チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

知事選前の埋立工事着工、政府は何を狙っているのか?---辺野古埋立を阻止するために③

2014年05月12日 | 沖縄日記・辺野古

           (辺野古座り込みテントに集まった人たち)

 5月11日(日)、早朝から辺野古に向かった。今日は、総勢60人以上の人たちが座り込みテントに結集した。

 フェンスと辺野古漁港の間に美しい浜がある。今日は梅雨の合間で、時々、太陽が顔を出して海がキラキラと輝いていた。辺野古の座り込みテントの人たちは、毎週、この浜でゴミを集めるなど美化活動を続けている。先日も、米軍の水陸両用車のキャタピラのゴムが浜辺に散乱していたのを皆で清掃した。誰もがこの美しい浜と海を守りたいと思うのだが、今、この浜と海は政府によって破壊されようとしている。ここは基地として埋め立てられる場所ではないが、やはり、作業ヤードとして埋立られ消滅するのだ。そんな無謀を許すわけにはいかない。なんとしても、この埋立計画による浜の破壊、海の破壊に異議を申し立てたい。 

 辺野古の埋立工事は、当初、来年度から始まる予定だった。現に、防衛局が名護市に提出した書類では、工事着工は来年7月ということになっている。ところが、5月10日(土)の読売新聞が、防衛局は今秋の知事選前に辺野古の埋立工事を着工するとすっぱ抜いた。そして今日は、地元2紙も同様の報道をしているから、ガセネタではないようだ。しかし、どう考えても、今秋からの工事着工は不可能である。

 防衛局がこの4月に発注した生物調査や埋立工事の実施設計等の工期は本年11月30日までだ。また、海底ボーリング調査については5月末に業者が決まるが、その工期もやはり11月30日までとなっている。しかし、海底ボーリング調査に対しても、10年前と同様の決死の阻止行動が始まるだろうし、予定通りの進捗はあり得ない。

 その後、ボーリング調査の結果をもとに実施設計が組まれ、実施設計が完成した後に、埋立工事の入札が始まる。さらに、この工事はWTO(世界貿易機関)の政府調達協定で国際入札となるため手続きにはかなり時間がかかる。辺野古漁港の使用許可等、名護市に提出した埋立関連の許認可についても名護市の同意は絶対に得られない。こうした状況を考えれば、知事選前にに工事が始まることはあり得ない。

 政府の狙いは、知事選前に埋立を「既成事実化」し、県民に敗北感を与えて辺野古埋立を知事選の争点から外すことにある。11月末に着工など不可能だが、それでは防衛局はどういう手段を取るのか? 考えられるのは、本体工事からほんの一部の工事を切り離して先に入札にかけ、ともかく埋立工事が始まったという形式だけを整えることだろう。県への埋立申請書に記載した工程や環境への配慮など全て無視し、本体工事の実施設計も完成していないのに、例えば護岸の捨石(基礎工となる砕石)を海に投下するなどの工事を始め、埋立が始まったと宣伝したいのだと思われる。

        (周辺の森では、イジュの花が真っ盛りだ。)

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