チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

東京アマデウス管弦楽団 横にらみ鑑賞記

2017年03月21日 12時50分27秒 | コンサート

東京アマデウス管弦楽団の演奏会を復興を果たしたミューザ川崎で聴いた。

アマチュアというより「プロ」の演奏を聴かせてくれるので毎回楽しみにしている。
年々人気は上昇しているようで、開場して間もないのに1階席は満員で入場できなかった。

ロビーにいた学友は「このオケは人気で 開場前から並ばないと1階は入れないよ」と。
また団員からは「いつもかぶりつきに座っているのにね」と言われた。
(学生時代から何十年も経っているのに舞台から識別できているんだと驚いた)

仕方ないので階段を昇ると、ヴィニャード型のホールなので舞台全体がよく見える。
2階席の舞台の左右には2列しかなく、お目当てのチェロ席もよく見える好位置を確保できた。

 

演奏は素晴らしいに決まっているのだが、やはり期待以上に感動的な演奏だった。
前半のオットーニコライ、リヒャルトシュトラウスは馴染みがないものの完璧。
後半のブラームス4番は、曲の隅々まで歌えるほどに知っていたのには自分で驚いた。
4番だけは演奏したことがないはずなのだが、おそらく大好きで何回も聞いてきたのだ。
やはりブラームスはすばらしい!

オケマンとしての習性なのか、音楽にのめり込むよりいちいちチェックしてしまう。
・オーボエの音色が素晴らしく音程に揺るぎがない。
・フルートすごくいい!
・ホルントップの音色美しく大好き。
・金管コラールかっこいい。
・ティンパニーすごい。
・何しろ弦楽器に厚みがあり雑音が全くないのに驚く。
・コンマスの赤いバイオリンは美しく届いてくる
・それにしても音外しがほとんどないのはすごすぎる。
つまりアマデウスはどこをとっても完璧 素晴らしく羨ましい!


さて演奏のすばらしさはいくら賞賛してもきりがないので、
「横にらみ」の観点から、気づいた事をメモしておこう。

①入場シーンが珍しい。
予鈴後 楽団員が入場するのだが、コンマスが入場し、全員で挨拶するまでは
誰も着席せず立っている。
こんなに上手い楽団員が、立礼で顧客に応えようとしている姿にのっけから感激だ。

②指揮者の北原さんは指揮棒を持ってない。
「ん~1曲目だけかな」と思ったが、指揮棒を持たない人と分かった。
指揮棒に慣れている身としては、馴染めない気がしたが、その後の素晴らしい演奏に納得。
舞台横なので指揮者の動きが良く見え、北原マジックに掛かったように不思議と同期してしまった。
(リハでストップ掛ける時も指揮棒でカンカンとやらない 上品な大人の対応なんだろうな)

③男が多い
横から見たから気づいたのか、1stバイオリンは女性は全員「裏」に配置されている。
これってもったいない気がするんだけど。でも男が多いのは羨ましい。ウィーンフィルみたい?

④チェロの表と裏の並び方が逆
僕の経験したオケと並び方が左右逆で、各プルトの左側の人が譜めくりしてる。
よく見ると弓を持ち替えて右手でめくるんだね。コントラバスが左後方の対向型だからか

⑤コントラバスに「お坊さん」らしき風貌の人が二人入っている(どうでもいいけど)

⑥招待席が後半空いたが・・・
後半になると最前列の招待席からかビラが剥がされ、空席が6つくらいできた。
かぶりつきが好きなので、2階席で我慢せず「あそこに行きたい」と思ったけど
1500人以上が見ている中で、2階から移動して席を取るのには気が引けた。

⑦心からの拍手
ブラ4が終わって拍手は鳴りやまなかったが、指揮者が一人ひとりを指名してゆく間も
拍手の疲れを感じない。おそらく全員が心から感動の気持ちを素直に表現しているからだ。
素晴らしい演奏者一人ひとりを指名し、立たせてゆくプロセスはセレモニーなどではなく
指揮者と観客が一体となった、心からの感謝・賞賛の自然な時間だったと感じた。
むしろ「指名して賞賛しないのはおかしい」というくらい、それぞれが最高の演奏だった。
でも、弦楽器はいつも団体なんだよね、そこはちょっと寂しけど・・・
(僕にはハープ譲だけが指名されなかった気がしたが、カヴァレリアのあと指名されていた)


ミューザ川崎のような素晴らしホールで、完璧な演奏するアマデウス。
団員として所属できるだけで、人生の幸せは倍増だよね。誇らしいだろうな~と感じた。

帰路、三連休の最終日だけに川崎駅も品川駅も 命がけで進まなければならないほど混雑してた。
これだけは、最近年齢とともに嫌になるけど、演奏会があれば、ぜひ駆けつけたいと思った。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする