チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

大浦湾軟弱地盤地質調査資料不開示決定取消訴訟、控訴は断念

2020年08月09日 | 沖縄日記・辺野古

 7月29日(水)、那覇地裁で大浦湾軟弱地盤地質調査資料の不開示決定処分取消訴訟の判決が言い渡された。判決では、原告側の主張には納得できる点があるとしながらも、決定的な証拠がないということで、国の不開示処分を認める敗訴判決だった。

 2020.7.30 沖縄タイムス

  8月12日(水)が控訴期限となる。金高弁護士ら弁護団とも話し合った結果、以下の理由から控訴は断念することとした。

1.まず、この訴訟で争っていた地質調査資料は、その後、国会等でも問題となり、昨年3月に国会に提出されると同時に、私にも全て開示された。開示を求めていた文書が開示されたのだから、裁判に訴えた最大の理由は達成された。

2.したがって問題は、最初に私が公文書公開請求をした2018年5月時点で、防衛局がこの文書を所持していたかどうかとなる。この点については、一審でも全力をあげて立証につとめ、判決でも「原告が指摘する点については、---なるほど首肯し得る点もあるといえるものの --- 防衛局が本件文書を保有していたとまでは認めることができない」とされた。全ての状況は当時、防衛局がこの文書を所持していたことを示しているのだが、市民が役所の中にその文書があることを示す決定的な証拠を出すことは不可能に近い。このまま控訴しても、これ以上、新たな証拠を提出することはできない。

 以上のような理由から、控訴は断念することとした。辺野古をめぐる状況はますます厳しく、まもなく告示・縦覧が始まる辺野古・変更申請書に対する取組に全力をあげる必要もある。また、他にも私が原告となっている高江・県外機動隊への違法公金支出を問う住民訴訟もこれからいよいよ証人調べに入るので力を入れなければならない。

 それでも、裁判に訴えて良かったと思っている。とりわけ、防衛局の調達部土木課長を証人として法廷に引きずりだし、追及することができたのは痛快だった。

 最近の防衛局の公文書公開請求に対する姿勢はあまりにひどく、審査会もほぼその機能を無くしている。今後も、問題ある対応には、裁判に訴えてでもとことん追求するぞという姿勢を示すことができたと思っている。

 きわめて難しい裁判だったが、2年間、奮闘していただいた弁護士の先生方、そしてご支援いただいたオール沖縄会議や、傍聴にかけつけていただいた皆さん方に心からのお礼を申し上げる。

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