風と友達

山の中が私の故郷。風の良く通り抜けていく場所に生家がある。

ちょっと思ったこと

2006-10-07 | 花日記
 私はこの事件を知らなかった。家にいれば必ず見ている好きな番組で少年法の問題を議論しているときこの事件の話題が出て、新聞でも丁度書評が掲載されていたし、読みたいと思っていた本。『心にナイフをしのばせて』

少年が事件を起こしても罪の反省より、それらのことは忘れて新しい人生を歩んでいけるようにするのが更生教育だと言うような趣旨での議論だったと思う。この事件は1.969年春入学して間もない加賀美洋君が、同級生にナイフで刺されクビを切り落とされて殺された事件。
息子を殺害された家族の悲惨さと、加害者少年Aのその後を丁寧に書かれているが、少年Aは当然のことながら、その後など語りたくないはず。この本を読む限りそれってアリなのかと思うような少年Aの態度。

事件から6年目の1.975年、父親と同年代のB氏という女性と養子縁組し、姓をかえ本籍地もかえている。有名私立大学に同級生より3年遅れで入学。卒業してもう一度有名私立大学で勉強をし直して2年後に卒業して弁護士として4階建てのオフィスビルを構え、弁護士として法律事務所を構えている。

一方加賀美家は精神を病みながら残された家族3人で頑張ってきたが、父親は癌で死亡する。少年Aには更生という名目の国の保護もありプライバシーも守られている。少年Aの父親との間で慰謝料の示談が成立し月々2万円を30年払いというものだったが2年で滞っている。
少年Aには支払い義務はないという。

法務省矯正局長の通達が根拠となり、少年院には最長でも2年以内、延長の必要がある場合でも1年以内とすると言う事になっていた。(今は収容制限を撤廃している)

人を殺してもそれだけの年月で前科もつくこともなく一般社会に戻ることが出来る。この少年法に対してもう少し厳罰にと言う意見と、人権派と呼ばれる人達は『まだ人格が形成されてない少年を、犯罪者として処罰するより、前途ある将来のためにも、教育的な措置で強制すべきである』としてむしろ少年審判整度の不備を指摘している。


2004年度で日本政府が犯罪加害者にかける支出は年間四百六十六億円。被害者のための予算は十一億円、これでも神戸連続児童殺傷事件以降で以前は数千万円だった。莫大な予算を組み加害者の人権にはきめ細かく配慮しながら被害者の遺族には何のケアもしないのが現状らしい。

美しい国日本という安倍内閣が誕生した。
報われる社会と言う言葉があったように思ったけど、不公平感のない報われる社会になっていくだろうか。

早咲きのツバキ。 
来客があったので久し振りに切り花を買った。
ダンギクは、引っ越してきて忘れていたのが弱々しく花を咲かせていた。

昨日の歩数『7.319歩』
今日の歩数『6.565歩』
歩数が増えると疲れて早寝になってしまう。昨夜は中秋の名月忘れていた。
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10 コメント

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おはようございます (keiko)
2006-10-08 10:24:23
神戸の少年A事件より随分前にもこういう事件があったこと初めて知りました。少年法はいろいろ取りざたされていますが、あまりにも加害者に重きを置いているような感じがしています。将来性、更正、プライバシーなどの言葉を並べても、じゃあ被害者のそれらはどうなるんだ、という気持ちになります。



風さん、生きるって正常な?純な心だと生きてゆくのが辛くなるようなことがいっぱいあるような気がしてるんですが、、、。



早咲きの椿、もう咲いているんですね。

ツバキは好きだけどチャドクガでしたっけ、あの毒蛾がいやで怖くて育てないという人も多いみたいですが、私も好きで何本か育てています。

数年前にこの虫に顔をやられて2~3週間ほどお岩さんみたいになって困ったんですが、それでも好きなんです(笑)

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keikoさん ()
2006-10-08 13:14:27
こんにちは、少年の凶悪な犯罪が増えている。どうすればいいのか。只刑を重くすれば良いとも思えませんが、この本を読む限りでは余りにも少年を大事にしすぎて、被害者の家族は置き去りにされている。何だか矛盾を感じます。



自分もいい加減に生きているけど、それはないよねと言うことが社会でも、身近でも沢山有ります。



理不尽なことも、この歳になれば折り合いも妥協も出来るし、きれい事ばかりでは生きられないと言うことも充分分かっているのですが、だからといって狡くは生きたくないそんな思いがします。





このツバキは妹の勤める産地直送の店に何時も珍しい花木の切り花を出してくれる人が下さったそうです。ツバキ科のチャの花は今頃だけど、こんなに早いツバキは見たことがなかったです。

ツバキの花も本当に種類が多いですね。

チャドクガあの葉の裏にびっしりいるケムシですね。皮膚の強い私も、ああいうタイプには負けてしまいます(涙)



keikoさんやられましたか。わが家にもあるので気をつけないと。



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上手く書けません (まーにゃ)
2006-10-08 16:07:08
心にずっしり重い問題です、家族の有り方、子育て、地域、から考えていかなくては未だ事件は起きそうです。



7319歩に寄せて

万歩計を行き当たりバッタリに腕時計型を買いました、腕を振ってカウントする式ですが、1時間半(ウオーキングとラジオ体操)5737でした、壊れていなーい??1万歩なんてとても無理よー

