沖縄ではコロナ感染者が1日に700名を超える日が続き、きわめて深刻な事態となっている。
そのような状況にもかかわらず、本部塩川港で辺野古への埋立土砂海上搬送を警備する警備員らの感染予防対策の不備が大きな問題になっている。警備に従事する大勢の警備員らが、マスクをつけておらず、感染予防には全く意味のないマウスシールドしかしていないのだ。
警備員らは時々、「車の前に立ち止まらないでください」と大声をあげ、監視行動を続ける市民らが出入口に近づくと、身体を押し付けて排除にかかる。感染対策上、きわめて危険な状態となっている。
(警備員らは休憩時間にはマウスシールドすら外して談笑している(8.11 Aさん撮影))
本部町島ぐるみ会議は、4月以降、何回にもわたって本部塩川港のベルトコンベア設置許可問題について沖縄県北部土木事務所と交渉を続けてきた。その中で、警備員らがマスクをしていない問題についても、6月29日、7月29日と追及してきた。
所長は6月29日の交渉で「防衛局に伝える」と約束し、翌30日、防衛局に「警備員らが密な状態で座り、マウスシールドを外している。マスクをしていない状態で市民に近づいてくるという指摘がある」と防衛局に伝えた。しかし防衛局は、「業者(テイケイ㈱)からは熱中症対策だと回答があった」、「マウスシールドを外して密になる状況が続けば改善していく」と答えただけだという。
北部土木事務所は7月29日、我々に対して「きちんと責任をもって指導していきます」と約束したが、その後も警備員はマウスシールドだけでマスクに変えようとはしない。
「テイケイ」は昨年、キャンプ・シュワブのゲート前の警備を受注していた。その時から警備員らがマウスシールドしかしていないことが問題となっていたが、今年初めからはシュワブのゲート前の警備は「アルソック」が受注し、警備員らはマスクをつけるようになった。
「テイケイ」は、本部塩川港の陸上警備だけではなく、琉球セメント安和桟橋の陸上警備も受注している。そのため、安和桟橋の警備員もマスクをつけていない。
業者の責任はもちろんだが、公共事業の発注者としての防衛局の責任が問われている。
<追記>
「テイケイ」の本部塩川港、琉球セメント安和桟橋の陸上警備業務は、2020年9月(安和桟橋は10月)から2023年1月までの工期で、総額71億円もの受注額となっている(1日当り、826万円!)。
安和桟橋は琉球セメントという民間業者のものであり、本部塩川港からの海上搬送も北部港運㈱が担っている。こうした民間業者の業務を警備するために、何故、公金が支出されるのか?