもあるみたいですね。

 第1楽章:春の暖かい日差しが心地よくふりそそぐ日曜の午後みたいな曲ですね。
 テンポも程よく軽快でピアノもそれに合わせてやわらかくサポートしてます。
 ソナタですからヴァイオリンの魅力も十分に楽しめる曲だと思います。

 第2楽章:ゆったりとしたピアノ伴奏の上に合わせるように、ゆっくりとヴァイオリン
 が、低音で入ってきます。あったかい春の日に、くつろいでお茶なんかゆっくり飲んで
 いたら、うつらうつらと眠ってしまいそうな、優しいメロディです。

 第3楽章:明るくてとっても楽しげな曲です。ヴァイオリンソナタの中でもこの5番は
 ゆうめいな方なのですが、ヴァイオリンとピアノのコンビネーションが絶妙ですよね。
 お弁当片手にスキップしながら、ピクニックにでも行きたくなるような曲です。
 (ちょっと言いすぎかな?)

ヴァイオリンソナタはベートーヴェンに限らず、楽器ふたつで演奏してますから、聴く
ほうも、そんなに構えずに手軽に聴けますし、BGMとかでもよく流れてたりしますから
なにもしない時でも手持ち無沙汰になったら、CDで流しておくだけでも楽しめると思い
ますよ。

≪オススメCD≫
第5番と第9番「クロイツェル」も有名ですよ。

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番&第9番
アシュケナージ(ヴラディーミル) パールマン(イツァーク), パールマン(イツァーク), アシュケナージ(ヴラディーミル), ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
春になったら聴きたいですよね。

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ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

2006年02月14日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番です。

協奏曲??って言われてもピンとこないひともいるかもしれませんね。
簡単に言えば「ピアノ協奏曲」ならピアノソロにフルオーケストラが伴奏をしてる曲
って言うと少しイメージが湧くかもしれませんね。とにかくソロ楽器をフルオーケストラ
が伴奏してる曲です。だから他にもベートーヴェンなら「ヴァイオリン協奏曲」もあるし
他の作曲家なら、「チェロ協奏曲」とか「クラリネット協奏曲」なんてのもあります。

ベートーヴェンはピアノ協奏曲を全部で5つ作曲していますが、この曲はその中でも一番
有名な曲じゃないでしょうか?と言っても一般的にはあまり有名じゃないかも知れない
ですね。

さて、このピアノ協奏曲第5番ですが、ベートーヴェンって言うとちょっと暗めとか、
クラシックの定番的なイメージがあるので、どうしても初心者が聞くと名前だけで
倦厭されがちの作曲家なので、ちょっとかわいそうな気がしますが、この曲はそんな
彼のイメージを払拭できるんじゃないでしょうか?「え!これってベートーヴェンなの?」
って思って頂けるんじゃないでしょうか。とにかくピアノとオーケストラが同時に聴こ
えてくると「クラシック聴いてるな~」なんてしみじみ思ってしまう曲です。

第1楽章:ゴージャスですねぇこの曲は!ヨーロッパの王宮で王座まで続く赤じゅうたん
のうえを派手な衣装を身に着けた王族・貴族たちが歩いていくような。まるで、当時に
タイムスリップしたような!?そんな感じの曲です。とにかく豪華ですよこれは。

第2楽章:1楽章とはうって変わってこの2楽章はとっても静かな曲です。上で王宮に例え
たので、その続き風にすると、王室の派手な儀式を終えた皇女さまが、午後になってちょ
っと自室でうつろな感じで「王室って言っても退屈ね。私もお外に出てみたいわ。」
なんて言ってる気がします。

第3楽章:CDのトラックをじ~っと見てないと、2楽章からいつの間にか3楽章に変わって
ます。こちらは2楽章からまた変わって軽快なリズムに変わります。

この曲もお薦めなんですが、なんせやっぱり長いんですよね。だいたい30分強くらいかな
だから、ちょっとゆっくりしたい時とか、本読みながらとか、なんの気無しにとりあえず
流しておいて、とりあえず聴く。っていうのが、聴き易いんじゃないかな~と思います。

≪オススメCD≫
お値段そのままで豪華な気分になれます。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」
グルダ(フリードリヒ), ベートーヴェン, シュタイン(ホルスト), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆ →麗☆☆☆☆☆

≪おすすめシチュエーション≫
午後のティータイムに本を読みながらゆっくりと聴けますよ。

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交響曲第5番「運命」

2006年02月11日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第5番「運命」です。

この曲は、誰でも知ってる曲だと思います。
ただ、みんな知ってるのは一番最初の「ジャジャジャ・ジャーン」ってところだけ
じゃないですか?
 少しご説明すると、「交響曲」のスタンダードは全部で4楽章構成でできている
ものが多く、この4つ合わせて「第5番」のひとつの交響曲になるんですが・・・
このなかで上の有名なフレーズは、第1楽章の冒頭なんですね。
知ってる曲ですけど、なかなかどうして全曲を聴く事ってそんなにないですよね。
だったらこの機会に一度最後まで聴いてみるのも面白いかも!?

第1楽章:暗くてちょっとコワイ感じがしますが、せっかく聞くならその次からですね。

第2楽章:チェロの低音から始まるとってもしっとりした曲なんです途中からは
だんだん派手になってきてちょっとボリュームには気をつけないといけないですが、
シックないい感じの曲だと思いますよ。

第3楽章:冒頭は妖しげなコントラバス(低音の弦楽器)から続いて強めのホルンの
ファンファーレ?がキツめに聴こえますが、これもすぐにチェロなどの弦楽器がこ
きざみに軽快なリズムがここちよいです。

第4楽章:冒頭のフレーズのあの悲しみはどこへ行ってしまったんだ!!と言わん
ばかりにやたら明るい曲になります!ふっきれて、どうにかなってしまったんじゃ
ないだろうかと、返って心配になるくらい元気いっぱいの曲です。

こんな感じで、最後まで聞くと1曲の中にもいろんなドラマがあるんですよね。
だから、1~4楽章まで通しで聞くと、30分くらいと、少々長いんですが、
別になにも、スピーカーの前に30分正座して聞く必要はないので、本読みながら
とか、~しながら・・・で最初はそんな感じで雰囲気だけでも味わってもらえれば
面白いんじゃないでしょうか?

≪オススメCD≫
とりあえずよかったら一回聴いてみてください。
ベートーヴェン:交響曲第4番&第5番
ショルティ(サー・ゲオルグ), シカゴ交響楽団, ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっとへこんだ時に最後まで聞くと元気になるかも!