エゴノキとミツバチ

枯れ木のようだったエゴノキにいつの間にか花が咲いていた。道路に覆い被さるように育った大きなエゴノキは白い花をいっぱい咲かせ微かに良い香りがする。木の下に立つと微かな羽音。


ミツバチがせわしなげに花から花へと飛び回っている。自分のの足の何倍もの花粉をつけている。それでもまだ足りないのか花から離れようとしない。






実家には日本ミツバチがいる。働き蜂は、毎日花を探して花粉を足につけ、蜜はお腹に入れて運び、巣箱に戻り口移しに蜜を渡す。花粉は幼虫の餌になると聞いた。短い一生のうちに（一ヶ月ぐらいらしい）ティスプーン一杯ほどの蜜を採取すると言う。
巣箱の前で観察していると大きな花粉団子をつけてよろよろしながら帰ってくるミツバチ、もう一歩と言うところで落ちる可哀想なのもいる。巣箱の中で死んだミツバチは仲間が抱えだしてきて外に落とす。
夏の暑い日は数匹のミツバチが入り口で羽根を震わせて巣箱に風を送り込んでいる。一つの巣箱は１匹の女王蜂と約二千の雄蜂と２万の働き蜂からなると言う。

生まれたときから持ち分をわきまえて生活をすることでこの大群は成り立っている。春、女王が生まれると親の女王蜂はその巣を子どもに残して新しい住みかへと出ていく。
その時もう次の家は決まっているらしいが、分かれ（分蜂）始めたときカンなどを叩いて驚かすと遠くまで行かないで近くの木に一時的に止まると言われ、実家では斗缶を何時もガンガンと叩いて大体成功しているが、大きな音に驚いての事かどうかは知らない。

この春は５回分蜂したうちの一つはミツバチ大好きのMちゃんにあげたらしいが、巣箱に居着いてくれなかったらしい。もう一つは捕獲まで時間を置いたので遠くに逃げられた。
後は無事父の作った巣箱でせっせとハチミツ作りに励んでいると母からの報告。明日は久々にと言っても一ヶ月も経ってないけど、風の山に行って来ようと思う。