茂原交響楽団第27回定期演奏会のポスターとチラシが出来上がり団員に配布された。
定演は5月14日(日)と3か月先だけど、難曲の「ラフマニノフ」の交響曲に加え
ラヴェルの「ラ・ヴァルス」が想像以上に難しく、団員の嘆き節が聞こえてくる。
やってもやってもできそうになくても、本番に強いM響だから、きっとクリアーできるはずだ。
そんな実力あるM響だが、クリアーできない絶対絶命の困難に突き当たってしまい、
茂原市での定期演奏会が、この27回をもって幕を閉じることになった。
その訳は、いつもコンサートを開催してきた「茂原市民会館」が取り壊しになるから。
入口脇の定礎を見ると本年で築50年になのだからしかたない。
春の定演、秋のファミリーコンサートと、何回も参加させてもらったが、そのたびに思ったのは
1000席と、椅子の数は立派だが、手洗いの古さ、舞台裏のスペースの無さ、楽屋は無いに等しいし、
音響の悪さからプロによる公演は避けられてしまうシロモノだった。
盛んだった製造業が撤退するとともに、茂原市の財政は厳しくなったといわれている。その結果
近隣との町村合併も全て断られてしまい、市民の文化活動にしわ寄せがきていたということだ。
演奏会のたびにいろいろなエキストラの皆さんと舞台に上がったが、やってきたトラさんの中にも
「市役所は立派なのに、なんで市民会館はひどいの・・」と違和感を口にする人もいたっけ。
取り壊しの話は聞いたが、建て替えの話は聞かない。
秋のファミリーコンサートを最後に、茂原に演奏会を開く場所が無くなるわけなので、
近隣の街の施設のお世話になるしかない。
練習は茂原でできても、演奏会は遠くなるので、固定客となっているお客さんにとっても
大変不便になることは必至だ。残念だけどしかたあるまい。
ともあれ”茂原市”での「最後の定期演奏会」なのだから”遠くても聴きにゆきたい”と
思ってもらえるためにも、全力でラフマやヴァルス、ロデオの練習に取り組もうと思う。