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西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

浮世絵

2014-03-17 | よもやま話 (c)yuri saionji
これは国貞よりもっと前の浮世絵師、
鈴木春信の浮世絵だ。
 
春信の多色刷り「絵暦」が浮世絵ブームの発端なのだとか。

池のほとりでくつろぐ二人。
三味線をこんなところで弾くか、と思うけれどよく見れば
二人羽織りならぬ、二人三味線だ。
撥を持っているのは娘だが、勘所を押さえるのは男だ。

他愛のない遊びだが、二人の息が合わないと、曲にならない。

       

浮世絵

2014-03-16 | よもやま話 (c)yuri saionji
これは歌川国芳の「義太夫見台」と題する浮世絵戯画だ。

たしかにカエル太夫の姿勢と、三味線弾きの撥の持ち方からして
義太夫を語っているのは間違いなさそうだが、
見台はどう見ても常磐津の「蛸足見台だ」。
それをわざわざ「義太夫見台」と題したのは、間違い探しのウィットか。

          

舞台の上で芝居をしているのは、カエルとネコとネズミだ。
カエルの役者の後に山を描いた台が見える。
その上の赤毛氈に見台の足先と、三味線弾きの膝が少し見えるが
これが「山台」のもともとの形だ。
地方(じかた・演奏者)は皆、この「山の台」に乗って演奏する。

今はこの山の絵が消えて、赤毛氈だけの台になってしまったが、
名称だけは名残をとどめて「山台」というのだ。


       

浮世絵

2014-03-15 | よもやま話 (c)yuri saionji

歌川国芳「石橋の所作事」という面白浮世絵をもう一枚。

なんと、毛を振っているのは、とうもろこし!
笛を吹いているのも、とうもろこしみたいですね。
とうもろこしの先端のもじゃもじゃを獅子の毛に見立てるなんて、
子供のような柔らかい感性ですよね。


      




       ちなみにリアルとうもろこし。
             




浮世絵

2014-03-13 | よもやま話 (c)yuri saionji
歌川国芳の猫の浮世絵です。

「流行ねこじゃらし」という題がついています。

芸者の猫が三味線を弾き、幇間2匹が踊っているという、某御仁の御座敷ですね。
芸者の着物の柄は魚の骨で帯はスルメ、頭をかいている幇間の羽織りの柄は鈴、という洒落。
面白いですね。