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西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

浮世絵

2013-10-19 | よもやま話 (c)yuri saionji
これは神田明神の料理屋、開化楼を描いた「開化三十六会席」だ。
1878年(明治11)、国周筆の浮世絵。
開化楼というのだから、文明開化ということばに触発されて命名された料理屋なのだろう。

新しい響きがしたのでしょうね。
芸者の三味線の持ち方も、パラソルのようだし…
         

浮世絵

2013-10-18 | よもやま話 (c)yuri saionji
これは1867年(慶応3)に描かれた国周筆の役者絵「煙草屋げん七」だ。
役者は沢村訥升(2)。
物売りでも三味線をたしなむほど、三味線は庶民の間に根付いていたのだ。
客寄せに何か一曲やろうというところか。

かるたの真ん中に「ひん苦の世の中」とあるのが愉快。
慣用語は「辛苦の世の中」。
          
     
           

文楽人形

2013-10-17 | よもやま話 (c)yuri saionji
きょうは国立小劇場で、西川扇千代氏のリサイタルがありました。
お昼の1時から舞台稽古があり、本番は6時半。

食堂に行き、ゆっくりお昼を食べて、次の仕事の曲を2曲浚って
それでもまだ時間があるので、楽屋前の資料館に行ってきました。

今は「勧進帳の世界展」です。
歴代団十郎や他の役者の浮世絵や衣装などが展示されていました。

文楽人形の弁慶がいましたので、撮ってみました。
       


人形浄瑠璃を歌舞伎に移したものを丸本物といいますが、
「勧進帳」は珍しく歌舞伎を文楽に移したものです。
それも明治期に。面白いですね。
      

浮世絵

2013-10-16 | よもやま話 (c)yuri saionji
これは1866年(慶応2)に描かれた国周の役者絵「葉唄稽古盛歌澤」だ。
男が歌沢芳蔵で、女が歌沢きく。

きくを演じているのは美貌の女形、沢村田之助(3)だ。
彼はこの時すでに怪我からの脱疽を患っていた。

この翌年右足を膝上まで切断するという大手術を受ける。
最終的には両足、右手首から先を失うのだが、芝居には出演し続けた。
だが1878年(明治11)に33歳で亡くなる。
   

浮世絵

2013-10-15 | よもやま話 (c)yuri saionji
これは1866年(慶応2)に描かれた国周の役者絵。
大工、目玉の三と魚河岸の清が、はやり始めたうた沢の稽古をしている図だ。

唄っている方が大工で、役者は初代河原崎権十郎。
あざなに目玉とついているように、彼はこの絵の描かれた8年後に
9代目市川団十郎を襲名し、明治期の歌舞伎を背負って立ち
後に劇聖といわれる活躍をするのだ。