寝不足はお昼寝で補っている積りが

この疲れを1日引きずってブログ以外何も出来ません。

家の問題も進んできたのに片付けが手につかず、焦るのみです。



お月様未だまん丸よ今晩見て~ まーにゃのお月見もね。
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まーにゃさん ()
2006-10-08 19:26:58
こういう問題はどうあるべきと言うものでもないような気がしますが、凶暴な事件は嫌ですね。



まーにゃさんのブログ開けた途端に素敵なお月見見せて頂きました。

それから私もお月様見てきました。まだ下の方で大きく時々雲のかかるお月様も良いものでした。



まーにゃさんも歩数計つけてみましたか。つけてみたら案外歩数が伸びない事に気づきますよね。

1時間半歩いて6.000歩足らずはちょっとおかしいような気もしますが、一度自分でも数えながら100歩ぐらい見てみたらどうでしょうか。



私は歩数計使い始めた頃、こんなに歩いたのにと思って数えてみたら同じでしたけどね(涙)

まーにゃさんは私より先輩ですから1万歩は歩きすぎだと思います。

お家の片づけもあることだし、ウォーキング休みの日も作ってはどうでしょうか。
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難しい (つらつら)
2006-10-08 20:40:06
そんな以前にも怖い事件があったなんて知らずにいました。

かなり昔は事件の背景に貧困とか偏見とかがあったりして凶悪犯でも更正する余地もあり同情できる部分もあったりしましたが現在の犯罪は違ってきています。

山口県光市の事件など更正なんてとんでもなくて出てくればまた同様の事件を起こしかねません。とっても難しい問題ですが最近は親世代、ジジババ世代も身勝手が多く若者ばかりを責められないご時世になってしまいました。でも人権って何で加害者に必要なのかなっと思います。被害者の人権にもっと重きを置くべきです。



切花もたまにはいいですね。
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不公平ですよね (scops)
2006-10-08 22:46:12
被害者への配慮がなされていないと思います。

おかしいと思っている人たちは、いまや過半数を超えているでしょうね。いや、大多数でしょうか。

みんなが納得できるようにするべきでしょうし、だんだんとそうなっていくと思いますし、そう願っています。



カテンベ君のこと、ありがとうございました。
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こんばんは ()
2006-10-09 00:08:50
>つらつらさん、この事件私も知らなかったです。仰るとおり、貧困とか差別等の事情でやむなく起こしてしまったと言うようなことと一緒にして人権を守れと言うのはちょっとおかしいように思います。

光市の事件は本当に残虐で、残された家族の無念さを思ったとき、死刑で当然だと思います。

少年の事件は、私たち世代に大いに責任があると思います。



>scopsさん、こんな問題を考えると嫌になりますね。

私が考えたところでどうなるわけでもないし、何時もどうすればいいのかなんて考えているわけもなく、山に行きたいなあと言う考えの方が大半を占めています。でも、納得のいかないこういう問題ちょっと心にかかります。カテンベ君のことまだ行ってないですが、休み明けに行ってきます。カテンベ君にと言う殊勝な気持でもなくこうしてブログで皆さんとお話しできる身体になったことに感謝して少しだけ振り込ませて貰います。

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本当に! (スミレ)
2006-10-09 07:51:08
少年の凶悪な犯罪が増えています。

ああ、また…と思うことが多すぎます。

被害者の家族の心情を思うと矛盾を感じます。

理不尽なことの多い世の中ですが、割り切れなさを感じる事も多いように思います。



椿、もう咲いているものもあるんですね。
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一番最初に書き込む幸運を逸してしまいました (ジョルジュ)
2006-10-09 09:21:46
なんて書いたらいいのか わからなくて。

頭の中で ぐるぐる いろんなことがまわっていて。

なにが正しくて なにが間違っているのか。

誰をどうすべきで 誰をどうすべきじゃないのか。

何をどうしたら そうなるのか。

何をどうしなければ そうならないのか。



再犯の可能性の高い犯罪、というのがあるそうです。

でも 更生をしたい人を 応援したいとも思います。

色眼鏡で見られて 更生に失敗する人たちもいることでしょう。

けれど 我と我が子を守るためには 犯罪者から離れていなければ。



>理不尽なことも、この歳になれば折り合いも妥協も>出来るし、きれい事ばかりでは生きられないと言う>ことも充分分かっているのですが、だからといって>狡くは生きたくないそんな思いがします。



ここのところは、同感です。
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こんにちは ()
2006-10-09 13:42:57
>スミレさん、大した意味もなく殺されてしまうやりきれなさを感じる事件が多いです。それをどうすればいいかと問われても答えられない私ですが、こういう事件が起きないようせめて自分の周りの者達と話し合っていきたいそんな風に思います。



ツバキこんなに早くから咲く種類が有るとは知らなかったです。



>ジョルジュさん、少年時代に起こした事件を一生背負わせて、責めるのは酷だと思います。国の法律に従って少年院を経て今に至っている少年Aには、今加賀美君に対して法律的に償わなければいけないことは何もないのだと思います。

むしろ彼の過去を云々する方が責められるのかも知れません。

教育を受け世間でも認められる職業についている彼の態度が、本に書いてあるようなら寂しい気持になります。でもこれは、どちらかというと加賀美君側から書いてある本だと思うので、事件は事実ですが少年Aの側から書けばまた違っているかも知れませんね。
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