西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

大江戸芝居年中行事の5

2019-04-26 | 浮世絵
安達吟光(嘉永6〜明治35・1853〜1902年)の
「大江戸芝居年中行事」の5、「ワキ狂言」だ。

  

書き入れ
「ワキ狂言
 三座とも三番叟の次に ワキ狂言を演ず
 一番太鼓に夜明けを告げ ワキ狂言に日の出を拝すというくらいにて
 舞台まだ暗く 人の顔もろくろく見えず 今その次第をいわぐ
 中村座は大江山にて頼光の鬼退治 市村座は七福神の舞
 守田座は甲子待に 福の神の来るという いずれも古雅なるものなり 
 出勤の役者は稲荷町(大部屋)の下廻り 囃子方は三枚目より見習いまでの内
 これを勤む 大ていなる芝居好きも 此のワキ狂言はことごとく見るもの稀なりとぞ
 千村しるす」
 
書き入れによると
この図は市村座の「七福神」だ。
この曲は長唄に伝存している。

いかな歌舞伎好きでも、早朝のワキ狂言を観るものは稀だった、
というのが面白い。


    
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