たとえば脳脊髄液減少症・・・・・・

ある日、ソレは突然やってきたかにみえました。
30年前の交通事故の記憶がよみがえる・・・・・・

教科書どおりじゃない!

2008年12月15日 | 脳脊髄液減少症

最近のニュースから

自らのブログに文部科学省関係者の殺害予告をし、逮捕された
東大卒の男(25歳・無職)がいたらしい
その動機は…
「理想を持って勉強してきたが、教科書の内容と違う現実があることを知り、
文科省にだまされたと感じた」
とか。

けっ

アホくさっ
人生なんか教科書通りいくわけないやんけ!

これが、ごくごく普通の良識ある大人の反応です。

でしょ

でしょ

でっしょ~

ところがですよ。
この当たり前の常識が医療の現場では、全く通用しなくなるのです。
ここでは「教科書通り」が当たり前の世界に一変します。

「アンタの訴える症状は医学書に載ってないんだよ」

医学書=真実を著した書物
という前提の上に立つと
「脳脊髄液減少症」はありえない病気です。
脳脊髄液を包むくも膜や硬膜が、軽い外傷で裂けたり穴があく、
な~んてあり得ないのです。

ましてや、その穴から脳脊髄液が漏れ続け、
脳が下垂するなんてアルワケナイ。
「もしもね、脳が下がってるなんて事が実際に起こってたらだね。
こうして座って話なんか出来る訳ないんだよ!」
私が出会ったほとんどの医師はそう断言し、
「気のせい」「運動不足」「自律神経失調症」と言い切り
切り捨てられました。

その根拠は
彼らが金科玉条とし、盲信する「医学の教科書」。
実際、「ほれほれ。ここを見なはれ!」
とカビ臭~くて分厚い医学書を見せてくれた医師もいました。

そこには
『低髄液圧症候群』
…は腰椎麻酔後などに頭痛等が起こる一時的な症状で
2~16週間の安静・水分補給で改善する…。

と記されていました。

その記述が真実であるとすれば、私の症状は、ありえるはずがないのです。
腰椎穿刺後、イヤというほどの安静をしてもしても、
充分すぎる水分を摂取しても摂取しても、改善されない。
改善どころか、さまざまな症状がプラスされ、悪化しているとしか思えない…
頭痛・メマイ・顔面違和感・冷感・悪寒・身の置き所のない激しい倦怠感…
こんなマニュアル外の患者は、医師からすれば、最も厄介者。
検査の数値や画像に全く異常がないのに、
多種多様な症状を延々と訴える、困ったちゃんは
「モンスターペイシェント」と称され、心因性疾患扱いとなります。

人の身体は教科書通りじゃない!
医学書よりも今ここで苦しんでいる私を見て!
座っているだけで辛くて辛くて死にそうになっている、
目の前の患者を見て下さい!
何度、この言葉を心の中で叫んだ事でしょう

一般社会では
「教科書通りにいかないのは当たり前」でしょ。
なのに
医学界や行政はなぜ
「教科書通りじゃない」患者や症状を受け入れてくれないのですか?
なぜ
「教科書の内容と違う現実があることに」疑問さえ抱かないのですか?

私はそこが非常に疑問です。


以下のリンクは
「教科書通りじゃない」とはじかれた、
脳脊髄液減少症を特集したテレビ番組の動画です。
どなたかが「ヨウツベ」にアップしてくれたようです。
いずれも2006年に放映されたものですが、
今も日本の医療の現場は、あまり変わっていないような気がします。

報道ステーション(part1part2
スーパーJチャンネル(part1part2
スーパーニュース(part1part2

この現状をご覧になって「悲惨だ」「可哀想すぎ」と思われた方。
アマ~イ!。
ここに登場なさっている患者さん達は、ほんの上澄みの幸運な方々です。
家族に理解があり、脳脊髄液減少症という病名をもらえ、
自費での治療費を払えるラッキーなほんの一部の患者さんです。

本当に悲惨な方々は映像には現れません

家族にも、病院にも、職場にも、近所にも
誰からも理解されず、怠け者扱いされ、ほとんど寝たきりになり、
死をも思いつめている患者さんが、どれだけいらっしゃるのか…
予想もつきません。

「私の身体は医学書通りじゃない!」

そう、声にならない慟哭をあげている方々が。
今、こうしている間にも、
クリスマスmode一色に賑わう街の片隅で
推定数十万人とも言われる方々が
埋もれている・・・・・・と思います。