チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

断崖絶壁に感じる「第九」4楽章

2010年10月07日 00時19分14秒 | オケの練習
「第九」の4楽章は、全く取り付く島がない「断崖絶壁」に見える。

先日の合同練習では、協働演奏する楽団の皆さんの演奏振りに圧倒され、
仲間の先輩もよく腕が動いていたのも垣間見る一方で、
自分はといえば「演奏する振り」もできないくらい、取り残されてしまった。

その場所は、ピッコロのリードで始まるalla marchの後の、弦楽器で演奏される8分の6のprest。

こここそ 急流に体が持ってゆかれそうに感じる、第九での弦楽器の一番の見せ場だ。
しかし、これが最初の2~3小節以後、完全に落っこちた!
途中参加しようとしても、あまりに速いためタイミングが掴めない。

先日の練習では、指揮者の棒が少し速かったとは思うけど、
それで全く合わせられないのは、なんとも情けない。
少しは弾けると思っていたが それは自己過信そのもの。
少しテンポアップしたくらいで「歯が立たない」とは・・・
「慙愧の念に堪えない」とはこんな感じなのか。
オケに入って悔しい体験をしたのは初めてだ。
(以前は悔しくなるほど実力も無かった)

しばらく、体に応えたので、練習も手につかなかった。

思えば当日、練習終了後「全然だめ、追いつけない」と声をかけたところ(哀れっぽかったかも・・)

すごい腕前のHr氏は
「メトロノームと友達になるしかないですね」
~なるほど、練習しているときは、無自覚に自分が演奏できる速度に落ちているからな、
~メトロノームと友達か・・みんなそうやってこの曲をものにしてきたんだな。
~基本がなってないんだな

チェロの先輩は
「始めから全部はできないから、まずは小節の頭をはずさないこと、
自分で弾ける速度から、だんだん速くするしかないね」
~そうだよな、合奏の場で突然弾けるようになるわけないものな。 
~初めて舞台に立ったとき、難しいところは小節の頭だけ演奏してたのを思い出した
~でも第九でそんな演奏するのでは、申し訳ない気持ちだ

チェロの師匠はかつて・・
「プロは譜面を覚えていくのは前提です」とおっしゃっていたのを思い出した。
~そうだな~、曲は知っていても、自分のパート譜を覚えるまで練習してないものな
~~今のままだと、その場でまだ楽譜と格闘して、運指も行き当たりばったり。
~prestに追いつくわけないよな・・・

そんな思案をしながら2~3日経ったら、ようやく
「悔しさをバネに」「できたときの喜びを力に」の心境に戻ってこれた。

本日から4楽章prestだけに絞って練習を開始することにした。

1)全ての音が出せるように譜面に忠実に、ゆっくりと、繰り返し練習
2)埃をかぶっていた、メトロノームをまずは「顔見知り」になるべく鳴らしながら
3)本来の速度で、絶対に譜面から外れないように必死で譜面を追いかけ
4)目で覚えるのではなく、指が勝手に動くようになるまで反復する

こんな練習をやってみると、12月末がすぐ目の前に迫ってきて
「やっても追いつけないかも」という不安も感じた。

秋のコンサートと年末の第九という「二正面作戦」は、
実力のない自分にとっては「戦略的禁じ手」だけど
突破するには、練習あるのみだ。

追記:問題箇所はPrestoではなく、付点二分音符=84の Allegro assai vivaceでした。
   Prestoといっても、四楽章冒頭のPrestoは付点二分音符=66 
   エンディングのPrestoは二分音符=132となっている。
   よく分からないけど、冒頭よりは速く、最終より遅いということかな?

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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第9いいですね (hideo)
2010-10-08 14:34:34
こんにちは!第9は30年以上前に弾いたことがありますが、ほんとに大変でした。
↑の4楽章の聞かせどころも勿論ですが、2楽章がしんどかったです。右手が跳ばせなくて躍動感のある弾き方ができなくて・・。
でも弾き終わった後の達成感もそれまでの本番の中で一番だったです。
練習辛いでしょうが、頑張ってください。
ちなみに667~670小節、709~717小節はプロでもむづかしくてカスム時があるそうですよ。
それと遅ればせながら退職おめでとうございます。
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そこはオーバーハング状態で・・ (chiibou)
2010-10-08 21:37:46
hideoさんごぶさたしてます。
またコメントありがとうございます。

667~670小節、709~717小節は、言葉にしたくなかったんですが、2倍の遅さでようやく音になる状態です。
 30年前というと学生時代ですね。その年齢で「第九」への参加はうらやましい限りです。
僕も”定年からが第二の青春”と思って、練習頑張ります。
 ところで五十肩はしっかり治し切ったほうがいいですよ。僕は両肩合わせて数年苦しみましたが、直さなかったため、動かない角度が残ってしまいました。(チェロの構えに大影響です)
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