チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

自分たちのコンサートDVDが出張の友だった

2008年07月24日 01時59分00秒 | チェロ
 旅がらすの日々が続いているが、半日空いた時間が出来たのでオケの練習に参加した。久しぶりの練習だったが、サイレントチェロで短時間ながら難所練習をしておいたおかげで落ち込むようなブランクは感じないで済んだ。が、その足で出張に出かけるなんて・・・午後には弦楽器だけのトレーニングがあったのに参加できず心残りだった。

 でも今度の出張には別の楽しみがあった。なんと5月の定期演奏会のDVDが出来上がっていて、コンマスから実費と引き換えに手に入れることができたのだ。昨秋オーケストラデビューしたときの演奏はCDで聴くことができたけど自分の姿を見ることは出来なかった。今回はDVDを通して自分たちの姿が見られるなんて楽しみ、なんだかワクワクしてしまう。

 新幹線に乗りこむと、何はさておき持参の「Let's Note」にDVDを放り込み、イヤフォン引っ張り出すのももどかしい気持ちでDVDを見始めた。映像は、開演前の客席風景から始まり、コンマスが登場してチューニング風景、続いて指揮者が拍手に迎えられるシーンへ。プロの撮影らしく、まるでNHKのBSクラッシック風だ。そしていよいよ「イタリア奇想曲」から演奏が始まる。

 ところが、映像はなかなか指揮者から離れてゆかない。少しパンしてもバイオリンやら管、ティンパニーには焦点を当てるのだけど、なかなか自分のいるチェロの最後部は出てこない。いよいよチェロか、と思っても前列の先輩ばかりが映し出されるのだ。

 うーん、そうだよな、カメラマンにすれば、曲のサビやらクライマックス、流れを見る人に伝えようとすれば当然メインの演奏者と指揮者を撮るのが正しいわけだ。かくして、次の曲でも自分の姿は、オケ全体の遠景の中でかろうじて確認できる程度。残念である。

 ようやくブラームスの交響曲3番の3楽章に至って、アップで出てくるカットが見つかった!

 自分の晴れ姿は如何?・・・ん?・・・猫背?・・・なんだかチェロと体がしっくるいってないよなー。それにボーイングは全体と合ってはいても、運指のタイミングが微妙に違っているではないか!これって例の”エアー”だったりして。トホホ、こんな形で証拠が見つかるとは。

 自分が見えなければ寂しくて、アップで見えれば見えたで自分のあらさがし。それでも何度も何度も自分の映る姿ばかり追いかけて・・・素人のナルキッソス病は尽きることなし。かくして一般の音楽ファンにとっては無価値ではあったが、まことにまことに、自分にとっては興味が尽きないDVDであった。


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コンサートの運営委員になった。初めてで不安・・・

2008年07月17日 00時59分03秒 | オケの練習
 このところ出張の連続で、チェロに触れず、オーケストラの練習にも参加できず、日記も書けず・・・なんだか追い込まれている感じ。そのうえ「運営委員やっていただけますか」「気持ちはあるんですが、出張が続いてご迷惑おかけすると思うので・・」「いえいえお手伝いしますから・・」「他に出来る人がいない場合であれば・・」などと生半可な返事をしてしまったばかりに、その後の役員会議事録を読むと「氏からは前向きな返事がいただけた」となっているではないか。

 家内に「かくかくしかじかでやばいことになりそうだ・・」と愚痴ると「身から出た錆よ。駄目ならだめとはっきり断らないからよ。それで結局迷惑かけることになるんだから!」「でも、もう流れは止められそうもなくて・・」とかなんとか言っている間に「運営委員就任ありがとうございます」とか、明るく前のめりなメールが届いてしまったりして、もはや後戻りは出来ないのであった。

 なんだか苦い思い出がよみがえるなー。あれは中学校のこと。学級委員長だった私に生徒会役員への推薦が決まり、全校生徒の前で演説会が開かれて・・・。
 とほほ、流れとはいえ、自分に主体性も自信もないまま前に押し出されただけの存在の危うさよ。中学校での顛末は一生ものの苦い思い出だ。選挙で選ばれはしたものの、自分の中に心棒が通ってないのもだから、格好だけつけてみても中身が無いことは己が一番知っていた。不恰好でみすぼらしい内面との葛藤・・・暗き青春の日々よ・・

 今回のオーケストラでの生返事、流れに乗せられて結局何も出来ないのではないか。しかも夏から秋に掛けて出張の嵐。またも皆様に迷惑をかけるのではないかという恐怖に晒されている私なのであった。

 趣味で始めたチェロとオケへの参加が、いつの間にか苦い一面を持ち始めたということなのか。いや「ただ乗り」は出来ないのが社会の仕組みなんだ。力不足でも、少しだけでも全体への貢献をしなければ、世の中は回ってゆかないのだから・・・などと自己説得をしてみているものの、今みたいに仕事に追われている状態では、先行きが思いやられる。

 今宵は、アリバイ的にでもいい、サイレントチェロを今からでも、少しでも触っておこう。明日も朝は早いんだけど・・・。なんとも重苦しい今日この頃なり。
コメント (2)
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