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医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

森林浴に免疫向上効果=都市旅行と比較-日本医科大学、森林総合研究所

2007年03月23日 | 免疫
 日本医科大と独立行政法人森林総合研究所は23日、森林浴に免疫機能を向上させ、一定期間維持する効果があることを実証したと発表した。都市部の観光旅行に比べ、がん抑制などの機能があるナチュラル・キラー(NK)細胞の働きが活性化されるという。

 同大の李卿講師らは、35~56歳の男性11人を対象に、昨年5月には名古屋市などの観光地を巡る旅行を、同9月には長野県上松町で森林浴を行う旅行を、いずれも2泊3日の日程で実施。旅行前後に参加者から採血し、それぞれ人工的に加えたがん細胞を、血液中のNK細胞が減らす割合を調べた。
 その結果、観光旅行では旅行の前後でがん細胞を減らす割合に変化は見られなかったが、森林浴では、がん細胞を殺す割合が、旅行から1日後は43%、2日後は56%、一週間後は45%それぞれ上昇。30日後も旅行前に比べ23%高かった。李卿講師は「森林浴によるリラックス効果がNK細胞の働きを活性化し、免疫機能を高めたのではないか」と話している。

[時事通信 / 2007年03月23日]
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%bf%b9%ce%d3%cd%e1&k=2007032300712

林野庁 プレスリリース(2005年10月13日)
http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h17-10gatu/1013sinrinyoku.html

リンパ球の「教師役」となる細胞を特定、Nature誌に発表=京都大学

2007年02月05日 | 免疫
 免疫反応の司令塔となるリンパ球(T細胞)に、攻撃してはいけない「自己」を教える「教師役」の細胞を、京都大医学研究科の湊長博教授(免疫学)、浜崎洋子助手らが胸腺の細胞から特定した。免疫細胞の教育システムを解明する大きな手がかりとなる成果で、英科学誌「ネイチャーイムノロジー」電子版で5日、発表した。

 T細胞の前駆細胞が「学校」である胸腺で成熟分化する時、自己と非自己を見分ける能力をつけるために、あらかじめどのような物質が自身の体内にあるかを知る必要がある。胸腺の髄質で作られるタンパク質AIREの働きによって、本来は胸腺以外の組織や細胞でつくられるさまざまな物質が、攻撃してはいけない「教材」として網羅的につくられていると考えられている。

 この仕組みがないと、T細胞が自己の物質を異物として攻撃し、自己免疫性の糖尿病などを発症する。しかし、この「教師役」の細胞がどんな細胞なのか謎だった。

 湊教授らは、上皮細胞や内皮細胞で細胞同士をぴったりと接着する分子クローディンが、胸腺内部の髄質上皮細胞で作られていることに着目。同細胞がAIREやインスリンなども作っていることを突き止め、胎生期にクローディンを持つ上皮細胞の一部が分化してできることも分かった。

 さらに、クローディンは細胞を接着するだけでなく、教師役として生徒であるT細胞と情報をやりとりするという、これまで知られていない機能があるかもしれないという。湊教授は「教師役の細胞の一つが見つかり、起源も分かったことで、T細胞をうまく教育するために、どのように胸腺という学校がつくられているかという免疫学の重要なポイントの解明につながる」と話している。

[京都新聞 / 2007年02月05日]
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007020500019&genre=G1&area=K10